よりたくましく、よりすこやかに生きるために
私たち東京里山開拓団は、「よりたくましく、よりすこやかに」という運営方針を掲げています。
これは2008年に私が絵本作家のかこさとしさん(故人)に当団体立上げの構想をお伝えした際に頂いたお言葉で、今もとても大切にしているものです。
かこさとしさんは、戦闘機乗りにあこがれた軍国少年時代を経て、戦後は大きな失意を胸に民間企業の研究者として働きつつ、休日は川崎の貧しい子どもたちの支援をするセツルメントというボランティア活動に没頭されました。その中で子どもたちのために描いた紙芝居がたまたま出版社の方の目に留まり、やがて日本を代表する絵本作家、こどもの遊び研究家の道を歩んで行かれた方です。
『みらいのだるまちゃんへ』という自伝の中にはこんな一節があります。
生きるということは、本当は、喜びです。生きていくというのは、本当はとても、うんと面白いこと、楽しいことです。もう何も信じられないと打ちひしがれていた時に、僕は、それを子どもたちから教わりました。遊びの中でいきいきと命を充足させ、それぞれのやり方で伸びていこうとする。子どもたちの姿は、僕の生きる指針となり、生きる原動力となりました。それを頼みにして、僕はここまで歩いてきたのです。
こんな思索を深められた偉大なる先達から丁重にも頂くことのできたお言葉を胸に、私は、いったい現代都市社会にあって、よりたくましく、よりすこやかに生きるというのはどういうことなのか、そのために何をすればいいかをずっと考えていました。
それは、かこさとしさんからこう問いかけられたように思えてならなかったからです。
「いったい、君のやろうとしている活動で本当によりたくましく、よりすこやかになれるのかな?」
続きは当団体WEBサイトをご覧ください。http://satoyamapioneers.web.fc2.com/m34ikiru.html
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東京里山開拓団の法人活動理念
東京里山開拓団の目指すところ
東京里山開拓団は荒れた山林を自ら開拓活用することを通じて、現代都市社会の抱える課題克服に貢献することを目指しています。児童養護施設との里山開拓の意義は単に子どもたちに自然のなかで遊ぶ機会を提供することにとどまりません。現代都市社会のなかで、使われることなく荒れ果ててしまっている山林やふもとの空き家を、特に現代都市社会のひずみのなかで弱い立場におかれた人のチカラを生かして再生し、自らふるさとづくりを進めることで、「環境保全」と「社会福祉」を一石二鳥で進めるところにあります。
わたしたちが里山で再発見したのは、いろいろな立場の人を受け入れるチカラ、現代都市社会が失った自然や人とのつながりを生み出すチカラ、社会がどうあれ生き抜こうとする自然のたくましいチカラです。そして、子どもたちも、ありのままでいられる環境に置かれたとき目覚ましい生きるチカラを発揮してくれます。これらのチカラをうまく活用することできれば、現代都市社会の様々な社会課題さえ解決することができるのではないかとさえ感じているのです。
東京里山開拓団は、様々な立場の人とともに里山に集い、自然の恵みを生かし、新たな楽しみやつながり、役割を見出す「現代都市社会における里山開拓」を通じて、楽しみながらコストをかけずに社会課題の克服に貢献する壮大な夢を描いています。