1. ホーム
  2. ストーリー一覧ページ
  3. 「どうせ無理」を「やってみたい!」に。放課後の1,600時間で、子ども達の"自信の土台"を育てる理由
2026/10/12

「どうせ無理」を「やってみたい!」に。放課後の1,600時間で、子ども達の"自信の土台"を育てる理由

はじめまして。東京・中央区で、小学生のための学童保育型アントレプレナーシップスクール「キンダリーインターナショナル」を運営している、一般社団法人子供教育創造機構 代表理事の森博樹です。

「どうせ無理だし」
「失敗したら、はずかしい」

子ども達と過ごしていると、ときどきこんな言葉を耳にします。
挑戦する前から、自分でブレーキをかけてしまう。
私はこの小さな一言に、日本の子ども達が抱える大きな課題が表れていると感じています。

「自分に満足している」日本の若者は、5カ国で最も少ない

こども家庭庁の「こども白書」(2024年版)によると、「自分自身に満足している」と答えた日本の若者(13〜29歳)は57.4%でした。
前回調査(約45%)からは改善したものの、アメリカ(73.2%)、ドイツ(73.9%)、フランス(75.6%)、スウェーデン(72.3%)と比べると、5カ国の中で最も低い結果です。

ありのままの自分を認められる感覚=自己肯定感。
「自分ならできそう」と思える感覚=自己効力感。

この2つは、新しいことに挑戦したり、失敗から立ち直ったりするための"心の土台"です。
正解のない時代を生きる子ども達にとって、テストの点数と同じくらい大切な力だと、私たちは考えています。

カギは「放課後の1,600時間」にある

小学生が学校で過ごす時間は、年間約1,200時間。
一方、食事や睡眠などを除いた放課後の時間は、年間約1,600時間あるといわれています。

学校よりも長いこの時間を、ただ「預かる」だけで終わらせるのは、もったいない。
キンダリーは2012年の開校以来、放課後を「子どもが自分で考え、決めて、行動する経験を積み重ねる時間」に変えることに取り組んできました。

自信は「教える」ものではなく、「体験」から育つもの

心理学者アルバート・バンデューラは、自己効力感を育てるものとして、
「自分でやり遂げた経験」
「身近な人がうまくいく姿を見ること」
「周りからの励ましの言葉」
「安心できる心と体の状態」
の4つを挙げています。

キンダリーの毎日は、この4つを意識してデザインしています。

① 自分の手でつくり、やり遂げる

工務店・洋服屋・劇団など、「衣食住」をテーマにしたプロジェクト型学習では、本物の道具を使って、自分の手でものをつくります。

たとえば工務店プロジェクトでは、かなづちやのこぎりを使って、穴あきボードの収納ラック(パンチングラック)を制作。最終的には、校舎の中の「不便」を自分たちで見つけて、それを解決するアイテムをつくることがゴールです。

大人がすぐに手を出すのではなく、子どもが試行錯誤できる時間を大切にしています。
「できた!」という手ごたえは、誰かにほめられた言葉よりも長く、子どもの心に残ります。

② 仲間や先輩の姿から、「自分も」と思える

キンダリーでは、1年生から6年生までが同じ場所で過ごしています。
上級生が1年生にやさしく教えてあげたり、起業家コースで仲間のアイデアから刺激をもらい合ったり。

「あの子ができるなら、自分もやってみたい」
身近なモデルの存在が、次の挑戦の背中を押してくれます。

③ 結果だけでなく、挑戦そのものを認める

私たちは、スタッフを「先生」ではなく「キンダー」と呼んでいます。
答えを教える人ではなく、子どもと一緒に挑戦し、成長に伴走する仲間だからです。

キンダーが大切にしているのは、結果だけでなく、挑戦したこと・工夫したこと・その子らしさを、言葉にして認めること。
工務店プロジェクトでは、仲間の作品の「いいとこ探し」をして、付箋にコメントを書き合う時間もあります。

④ 気持ちを言葉にできる、安心な場所

うまくいかなくて悔しいとき。友だちと意見がぶつかったとき。
キンダリーでは、そのときの気持ちを言葉にして、相手に伝えることを大切にしています。

自分の気持ちを受け止めてもらえる安心感があるからこそ、子ども達は失敗をおそれずに、もう一度挑戦できるのです。

「やってみたい!」が社会とつながる瞬間

2026年10月には、子ども達が2日間でカフェを経営する「ハロウィンカフェ経営体験」を行いました。
メニュー決め、お金の勉強、買い出し、試作、そして本番の接客と売上の集計まで、子ども達が中心になって進めます。

お客さんに「おいしい!」と言ってもらえたときの、誇らしそうな表情。
自分たちの力で売上をつくった達成感。
こうした"本物の手ごたえ"が、「自分にもできる」「もっとやってみたい」という気持ちを育てていきます。

キンダリーではほかにも、「10歳からの起業家教育」として、子ども達が身近な課題を見つけ、ビジネスのアイデアに変えていく学びに取り組んでいます。

子どもの自信を、いちばん近くで支えるのは学生のキンダーです

こうした毎日を、子ども達のいちばん近くで支えているのが、大学生・高校生のインターン生です。
現在、勝どき・明石日本橋の2校舎で、60人以上の学生インターンが「キンダー」として活動しています。

子ども達にとって、少し年上のお兄さん・お姉さんは、先生とも親とも違う、あこがれの存在。
そんなキンダーから「その工夫、いいね!」と声をかけてもらうことが、子どもにとって大きな自信になります。

そして、子どもの気持ちに耳を傾け、「どんな言葉をかければ一歩を踏み出せるだろう」と考え続ける経験は、インターン生自身の成長にもつながります。
1年以上活動したインターン生からは、「ファシリテーション力や観察力が伸びた」「子どもから学ぶことも多い」「将来の自分のイメージがはっきりした」といった声が届いています。

インターン生向けには、自己理解ワークショップや、『学習する組織』・共感コミュニケーションなどをテーマにした勉強会も定期的に開いています。

子どもと大人が、共に学び、共に成長する場を

私たちが目指しているのは、「内発的動機で生きる人があふれる、持続可能な社会」です。

自分を信じて「やってみたい!」と言える子どもを、一人でも増やしたい。
そして、その挑戦を応援できる大人を、一人でも増やしたい。

子ども達と真剣に向き合う時間は、きっと、あなた自身の価値観や強みに出会う時間にもなるはずです。

インターン生を募集しています

キンダリーインターナショナルでは、子ども達の「やってみたい!」に伴走するインターン生(大学生・専門学生・高校生)を募集しています。
週1回から、6ヶ月以上活動できる方が対象です。まずは30分のオンラインオリエンテーションから、お気軽にご参加ください。

▶ 募集の詳細・応募はこちら(応募締切:2026年10月31日)

この記事に共感していただけたら、「応援」やSNSでのシェアで、子ども達の挑戦を応援していただけるとうれしいです。

出典:こども家庭庁「こども白書」2024年版(時事通信 2024年6月21日)/島根太郎「学校教育時間より400時間も長い学童時間」(現代ビジネス 2025年5月16日)

あなたにできる応援
応援イラスト
応援がこの団体の支援に繋がります
あなたの応援(シェア)で想いが広まり、仲間が増えるキッカケになるかもしれません。何より活動していくエネルギーをいただけます…!
ユーザーアバター
団体アバター
一般社団法人子供教育創造機構

一般社団法人子供教育創造機構の法人活動理念

内発的動機から生き生きとした子どもと大人を社会に溢れさせる!

私たちが目指しているのは、

「自ら考え、決めて、行動できる子どもを増やすこと」です。

これからの社会では、用意された正解を覚えるだけではなく、正解のない問いに向き合い、自分なりの答えをつくっていく力がますます重要になります。

キンダリーでは、子どもの「やってみたい」「なぜだろう?」という内発的な動機を出発点に、挑戦と試行錯誤を応援しています。公式サイトでも、「自ら考え、決めて、行動し続ける」主体性を重視しています。学童保育型アントレプレナーシップ育成スクール

大人が答えを教えるのではなく、子どもの考えを聴き、問いかけ、一緒に考える。

成功だけでなく、失敗や迷いも学びとして受け止める。

そんな関わりを通じて、子どもが「自分ならできる」と思える経験を増やしていきたいと考えています。

そして、この活動は子どものためだけのものではありません。

子どもと真剣に向き合う経験は、インターン自身が自分の価値観や強みを知り、将来について考える機会にもなります。


子どもと大人が共に学び、共に成長する。

そんな学びの場を、私たちはつくり続けています。