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2021/03/21

コロナ長期化で困窮する移民・難民の子育て世帯を支えたい!Living in Peaceが、今、クラウドファンディングをする理由。

認定NPO法人Living in Peaceは、移民・難民の子育て世帯に対する緊急支援プロジェクトとして、3月15日にREADYFORにてクラウドファンディングを立ち上げました。

  • 第2弾|セーフティネットからこぼれる移民難民の子育て世帯を支えたい
  • 第一目標金額:250万円
  • 支援募集期間:3月15日(月)18時~4月18日(日)23時まで

Living in Peaceは「機会の平等を通じた貧困削減」を目指し、専従職員を持たず、メンバー全員が本業を持ちながら活動しています。限られた時間のなかでも、一人ひとりの力を束ね、互いに助け合い、目標に向かってプロジェクトを運営しています。

これまで、児童福祉施設の建て替え支援や、施設出身者への奨学金給付、難民の日本語習得や就職活動サポートなど、さまざまな形で国内の子どもや難民の課題に取り組んできました。

今回は、移民・難民の子育て世帯に対する緊急支援プロジェクト「移民・難民の子どものいのちを守る基金」立ち上げの理由、そして、クラウドファンディングへの想いをお伝えします。

コロナ長期化で「外国籍の子育て世帯」の生活が困窮している

新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中で、従来不安定な雇用形態にある方も多い、日本に暮らす移民・難民の置かれた状況は、ますます深刻になりつつあります。彼らの中には、在留資格によりセーフティネットである生活保護が利用できない、または、諸般の事情によりアクセスが容易ではない方が少なくありません(後述)。

そして、そのしわ寄せが向かう先は、いまの社会でとりわけ弱い立場にある子どもたちです。

同じ地域社会を生きているにも関わらず、セーフティネットからこぼれ落ちてしまう彼らに、私たちは心を寄せ、少しでも、子どものいのちと暮らしを守るアクションを起こしたい。

そう考え、私たちLiving in Peaceは、移民・難民の子育て世帯を対象とした現金給付を行うことにしました。

59名の子どもへの緊急支援から見えたこと

二度目の緊急事態宣言が発令された1月初旬、難民・移民の子育て世帯を対象とした緊急支援プログラム「第1弾 移民・難民の子どものいのちを守る基金」を立ち上げました。

第1弾では団体の予算より資金を捻出し、一定の審査のもと、59名の子どもを対象に150万円の現金給付を行いました。

この取り組みを通じて私たちが目にしたのは、長引く新型コロナウイルス感染症の影響で想定以上に移民・難民の方々の生活困窮が進んでいるという現実です。そして、聞こえてきたのは、自分のこと以上に子どもたちのことで思い悩む親の声でした。

  • 「食べ盛りの子どもたちに十分食べさせることもできなくて心苦しい」
  • 「娘が日本語学習のスクールに通っていたが、家計の負担になるため、やめてもらうしかなかった」
  • 「家賃の安い家への引っ越しを検討しているが、子どもが学校から遠くなるので申し訳ない」
  • 「中学校の部活のユニフォームを揃えるお金がなく、入部を諦めさせてしまった」

第1弾で支援できたのは、ほんの一握りです。
 また、いつまで続くかわからないコロナ禍における困窮は、一度きりの支援で改善できるものではありません。日々成長する子どもを守り、育てていくことに不安を感じている子育て世帯には、さらなる支援が必要です。

そこで、クラウドファンディングという形でご支援を募る「第2弾 移民・難民の子どものいのちを守る基金」を立ち上げることにしました。

なぜ移民・難民の子どもたちなのか

外国籍の方々の生活保護利用には壁があります。

  • 【生活保護利用の壁は大きく分類して2種類ある】
  • ①申請する資格自体がない
  • ②申請する資格はあるが、日本で今後も生活していくことを考えると事実上申請できない

(詳細は、クラウドファンディングのページでご確認頂ければ幸いです。)

「永住者」「定住者」「特別永住者」等、定住性のある身分に基づく在留資格を持つ方々であれば生活保護を利用することもできます。しかしそれは、あくまで生活保護を「準用」するという形式が取られており、権利として認められているわけではありません。

そして、その「準用」にすら事実上アクセスできない方もいらっしゃいます。たとえば「定住者」在留資格の方などです。

生活保護利用の「定住者」には「永住者」への切り替えが認められません。これは「日常生活において公共の負担にならず、将来において安定した生活が見込まれる」ことが永住許可の要件となっているためです(利用から数年がたっている場合も同様です)。

そのため、どれだけ困窮していても今後のことや子どもの将来を考えて申請ができない定住者世帯が少なくないのが実情です。

そして、子どもたちの人生は、自分の意志や努力だけではどうにもならない要因に大きく左右されてしまいます。

たとえば、外国籍の親を持つ子どものなかには、コロナ以前から経済的事情や、「ヤングケアラー」であること(日本語が不自由な親のサポート等)などを理由に、学校に通えていない子どもが少なくありません。また、「在留資格の関係で奨学金が借りられない」「来日年齢によっては入学準備金支給の対象外になる」など、外国籍家庭の子どもたちの人生には困難が少なくありません。

ただでさえ「子どもの7人に1人が貧困状態」といわれる日本で、こうした外国籍の親を持つ子どもたちが、困難な生活環境に置かれていることは想像に難くないでしょう。

そこに追い打ちをかけるように訪れたコロナによる経済的打撃。最後のセーフティネットからもこぼれ落ちてしまい、困窮してしまう子どもたちがいます。

だからこそ、私たちは、移民・難民の子どもたちに支援が必要だと考えました。


クラウドファンディング開始1週間で思うこと

幸いにも、開始1週間で100人の方にご支援いただきました(3/21 13時 現在)。

日本で生活をしていると「移民・難民」という言葉は、どこか遠くの出来事であると感じてしまうかもしれません。また、コロナ禍で大変な状況である方もいらっしゃるかと思います。

それでも、こんなに多くの方々に興味を持っていただき、ご支援いただけたことは何よりも嬉しく思います。それと同時に、ひとりでも多くの移民・難民の子どもたちに皆様からのご支援を届けていくために、このプロジェクトを大きくしていく必要があると感じています。

今回のクラウドファンディングのゴールは生活に困窮している移民・難民の子育て世帯への現金給付を叶えることです。

しかし、難民・移民の子育て世帯が抱える課題は経済的貧困だけではなく、子どもの教育や親の孤立、メンタルヘルスなど多岐にわたり複雑に絡み合っており、当然ながら現金給付だけで解決できるものではないと思っています。

 私たちは今後もより包括的に移民・難民の子ども支援に継続的に取り組んでまいります。

生まれる場所・生きていく場所を自分で選ぶことのできない幼い子どもたち。

このクラウドファンディングを通じて、ひとりでも多くの方と共に支援の輪を広げ、移民・難民の方々も含めた「誰もが安心して子どもを育てられる社会」を作っていきたいと願っています。

「誰も取りこぼさない社会」の実現に向け、ぜひ、皆さんと一緒に、次の一歩へ踏み出せればと思います。

クラウドファンディング詳細・参加方法

クラウドファンディングサイトREADYFOR

https://readyfor.jp/projects/lip2021

よりお申込みください。



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