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2025/02/18

カンボジアの放置された支援

【壊れて使えなくなった設備たち】

私たちJECSA-Total planningは長年カンボジアで、公立小学校や孤児院へ環境改善のための設備支援、英語授業の無料提供などをおこなってきました。

多くの学校、孤児院を支援する中で、外国からの支援によって作られたけれど、壊れて使えなくなってしまい放置された設備をよく目にします。

 

壊れて使えなくなった井戸、水が流れなくなったトイレ、ろ過ができなくなった飲用浄水器などなど、

壊れたものがそのままの状態でおいてあります。

 

そしてその横には、新しく他の国の支援で建てられた水道や、トイレが置いてあることも珍しくありません。

 

・支援した団体が、メンテナンスの方法を伝えずに設置した。

・修繕する費用がない。

・現地の方が求めたものではなかった。

・メンテナンスして長く使う習慣がない。

 

考えられる理由は様々ありますが、理由は定かではありません。

しかし、壊れたものが無残に置いてあるのを見ると、なんだか悲しい気持ちになります。

 

壊れたら次の支援者を探せばいいというのは、私たちが望むものではありません。

支援の費用だってポンポン湧いて出てくるものではありません。


財団や企業、個人やクラウドファンディングなど支援の方法はたくさんありますが、

どの支援だってそれぞれに気持ちが込められたものです。

支援する側の勝手な思いかもしれませんが、せっかくなら長く大事に使ってほしいと思うのです。

 

そこで私たちは、壊れた設備の修繕に取り組むようになりました。

 

【シェムリアップにある小学校のトイレの例】

こちらはシェムリアップにある小学校のトイレです。

汚水をためるタンクの水があふれ、排水ができなくなり

トイレの個室の床が水びたしになっています。

 

使えないことはないのですが、あまりよい状態ではないため、

隣に来客用のきれいなトイレを新設していました。

 

私たちは先生方と話し合い、水びたしのトイレの修繕をおこなうことにしました。

工事業者の方に確認してもらうと、本来便器の水だけを溜めるタンクに、手洗い水道の排水、個室の排水が繋がっていることがわかりました。

 

手洗い水道・個室の排水を学校の外の排水溝に流れるように配管を付け替えるだけ問題は改善できました。

 

費用は20$、学校と私たちで半分ずつ費用を出します。

これで、外国の支援でできたトイレが、自分たちで修理したトイレになります。

 

学校の費用で修理したトイレです。

先生がたに、今後もメンテナンスをして長く大事に使ってほしいと伝えます。

 

そして生徒たちと掃除をします。

生徒たちにも掃除をして、大切に使ってほしいと伝えます。


 


【継続して関わる支援】

トイレを修繕しこれで支援終了ではありません。

 

この学校では英語のできる先生が少ないため、現在、英語の授業をおこなっていません。

そこで、日本からのインターン生による英語の授業の無料提供と、合わせて先生への授業指導を始めました。

 

いつか、先生方が自分たちで英語の指導をおこなえるようになるのが私たちの目標です。

もちろんその間、トイレのメンテナンスも一緒におこないます。

 

こうすることで、私たちが支援を離れた後も、

先生たちが自分たちの手で学校を守り、さらにより良いものにしていくことができるのだと信じて支援をします。

 

目指すのは、自立に繋がる支援なのです。

 

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最後までお読みいただきありがとうございます。

 

JECSA カンボジアの活動はHPよりご覧いただけます。
https://jecsa-cambodia.org/

 

また、孤児院にビニルハウスを建設するプロジェクトをおこなっています。

クラウドファンディングで資金を募っております。

こちらもご協力お願いいたします。

https://readyfor.jp/projects/orphanage-vinylhouse

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JECSA-Total Planning

JECSA-Total Planningの法人活動理念

我々は、自ら未来を切り開く人材育成を大きな柱とした様々なアクティビティを企画しています。とりわけ、カンボジア貧困州の学校の子どもたちの言語能力を向上させ、知恵や知識力の獲得を促し、豊かな情操教育の向上に寄与する読書指導の充実と、地域一体型の教育を推進するための拠点として機能する学校づくりと教育環境改善をサポートすることに重点を置いています。また、スラム支援・貧困世帯の子どもたちへのマンスリーサポートなど、ピンポイントで届く支援活動も行っています。


カンボジアでは最貧地区といわれるスバイリエン州は、多くの世帯が農業で生計を立てているため、日常的に労働に時間を費やされ、教育への関心も高くはありません。州には、百数十校の公立学校がありますが、図書室には、十数冊のボロボロの汚れた本が置いてあるだけであったりします。本は、知恵や知識力を向上させ、言語活動を活発にし、より良い方法を考える子供を育てます。そして、豊かな心を育む栄養にもなります。私たちは、子どもたちが未来を担う人材として育つためには読書環境の充実が欠かせないものと考えます。具体的には、学校を直接訪問し、図書を寄贈した上で、学校図書の活用方法について学校側と協議をします。そして、授業での活用、図書の管理方法、貸し出しリストの作成、読み聞かせへの活用、道徳の副読本への活用、貸し出し図書の設置、学級文庫としての活用、地域図書館としての有効利用など、より幅の広い読書教育の充実を目指しています。