「私自身が大好きな音楽を子どもたちと一緒に共有したい」オーケストラプロジェクトリーダー・高橋愛音さんにインタビュー
現在、第16回の参加者を募集中の「フィリピンの子どもたちのためのオーケストラプロジェクト」。今回は当プロジェクトの魅力をたっぷりお伝えします!
オーケストラプロジェクトのリーダー・高橋愛音さんにインタビューを行いました。
- 「楽しい」を共有する時間
「音楽には人生を彩る力がある」
そう語るのはプロジェクトリーダーを務める高橋愛音さん。
フィリピンの子どもたちのためのオーケストラプロジェクト(以下:UUU)はフィリピンに暮らす現地の子どもたちに生のオーケストラを体感してもらうことであたらしい世界に触れてもらう取り組み。ボランティアで集まった日本人メンバーでオーケストラを編成し、現地小学校やショッピングーモールなどを訪問してコンサートを行うほか、セブンスピリットが運営するスタジオに通う子どもたちとの合同演奏も行う。毎年2回開催しており今期で第16回目(新型コロナウイルスの影響により2020年以降活動延期)。これまでに延400人以上の高校生や大学生、社会人が参加した。
高橋さんはUUU第9期で初めて参加、その後ボランティアスタッフとしての活動を経てプロジェクトリーダーとしての役割を担うようになった。
「私自身が大好きな音楽を子どもたちと一緒に共有したい」
高橋さんはこれまでの活動を振り返ってこのように語った。
フィリピンでは学校教育において確立された「音楽」の授業が存在しない。
そのため、オーケストラの生演奏は愚か、音楽の楽しさを肌で感じることのないまま成長していく子ども少なくない。そんな子どもたちにとって日本からやってきたオーケストラは強い刺激となる。
- 人生の“彩り”となる経験
フィリピンの子どもたちが生の楽器の音に触れることは彼らの人生にとって大きな影響をもたらす。
高橋
この取り組みは彼らに“夢”を与えることに繋がると確信しています。普段の生活では得ることのできない経験を通して感動を残し、「何か」を感じて欲しいです。
「楽器を演奏する姿がかっこいい」「この曲のメロディーが好き」「私もやってみたい」。子どもたちが演奏を通してさまざまな思いを抱き、今までに知ることのなかった世界を知ることで新しい夢を持つことに繋げることができる。そんな彼らの人生がよりカラフルなものになるよう、背中を押す役割もこのUUUにあると言える。
- 様々な“価値観”に触れることができる
UUUはフィリピンの子どもたちだけではなく参加する日本人メンバーにとっても実りのある時間でもある。セブンスピリットが活動する貧困地域や子どもたちの生活するコミュニティーでのスタディーツアーを通して、現地での生活の様子や日本での暮らしとの違いを肌で感じることができる。
高橋
音楽を楽しむことだけではなく参加者の皆さんが、教科書では学べない現地の様子や歴史について知る機会になればと思います。
単に現地の子どもたちとの時間を共有するだけではなく、参加者が日本での暮らしでは体感できない、日本と現地の「価値観の違い」に触れることができることもUUUの魅力のひとつであると高橋さんは語る。
- 読者の皆さんへメッセージ
高橋
様々な社会問題が蔓延る現代、オーケストラプロジェクトでの活動だけではその根本的な解決に繋がるとは言い切れません。それでも私は音楽に宿る大きな力を信じて、大好きな音楽を全力で楽しんでいきます。
新型コロナウイルスの影響で音楽の可能性が見失われかけている今。そんな今だからこそこの活動を通じて、一緒に子どもたちから見える世界を広げていきましょう!
「UUUを通して多くの感動が子どもたちやその家族、現地の方たちにとっての強く大きな刺激となる」と、高橋さんは何度も語った。
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およそ3年ぶりの開催となる「フィリピンの子どもたちのためのオーケストラプロジェクト」。今回は新型コロナウイルスの影響により一部内容を変更して実施いたします。7日間に短縮して行われるプロジェクトですが、セブンスピリットキッズとの交流はもちろん、2回のスタディーツアーやアクティビティーなど盛り沢山のスケジュールを予定しています。詳しくは以下の募集ページをご確認ください!
また、プロジェクトの魅力が詰まったダイジェストムービーをYouTubeにて配信中!気になる方はぜひ一度ご覧ください!!
(2022.7.3 長谷川遼)
NPO法人セブンスピリットの法人活動理念
セブンスピリットはフィリピンの子ども達が音楽とスポーツを通して学び、子どもらしく遊べるように活動していく特定非営利活動法人です。貧困や紛争など世界には数え切れない問題がありますが、どこに生まれようとも、子ども達には学び、そして遊ぶ権利があります。そんな当たり前のことを当たり前のようにできる環境をつくっていきます。