グラミン日本とは~取り組み内容のご紹介~
こんにちは。グラミン日本事務局です。現在、グラミン日本ではより多くの方々を支援するために、様々な職種のプロボノの募集を行っています。
本日は改めてグラミン日本についてぜひ知ってほしい、興味を持っていただきたいという思いで、「グラミン日本とは」というテーマでストーリーを投稿させていただきます。
グラミンとは
グラミン(Grameen)は、世界40カ国以上でマイクロファイナンスを展開し、生活困窮者の経済的自立を支援するネットワークです。その成り立ちは、2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス博士により、1983年にバングラデシュで創設されたグラミン銀行に遡ります。
グラミン銀行とは
グラミン銀行(Grameen Bank)は、バングラデシュにあるチッタゴン大学の教授だったムハマド・ユヌス博士が、貧困解決のために創設した「貧者の銀行」です。グラミン銀行は、マイクロファイナンスを提唱し、従来の銀行の常識を覆した斬新な活動を通じた女性の経済的自立支援の功績により、2006年にノーベル平和賞を受賞しました。
マイクロファイナンスとは
マイクロファイナンスとは貧困や生活に困窮する人を対象に小規模の低金利・無担保融資を行う金融サービスで、通常の銀行とは異なるビジネスモデルで貧困削減と社会課題解決のために財務的リターンと社会的インパクトの両立を追求するソーシャルビジネスです。5人一組のグループ融資を行い、毎週センターミーティングを開いて連帯責任のスキームの下、借りたお金を返済してもらいます。
借り手の97%は女性で、生活困窮者に無担保で融資を行い、ほとんど貸倒れのない実績を上げています。設立以降、グラミン銀行では述べ800万人の貧困層に融資を行っており、返済率97%という実績を誇っています。
グラミン日本とは
グラミン銀行の日本版であるグラミン日本は、グラミンのライセンスを付与され、2018年9月に設立・事業開始した日本のマイクロファイナンス機関です。
グラミン日本ではユヌス博士が提唱する「ユヌス・ソーシャルビジネス7原則」に基づいて設立・運営されており、生活困窮に陥った際、そこから脱却する助けとなるセーフティーネットやソフトインフラが整備されている社会の実現を目指し活動を行っています。
- 利益の最大化ではなく、社会問題の解決こそが目的であること
- 財務的に持続可能であること
- 投資家は投資額を回収するが、それ以上の配当は分配されないこと
- 投資額以上の利益はソーシャルビジネスの拡大や改善のために使うこと
- 環境へ配慮すること
- スタッフは標準以上の労働条件・給料を得ること
- 楽しみながら仕事をすること
支援の流れ
グラミン日本はこれまでの金融ではカバーされなかった人たち、たとえば働く意欲はあっても今は生活が苦しいシングルマザーやワーキングプアの人たちに、生活資金ではなく、自立のための少額の融資と就労・支援をワンストップで提供します。借り手が5人一組となって互助グループを作り、起業や就労の準備のための融資を受けます。
融資実行後、毎週のセンターミーティングでグラミン日本のスタッフ(センターマネージャー)がフォローアップを行います。起業を目指す方向けには起業ワークショップを企画・実施しています。就労を目指す方には就労支援を行います。融資を受けたメンバーは励まし合いながらローンを返済し自立を目指します。
新型コロナウイルスの影響で世界中が揺れる中、これまで以上にマイクロファイナンスによる生活困窮状態からの脱却・生活自立の支援は必要とされています。ユヌス博士、およびグラミン銀行が目指す「貧困のない、誰もが生き生きと生きられる社会」の実現を目指し、グラミン日本ではこれからもマイノリティであり且つ経済的自立に向けて苦しんでいる状況にある方々に、これからも顔の見える寄り添った支援をしていきます。
センターマネージャーを募集しています!
マイクロファイナンスを担うセンターマネージャー候補のプロボノを募集しています。説明会やワークショップの企画、センターミーティングの運営など、グラミンメンバー(支援対象者)に寄り添いながら、ステップアップに向けて伴走してくださる方を探しています。必要な研修・トレーニングは受けていただきます。私達と一緒に「貧困のない、誰もが生き生きと生きられる社会」を目指しませんか。皆さまのご応募をお待ちしています!
センターマネージャーの応募はこちらから↓
【グラミン日本】融資事業を担うセンターマネージャー候補のプロボノを募集します!
一般社団法人 グラミン日本の法人活動理念
誰もがいきいきと活躍する持続可能な社会へ
先進国と呼ばれる日本。しかしながら、格差は徐々に拡大し、今では国民の6人に1人が貧困ライン以下での生活を余儀なくされています。
現代の日本では、貧困は失職、病気、ケガ、事故、配偶者との離別・死別などによってほとんどの人に起こり得る、明日は我が身の問題になっています。
グラミン日本は、貧困や生活困窮の状態にある方々に低利・無担保で少額の融資を行い、こうした方々が起業や就労によって貧困や生活困窮から脱却し自立するのを支援するマイクロファイナンス機関です。
これまでの金融ではカバーされなかった人たち、たとえば働く意欲はあっても今は生活が苦しいシングルマザーやワーキングプアの人たちに、生活資金ではなく、「起業や就労の準備のためのお金」を融資します。
私たちは、働く場所があるということが真の意味で人を貧しさから救う、そして融資資金はそのための種(シード)になると考えています。
グラミン日本は、開発途上国のみならず、欧米先進国でも貧困削減に効果を上げているグラミン銀行の日本版です。日本の実態にあった方法で運営します。
誰もがいきいきと活躍する社会をつくりたい、それが私たちの想いです。
グラミン日本が目指す社会
グラミン日本の理念は、次のような社会に日本の社会を変えていくことです。
- ・貧困のない、誰もが活き活きと生きられる社会
- ・貧困・生活困窮に陥った時、そこから脱却する助けがセーフティネット/ソフトインフラとして整備されている社会
- ・生業的な起業(プチ起業/小商い)が普通にできる社会
- ・Job SeekerよりJob Creatorが活躍できる社会
- ・地域・コミュニティがお互いに助け合い、共感のある社会
- ・ユヌス・ソーシャルビジネス7原則(*)が実践される社会
- ・会社が、株主だけでなく経営者、社員、取引先、顧客、地域・コミュニティなど全ステークホルダーに貢献する社会
(*)ユヌス・ソーシャルビジネス7原則
- 1利益の最大化ではなく、社会問題の解決こそが目的であること
- 2財務的に持続可能であること
- 3投資家は投資額を回収するが、それ以上の配当は分配されないこと
- 4投資額以上の利益はソーシャルビジネスの拡大や改善のために使うこと
- 5環境へ配慮すること
- 6スタッフは標準以上の労働条件・給料を得ること
- 7楽しみながら仕事をすること
グラミン日本は、ユヌス・ソーシャルビジネス7原則に基づいて設立され、運営されます。