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2021/03/30

【これはダメ】支援活動を見直すきっかけに!

支援活動なら、どんなことでもやればいいと考えがちなのですが、実は、相手にとっては迷惑であったり、ためにならならなかったりする支援もあります。

具体的な事例をあげてご紹介します。

1 カンボジアで起こった善意の井戸による悲劇

2000代初頭、カンボジアで、諸外国の支援で掘られた井戸の水を飲んだ人々にヒ素中毒の症状が現れ、死に至るという事件が起こりました。

アジアの大河流域には、ヒマラヤ山系から噴き出した溶岩に含有するヒ素が、地下に堆積した地層があるといわれています。

この井戸掘りのボランティア活動には、多くの日本の学生支援団体も参加していました。

もちろん、善意そのものを否定されるべきではありません。ただ、問題は、水質検査がなされてなかったという点にありました。

掘りっぱなしで帰国し、結果として現地の人々を死に至らしめた。

この事実は、我々に本当の支援の在り方を示唆しています。

事前に本当に役立つ支援かどうか精査し、支援後にはその行く末をきちんと見届ける・・・。

国際支援活動では、最も大切にされるべきことです。

2 もう一歩深めたい学校建設

カンボジアでは25歳未満の人口が全体の7割を占めることから、カンボジア教育省では、現在もなお3,000の学校が必要だと試算しています。

資料引用サイト:https://www.populationpyramid.net/cambodia/2017/

一時、日本でも「カンボジアに学校を作ろう」というプロジェクトが報道でも取り上げられ、多くの支援者たちの心を動かしました。

実際に、個人や支援団体により、カンボジアの地方部では次々に学校が建てられました。

当時、一教室100万円かかると言われていた時代。

数百万円の支援で、学ぶ場所を作ってあげることができる。

そして、支援者の名前をその地に残すことができる。

人々の善意の一つの形であり、素晴らしい取り組みだと思います。

しかし、善意で行われる学校建設の支援ですが、一つ考えなければならないことがあります。

それは、学校を作っただけでは、教育は良くならないということです。

つまり、学校を作った後、教師たちの指導、学校運営、施設管理などがきちんと機能してこそ成果が出るのです。

いや、むしろ、カンボジアでは、教師の質の向上こそが支援の対象であるべきと主張する方もいるほどです。

箱はお金でいくらでも作ることができますが、きちんとした教育が継続的に行われるには、教師たちを育てる必要があるというわけです。

「いや、それはその国の問題でしょう。」と思う方は、それが自らの力でできなくなってしまった過去の歴史がカンボジアにあることを忘れないでください。

学校建設は大きなプロジェクトだけに、教師の指導力向上を含めた質的な支援にまで踏み込んで取り組めば、その価値が高まります。

3 【かえって迷惑】ものを与える支援

カンボジアでも、ある程度、モノが手に入る時代になりました。ですので、闇雲にものをあげれば支援になるという考え方は、現在の状況では考えものです。

本当にない子どもたちに手渡すのならともかく、ある程度持っている子どもたちにこれらをやり続ければ、彼らの依存心を増長させ、自立心を奪う行為にもなりかねません。

また、ランドセル、鍵盤ハーモニカ、古着・・・、日本でいらなくなったものが、カンボジアに次々と持ち込まれてきます。

私は、数多くの学校を訪問してきましたが、職員室の隅にほこりまみれになって山積みされている鍵盤ハーモニカを2度ほど目にしたことがあります。

カンボジアの人々も、善意でくれるものを断ることはできません。それは、カンボジア人の日本人とも似たメンタリティであり、相手への気配りでもあります。

日本でいらないものを何とか生かしたい。

カンボジアは貧しいから、きっと役に立つだろう。

こういう安直な考え方がそのベースにあるように思います。

よく言われる、『善意の押し付け』ですね。

大切なことは、相手がそれをリアルタイムに必要としているかどうかということ。

支援の目的は、「自立」です。

いつかは支援活動は終わりを迎える運命なんです。

彼らの将来を思えばこそ、押し付けや行き当たりばったりの支援は避けなければなりません。

それゆえに、支援者サイドで、事前調査や訪問をして、本当に支援を必要としているかどうか、役立つ支援になるかどうかを自分の目で確かめることが大切だと考えます。

4 ODAにもある失敗例

政府間の取り決めで行われる国単位の支援がODA(Official Development Assistance)です。

カンボジアでも、日本のODAにより、きずな橋やつばさ橋と呼ばれる大きな橋梁が建てられていますが、この大きなプロジェクトにより、現地の人々が退去を余儀なくされたり、仕事を失ったりすることがあります。

インドネシアで実際に起きた事例ですが、1996年に日本のODAとして312億円かけて高さ58m、堤の長さ258mの水力発電用のコトパンジャンダムが完成しました。しかし、ダム建設の後、貯水池内の樹木が腐食して水質が悪化し、魚が大量死したほか、ダム開発のために住処を奪われたスマトラゾウ、スマトラトラ、バク、クマなどの多くが餓死したといわれています。

いかがでしょうか。本当の支援活動とは、支援先のことを第一に考え、自分たちの手で行うように支えていくこと、そして自立を促していくことです。

若者の自分見つけの旅などという自己本位の活動や単なる同情心からの活動が、時に現地の人々に役に立たないばかりか、人々の自立や成長をも奪いかねないことになることがあるということを理解し、本当に役に立つ支援を模索していきたいものです。

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