【茶道とダンスで交流】カンボジアの子供たちへの支援活動レポート①
4泊5日の支援活動に参加して
松田先生、この度はかけがえのない経験をさせて頂き、本当にありがとうございました。松田先生、そして協力して下さった通訳のSさん、S先生等々、皆様のご協力なしでは為し得ないことでした。他にも現地で親切に接して下さる方々、そして素直で礼儀正しい子供達……支援活動を通じて出会うことができた全ての方々に感謝しております。
特に印象に残った出来事を抜粋いたします。
トゥールスレン博物館、キリングフィールド見学
元々過激な描写が苦手だったため、訪問には不安がありました。しかし、平和学に興味があり、戦争の過酷な現実を実感するため、勇気を出して伺いました。
初めは過激な絵は直視できず、隣の部屋から恐る恐る薄目で覗いていましたが、施設を回っているうちに慣れたのか、目の前に立ち凝視できるほどになりました。この変化には自身も驚きました。
これらの施設を実際に回り、戦争のおぞましさを肌で感じたことで、世界平和への想いがますます強くなりました。
このような悲惨な歴史を二度と繰り返してはなりません。人種や信条に関わらず、皆が認め合い安心して暮らしていける世界になってほしいと強く思っています。
学校訪問
カンボジアの子供達は本当に礼儀正しいです。
今回、私から本を一人一人に手渡しさせて頂きましたが、皆手を合わせて「オークン」と言って受け取ってくれるのです。
こんなにちっぽけな私が少しでも子供達の力になれたことを実感し、そして子供達の純粋さから私の方が力をもらい、とても満たされた気持ちになりました。
子供達も自身も皆が笑顔になれる点が、直接支援の最大の魅力だと感じます。
私が伺った際は図書室はがらんとしており、本棚には1冊も本がありませんでした。しかし、これから本棚には贈った本が並び、読書をする子供達で賑わうことを想像すると、非常にわくわくします。
茶道とダンスを紹介
その後は、約100人の全校生徒とそのまま校庭で茶道とダンスを行いました。
茶道の説明をする際は、恐らく初めて見るであろう文化に興味を持ってもらえるか少し心配でした。
しかし、お茶を点てる様子を子供達が真剣な眼差しで見てくれることや、体験をしたいと前に出てきてくれる子供達がいて、新しい文化を積極的に理解しようとする前向きな姿勢に心が洗われました。
ダンスをするときも、初めは恥ずかしがっている様子でしたが、皆が私の動きに合わせて一生懸命踊っているのが背中から伝わりました。
全校生徒と同じ曲に乗り身体を動かしている瞬間は、心まで一つになった気がします。その後はカンボジアの踊りも見せてくれました。
とても可愛らしく、初めの緊張した様子から素の子供達の姿を見ることができました。
授業を見学して本当の姿を実感
次に授業を見学させて頂きました。
感動した点は、誰一人として不真面目な生徒はおらず、皆一生懸命に勉強していることです。また、生徒が皆の前で問題を解き正解すると、皆がその生徒の方を向き、笑顔で褒めてグッドサインを送るところが本当に温かかったです。
ただし、先生が少ないために(校長先生を含めて4名)1人の先生が2学年を集めて授業をしており、授業時間が半分になっていることや、残された生徒は自由(自習)時間になっていること。
ぼろぼろの教科書を隣の生徒と一緒に読んでいたり、教科書を持っておらず問題を解けない生徒がいること。
このような現実を目の当たりにし、教育の人的・物的不足も感じました。充分な教育を受けられることが当たり前でないことをその場で改めて痛感しました。
だからこそ、カンボジアの子供達は学びに対して前向きな姿勢を持ち、何事にも素直かつ熱心に取り組めるのではないかとも感じました。
支援訪問の後、校長先生のお宅に呼ばれて、お昼をごちそうになったことも、旅行では体験することのない良い思い出となりました。
古都ウドン訪問
「カンボジアでおすすめの場所はありますか?」と伺ったところ、松田先生におすすめして頂きました。
プノンペンから1時間ほどかけて向かい(松田先生、本当にありがとうございます)、仏教寺院を巡りました。
特に印象に残っているのは寺院の高い場所に立っていた仏像です。この像は四方に顔があり、不思議に思っていたところ、先生が「我々がどこにいても仏様が見ている」という説明をして下さいました。
そのとき、カンボジアの人々の素直さや礼儀正しさと繋がり、腑に落ちたことを覚えています。善い行いは必ず仏様が見ている、またその逆も然り。私もそのように感じます。
帰国後もカンボジアの人々のように真っ直ぐに、そして仏様がいつ見ていても恥が無いよう徳を積んで生きていきたいと思いました。
終わりに
松田先生には、私の様々な要求により沢山ご迷惑をお掛けしたことと存じますが、いつも笑顔で親切にご対応頂き、初めてのカンボジアでも安心して過ごすことができました。
優柔不断な私に食事や行先の候補を提案して下さったり、施設見学中もカンボジアの歴史や文化についても幅広く教えて下さったため、表面的な活動ではなく意味のある支援に繋がったのだと思います。
おかげで日本とは異なる生活環境も楽しむことができました。
普段はかなり倹約思考な自分が、このように現地で100冊の本を贈る決断ができ、お金に代えられない価値ある瞬間を過ごすことができました。
松田先生のおかげで、いつかは叶えたいと思っていた「現地に赴き支援をする」という私の長年の目標を、最高の形で達成することができたと感じています。
あのとき直感を信じて支援を決断できて本当に良かったです。
今、参加を迷われている方にも心からおすすめしたいです。またカンボジアに赴き、子供達の生き生きとした笑顔が見たいです。
私が日本でできることはごくわずかですが、周囲の人にカンボジアの歴史や支援活動の感想を話すことや、異なる文化や価値観に接した際にまずは受け入れること等、草の根運動を進めています。
改めまして、貴重な機会を本当にありがとうございました。
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最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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今日もあなたに素晴らしい一日が訪れますように、オークン。
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JECSAカンボジアの法人活動理念
当団体は、カンボジア貧困州の学校の子どもたちの言語能力を向上させ、知恵や知識力の獲得を促し、豊かな情操教育の向上に寄与する読書指導の充実と、地域一体型の教育を推進するための拠点として機能する学校づくりと教育環境改善をサポートしています。また、スラム支援や貧困世帯の子どもたちへのマンスリーサポートなど、ピンポイントで届く支援活動も行っています。