ラストチャレンジ!?子ども・若い世代の声を反映する活動再開前に、原点を振り返りました。
ティンカーベルでは、コロナ禍の諸課題について改善案を策定し、2022年9月26日から活動再開することなりました。それに先駆け、本日9月25日から活動者・参加者募集を再開します。
ただ、もしかしたらこれが最後の活動になるかもしれません。
私たちの活動は、2018年2月から始まりました。そこからの2年間、組織運営の難しさや、活動資金の集まりに課題があり、非常に多くの賛同をいただきながらも、途中で中止となった活動もありましたが、新たに教育プログラムを収益化し、その成功を糧に非営利組織としての発展が見えた矢先に、コロナ禍となってしまいました。
2020年~2021年は、オンラインの活動に限られ、不安定な社会情勢が続いたこともあり、活動自体は多くの皆さんに求められていたのですが、それに見合う活動展開ができずにいました。悔しい思いを意欲に切り替えて、工夫を凝らし、今夏から再スタートした活動も、第7波が過去最大の感染拡大となったことからやむを得ず延期に・・・。
なかなか順調に始まらない状態でした。
しかし、吉報もあります。
来年度初め、2023年4月にこども支援を行う新省庁が発足します。この新省庁では、こどもを中心とする様々な政策づくり・支援体制が発展的に取り組まれることなります。
発足当初は、広く社会から注目を集めることとなると思いますが、このタイミングに単なる「新省庁の発足」のみならず、「子ども・若い世代」の課題そのもの、そして「声を反映する取り組み」にも注目が集まるといいなと願っています。
そのためには、社会に対して広くアピールできる、体制づくり・仕組みづくりが重要で、逆算すると、ちょうど半年前のこの時期から徐々に、活動を再開させていくことが理想的だと思っています。
そして、明日9月26日は団体活動に最も意味が深い日のひとつです。私たちティンカーベルの発足のきっかけとなった、ある子どもとの大切な日を思い起こさせる日であり、同時に子どもの権利条約の基礎ともなった、ジュネーブ宣言が1924年に採択された記念の日でもあります。
たまたま重なった2つの大切な日ですが、たった一人のためにでも、課題改善に真剣に、親身に取り組む場を作りたいと考えて始まったのが私たちの活動です。
家庭の形が多様化し、学校現場でできることも限界があるかもしれません。子どもたちの生活の大半が送られるこの2つの場で、もしも子どもたちの課題改善が難しいとすれば、第三の居場所でできることを考えていくことが大切なのだと思います。
私たちの活動は、子どもの居場所づくりや国際交流をルーツにしています。子どもたちが心の底から楽しめる場、安心できる場で、何気ない関係づくりから始まった繋がりが、課題解決の糸口になる・・・。ティンカーベルは、子どもたち・若い世代と緩い繋がりを生み出しながら、課題改善に取り組みたいと思っています。
これまで行ってきた、子どもの居場所づくり活動や、様々な企画も、団体の目指すビジョンに通ずる大切な活動でした。
ティンカーベルでは、団体理念に「子どもたち・若い世代がキラキラ輝くために、課題改善の部分に取り組む」ことを掲げてきました。たった一人の子とのかかわりから始まった活動。
もしも、その出会いから生まれた活動が、誰か一人でも、そしてより多くの人たちを、勇気づけられたり、何か物事が変わったり・・・そんな様子を見届けてほしいと思っています。
今はまだまだ道半ば。そして、今回のチャレンジが最後になるかもしれない。だからこそ、もう一度原点に立ち返り、明日からの活動開始に向けて力を入れたいと思っています。
今後も私たち、ティンカーベルが活動を継続するために、いくつかの「目標」を考えています。
- ①活動資金の調達。
- ②地域ごとのグループ活動化。
- ③子ども・若い世代の賛同。
活動資金の調達は、私たちの活動を実態としてPRし、動きを見せて、社会的信用度を高めることが重要だと思っています。
同時に、この「子ども・若い世代の抱える課題」と「その解決のために、声を反映する取り組みの重要性」への理解を広げていくことが大切です。
そして、これまでの活動を、持続的に、かつより地域の現状に応じた形で進められるよう、地域でのグループ化も進めてまいります。
何よりも重要なのが、この活動が子どもたち・若い世代に求められているのかを私たちティンカーベル自身もそうですし、広く社会が実感することが欠かせません。
この3つの前提を、10月1日~11月27日の「再始動期」と、12月1日~今年度末までの「活動定着期」で達成することが、活動継続の前提として定めたいと思います。
もしも、ひとつでも達成できなければ、活動終了の可能性も考えなければなりません。本当は、たった一人のための活動基盤としては、一人のための活動にも大きな意義があると考えています。
しかしながら、現実的なことも考えると、もしかしたらまだまだ、2022年時点でも、活動を続けていくには避けて通れない壁を突破する段階にないのかもしれません。
子どもの権利にも資する活動をしていると、聞こえてくる声があります。
「子どもに権利なんか早い!わがままになってしまうかもしれない・・・」
「権利には義務と責任がつきもの。それを果たせない以上は権利を主張できない」
「まだ十分な社会経験がないのに、子どもの言うことを真に受けるなんて」
国連子どもの権利条約、1989年に採択され、翌1990年に発効しましたが、日本は5年あとの、1994年に批准しました。世界158番目とのことです。
他国と比べて、批准までに5年間要した理由は、当時も様々な懸念から抵抗感が根強く、「(当時の)日本では、この条約が理解浸透する環境にない」と判断されたことが一説によるとあったそうです。
ただ、こども新省庁発足に先駆け、様々な場所で、子どもたちや若い世代との対話が進められてきています。まさに、この30年近く、進まなかった「理解の浸透」が変わる兆しを見せています。
私たちティンカーベルでは、ただ単に「子どもや若い世代の権利」を知るということが目的ではなく、その先にある課題解決・改善を目的としています。権利を知ることと、使う(行使)することは一律には語れないことですが、この権利を知ることでも自分自身の課題を客観的に見たり、時にはその権利を知っていることが自身を守ることに繋がるかもしれません。
これまでは、10代・20代がほとんどを占めていた私たちの活動、そのことを強みだと捉えてきましたが、社会とのバランスも欠かせない部分であります。今年から、新たにアドバイザー制度を導入し、社会人経験豊かな方に、団体の活動を客観的に評価していただき、アドバイスをもらうことで、均衡を図る取り組みを始めています。
以上のように、広く社会の理解を得て活動を進めていくには課題も多くありますが、真摯に、そして意欲的に、バランスを取って進めていくことに重きを置いて、活動が継続・発展できるよう工夫を重ねていきたいと思います。
明日からの活動再開に向けて、新たな活動者の募集も始まりますし、同じくこのストーリーでは、2022年4月のこども新省庁発足に合わせた活動計画を発表していきます。
最後のチャレンジなる可能性もありますが、ここを正念場に地域に、そして未来に根付いていくように、活動に取り組んでまいりますので、ぜひ多くの方にご賛同とご協力をいただいて、一緒に子ども・若い世代の声を反映する活動を定着させていただけますと幸いです。
一人のために始まった活動が、やがていろんな人が笑顔になれる活動に。
子どもたち・若い世代がキラキラ輝けるための課題改善の部分を担っていけるよう、尽力してまいります。
以上を持ちまして、活動再開のあいさつとさせていただきます。
2022年9月25日
ティンカーベル
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ティンカーベルの法人活動理念
ティンカーベルは、主に小・中学生の子どもたちの学習・生活・成長がより豊かになるように、その実現のための調査研究・実践・政策提言を通し、活動をしていきます。自信があってもなくても、子どもたちがもっと可能性を高められるように。何をすればいいか考えていく団体として、立ち上げます。