もうひとりにしない。行政の手が届かない ” 困難 ” を抱えるこども若者に、適切な医療・保健支援を!

一般社団法人enGrab(えんぐらぶ)

活動理念

 一般社団法人enGrab(えんぐらぶ)は、10代の若者に対し、地域の多様な人々とのつながりの場を提供することで、彼らが自己肯定感を育み自身の未来を主体的に選択して生きていくことができる地域環境づくりに寄与することを目的とします。

活動内容

具体的には、Twitterでの相談事業中高生の居場所づくり事業に取り組んでいます。

 Twitterでの相談事業では、「@engrab_ama」というアカウントを使用し、10代のための相談窓口を運営しています。思春期保健相談士、保健師、看護師、公認心理師、養護教諭の資格を有するスタッフが対応しています。全国各地の悩みを抱えた10代の方々から相談が寄せられています。

 中高生の居場所づくり事業では、「アマたまカフェ(Twitterアカウント:@engrab_ama2)」という名称で、月2回、原則、第1・3土曜日(午後1時~5時)に塚口南地域学習館(尼崎市南塚口町2丁目31-26)で活動をしています。中高生が気軽に立ち寄れる遊び場です。子どもたちとお菓子を食べながら、ボードゲームなどをして楽しんでいます。学習支援も行います。対象は、尼崎市立大成中学校の生徒を中心に、近隣の尼崎市立立花中学校・塚口中学校、尼崎市立尼崎高等学校・尼崎双星高等学校、兵庫県立尼崎北高等学校、兵庫県立尼崎小田高校、及び園田学園中学校・高等学校の生徒です。


 中高生は自分の悩みを言語化することが難しい子も多く、困りごとを悩みと自覚せず耐えている子もいます。私たちは、遊び場という楽しい場所での出会いをきっかけに中高生とつながり、たわいない会話から困りごとを探ってサポートします。また、いつか悩みができた時に相談できる大人がいるという環境づくりをしています。

 活動詳細は、Facebook(「えんぐらぶ」で検索)をご覧ください。



 ただ相談窓口をつくって待っていても、10代はなかなか利用してくれません。

僕もそうだった。相談するのはハードルが高いし、知らない人に相談するのって受け入れてもらえるか勇気がいるし、まずそんなとこどこにあるの?ってなかなかたどり着かないし、電話も緊張する。

そこで、SNSを使っています。twitterでは、FF外匿名でDMできるようにしています。

関係ができ会って話を聞いてほしいといったリクエストにも、尼崎市内であれば対応しています。


 いろいろな機会を利用して、いつか困ったときにあの人に聞いてみようというつながりづくりに取り組んでいます。


取り組む社会課題:『若者の社会的孤立』

「若者の社会的孤立」の問題の現状

2022/11/22更新

頼りたいけど、身近に頼れる大人がいない。
「こども・若者の社会的孤立」という社会課題があります。

貧困、児童虐待、不登校、高校中退、10代の妊娠。

子どもの生きづらさの背景にある「孤立」。

特に、思春期になると親や先生、友だちなど身の回りの人には相談しにくい問題を抱えることがあります。

それは大小問わず、命に関わることから、ほんの些細なことまで。

そんなときに、「あの人に聞いてみよ。」と頭に浮かぶ、頼れる大人になりたい。

実は日本では、虐待を受けていると考えられる子どもは12万人以上いて、不登校の児童生徒数は約12万人もいます。

日々悩みを抱え、そんななかでも懸命に生きる子どもたちがたくさんいます。

「若者の社会的孤立」の問題が発生する原因や抱える課題

2022/11/21更新

それらの課題の背景には、「孤立」が影響しています。

あのとき、誰かに助けを求めていたら、結果は変わってたかもしれない。

けど、誰に助けを求めたらいいのか、何を助けてほしいのか、わからずつらさにただ耐えている子どもがいます。

私たちは、孤立には3種類あると考えています。

家庭での孤立。学校での孤立。地域での孤立。

家族がいても、一緒に過ごす時間がなくて会話がなく寂しい思いをしていたり、虐待を受けて苦しんでいる子どもたち。

学校のなかで、信頼できる先生や友だちがいなかったり、いじめられていたり、不登校の状態にある子どもたち。

貧困や非行などが原因で、地域とのつながりが薄れ、頼れる身近な大人がいない子どもたち。

子どもは孤立してしまうと、「自分なんて何で生まれてきたんだろう。」「生きていても意味がない。」「自分はひとりぼっちなんだ。」「誰も助けてくれない。」と思い、だんだん自分に自信をなくし、明日への希望を失っていきます。

自分に自信がなくなり、自分を大切にできなくなると、人に助けを求める力が弱くなってしまいます。

助けを求められないくらい元気がなくなると、さらに孤立し、困難が大きくなっていきます。

「若者の社会的孤立」の問題の解決策

2022/11/21更新

だから、僕たちはその子をみつけ、つながりをつくり、離さない。その子がまた元気を取り戻し、明日への希望をもてるように並走したいと思っています。 

enGrab(えんぐらぶ)と一緒に社会課題の解決に取り組みませんか?

ボランティア/インターン募集

  

その他の支援・参加の方法

寄付(金銭・物資)で支援したい方

【ご支援のお願い】

 えんぐらぶの活動は、みなさまからのご支援で成り立っています。アマ(兵庫県尼崎市)のこども・若者を支える仲間として、応援お願いします。継続的な活動をするために、中高生のための居場所運営費(家賃・光熱費・食費など)が不足しています。

 私たちが取り組む課題・活動については、下記をご覧ください。長文ですが、お読みいただければ幸いです。


【ご寄付の方法】
・銀行振込
三井住友銀行
塚口支店 普通4698738
一般社団法人enGrab
イツパンシヤダンホウジンエングラブ


・クレジットカード

Syncable(シンカブル)(寄付決済サービス)

congrant(コングラント)(寄付決済サービス)



【私たちのビジョン】

 一般社団法人enGrabは、10代のこども・若者に対して、地域の多様な人々とのつながりの場を提供することで、彼らが自己肯定感を育み自身の未来を主体的に選択して生きていくことができる地域環境づくりに寄与します。

団体公式ホームページはこちらからご覧ください。


【私たちの取り組む課題】

 私たちは、「こども・若者の社会的孤立」という社会課題に取り組んでいます。
 行政の手が届かない " 困難 " を抱えるこども・若者たちに、適切な医療・保健支援を行うことで、" つながり "と" 笑顔 "を届けています。

 日本のこども・若者を支える社会資源は不足しています。

 こどもたちには、児童虐待や貧困、不登校、非行、予期せぬ妊娠、家庭不和、ひとり親家庭、ヤングケアラーなどの困難を抱えたとき、自ら相談できる相談窓口がほとんどありません。こどもは未成年であることを理由に、自身に関することの多くを自分で決め行動することができません。支援を受けるためには、親の同意が必要です。困難の一因が親にあるとき、親に頼れず、身動きが取れなくなります。また、こどものための社会資源はその多くが学校内にあり、不登校など学校とのかかわりが薄ければ利用しにくい状況にあります。

 家庭、学校で十分にサポートが受けられない場合、多くの子どもは相談先がなくなり『 孤立 』してしまいます。

 " 孤立 "すると、自分の存在価値に自信がなくなり、だれかに頼るための社会への信頼を失い、" 自殺 "へと至ります。

 こども・若者のいのち、未来を守るために、私たちは「こども・若者の社会的孤立」という社会課題に取り組んでいます。


【なぜこの課題に取り組むか】

 私たちは、保健師、公認心理師、思春期保健相談士、看護師、養護教諭、保護司、社会福祉士、精神保健福祉士などの資格をもち、その専門スキルを活かして、行政の手が届かないさまざまな困難を抱えたこども・若者へきめ細かな支援を行っています。

 具体的には、『相談窓口』『居場所づくり』『居住支援』を行っています。

①ユースクリニック(10代のための相談窓口)

 私たちは活動を通じて、妊娠不安を抱える女子中高生に出会います。ある少女は避妊に失敗して緊急避妊薬を求めましたが、親に相談できず費用負担の高さや産婦人科医に怒られるかもしれないという怖さから、適切な時期に緊急避妊薬を入手することができずにいました。私たちは、一緒に産婦人科へ受診して緊急避妊薬の費用を負担し、次の月経が来きて彼女が安心できるまでサポートします。また、性教育を行い今後の避妊方法などについて一緒に考えます。

 私たちは活動を通じて、児童虐待に耐える中高生に出会います。ある高校生は親を悪者にしないために児童相談所の介入を拒み、また高校に通い続けたいという想いから成人するまで家庭のなかで虐待に耐えることを選びました。私たちは、その子の気持ちを尊重し、本人がくるしさから死を選びそうになったときも支えとなり、数年間寄り添い、本人が親から離れられる日が来るまで伴走しました。

 ユースクリニックは、こども・若者が『当然の権利として』無料で自ら利用することができる相談窓口です。こころやからだ、性の悩みなどあらゆる悩みを専門家に相談できます。


②中高生のための居場所づくり

 私たちは、中高生が家庭と学校以外の場所で、信頼できる大人と出会える居場所づくりに取り組んでいます。中高生が抱えるさまざまな悩みは、親や先生に相談しにくい内容もたくさんあります。相談できる大人がいないという理由で孤立し困難が深まっていくことがないように、相談できる大人がひとつでも増えることを目指しています。

 私たちは活動を通じて、不登校の中学生に出会います。ある子はクラスメイトたちとの交流がしんどくて不登校を選びました。しかし、誰とも関わらず社会を拒絶したいわけではありません。私たちは、その子の気持ちを尊重し、個の空間とゆるいつながりを提供し信頼関係を築きました。その子は安心できる環境のなかで、いまでは夏祭りやハロウィンなど季節のイベントを仲間たちと楽しんでいます。

 私たちは活動を通じて、貧困の高校生に出会います。ある子は貧困を理由に友だちと過ごす学校の食堂や売店、登下校時のコンビニで買い食いをすることができません。友だちと過ごすとき、ひとりだけ同じ食べ物飲み物を共有できないことはすごく悲しく虚しくみじめな気持ちになります。私たちは、中高生の居場所で食べ物飲み物を無料で提供しています。誰もが無料で利用できるので、その子は劣等感を感じることなく友だちと流行りの飲み物を一緒に飲み、感想を言い合って楽しんでいます。


③居住支援

 私たちは活動を通じて、ヤングケアラーの中高生に出会います。ある子は幼いきょうだいの世話を担っています。時には自分の時間を過ごしたいという想いがありました。私たちは、その子が自分のためだけに時間を使えるように、家庭から離れてこころとからだを休める場所を提供しました。

 私たちは活動を通じて、家庭不和の若者に出会います。その子は両親が離婚して母親と一緒に暮らしていました。母親は新たなパートナーができ、義父との生活が始まりました。しかし、義父との相性が合わず家出をし、ネットカフェで寝泊まりしていました。そんな生活は続かずお金が底をつき、今日泊まる場所を失いました。私たちは、まずはその子に安心して眠れる部屋と食事、衣服を提供しました。詳しい事情を確認し、すぐに働くことは難しかったので市役所に同行して生活保護の手続きを行いました。生活保護の受給が決まり、新しい住居を見つけ生活が安定するまで伴走しました。

 家庭や学校での大人との関わりのなかで、自分の存在価値への自信をなくし社会への信頼をなくしたこども・若者には、話をきいてくれる相談窓口があるだけではなく、安全・安心を手に入れるまで一緒に動く大人が必要です。

 私たちは、こどもの人権を守るために活動しています。


【寄付金の使い道】

・ユースクリニックにて、こども・若者の緊張したこころをほぐすための食べ物飲み物代(1人あたり500円程度)

・ユースクリニックにて、緊急避妊薬を購入するための費用(1件あたり7000円程度)

・中高生のための居場所でこどもに提供する飲み物代(1人あたり100円)

・中高生のための居場所を維持運営するための費用(賃料、光熱水費、食料費、ワークショップ材料費など)(1か月あたり50000円程度)

・中高生のための居場所づくりを手伝ってくれる大学生ボランティアへの交通費(1人あたり500円程度)

・居住支援に使用する住居の維持費(賃料、光熱水費、食料費、衣服費など)(1か月あたり50000円程度)


最後までお読みいただきありがとうございました。

活動実績

2020年
もうひとりにしない。 社会的孤立を防ぐため、困難を抱える若者を支援するためのシェアハウス開設に向けて準備を進めています。

2020年06月13日

一般社団法人enGrab(えんぐらぶ)では、10代のための相談窓口をTwitter(@engrab_ama)で運営しています。相談には保健師や看護師、思春期保健相談士などの専門資格を持つスタッフが対応しています。開設から3年、これまで北は秋田県から南は大分県まで、全国各地の10代の若者からの相談に応じてきました。メッセージのやりとりは7000件を超えています。なかには1年以上、毎日のようにメッセージのやりとりをしている子もいます。

私たちが大切にしていることは、つながり続けることです。児童虐待や若年妊娠、家庭不和などの困難を抱える若者に共通していることは、家庭にも学校にも地域にも頼れる人がいないという社会的孤立という問題です。彼らを支えるためには、単発の悩み相談では不十分だと痛感しています。そうした課題意識から、私たちは彼らが新たな居場所をみつけることができるまでつながり続け、彼らの一時的な居場所になることを大切にしています。

相談窓口で出会った19歳の少女は、親に虐待を受けているにもかかわらず、親のことを好きで親を悪者にしたくないという思いから児童相談所などへの相談をせずに苦しさに耐え続けています。心の中ではこのままではいけないとわかっているようですが、家族以外に頼れる人はおらず、虐待をするような家族でさえも失ってしまえば、完全にひとりぼっちになってしまうという孤独感や不安感から行動を起こすことができず、苦しさに耐えています。残念ながら、今の私たちは、少女の気持ちを尊重したうえで、苦しみから救い出す術を持っていません。

そこで、私たちは新しい試みの実現に向け、準備を進めています。それは、若者を支えるためのシェアハウス開設です。場所は兵庫県尼崎市を予定しています。そこで、困難をかかえる若者に、衣食住と安心できる居場所を提供します。公的機関ではできない若者のニーズに応えることができる支援を提供し、彼らと伴走していきたいと考えています。ただ、シェアハウスを運営するためには、お金と人手が必要になります。この活動に共感していただける方々にはさまざまなかたちで応援いただけると幸いです。応援よろしくお願いします。

enGrab(えんぐらぶ)のストーリー

法人概要

団体名

一般社団法人enGrab(えんぐらぶ)

法人格

一般社団法人

HPのURL https://engrab.org/
代表者

代表理事 桑原 陣(思春期保健相談士、保健師、公認心理師、養護教諭、看護師、保護司)

設立年

2019年

Twitterアカウント engrab_ama
FacebookページのURL https://www.facebook.com/engrab.ama/
職員数

2

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