海洋プラごみが増える量より減らす量が多い社会をつくる。わたしたちは海洋プラごみ問題を解決すべく活動している一般社団法人です。

一般社団法人オーシャンスイープ協会

活動理念

海洋プラごみが増える量より減らす量が多い社会をつくる


わたしたちのビジョン

漁師さんが操業中に海ごみを拾ってくると、海洋投棄規制条約によって処分費用を自己負担することになります。それでも海を汚したくない漁師さんは、海に捨てられているプラスチックごみを積極的に拾っていらっしゃいますが、陸から海へ流出するプラごみの量は多く、とても個人では負担しきれません。

また、海ごみは陸上のごみに比べて処分費用が数十倍もかかるため、海岸の管理を担っている地方自治体もなかなか公共事業化ができずにいます。一方、プラスチックは紫外線や波によって小さくなりますが自然分解されないので、流出に回収が追いつかなければ海のプラごみは増える一方です。


当社団では、滞っている海洋プラごみの回収を推進することと、プラごみが海や川に流出しないような生活習慣の一般認知を拡めることで海洋プラごみが増える量(流出量)より減らす量(回収量)が多い社会を実現させて、海のプラごみが減っていく未来を子供たちに引き継げるよう、持続可能な海洋プラごみ処分の方法を確立するために活動しています。


プラごみは、なぜ流出したらダメなの?

1)プラごみ増加が私たちの健康も脅かしている

プラスチックの分子構造はとても安定していて、紫外線や波によってサイズが小さくなっても分解されているわけではありません。そして、海に漂流するプラスチックは『POPs(残留性有機汚染物質)』と総称される有害物質等を吸着する性質があるため、小さくなったマイクロプラスチックを小魚などの小さな動物が食べ、それを食べる大きな生物の身体に濃縮されて蓄積されていきます。この食物連鎖により海洋生物の健康被害が懸念されていますが、食物連鎖の最上位にいるのが私たち人類なので、私たちの健康も危険にさらされています。


POPs は、ヒトのホルモンと構造の一部が似た形をもつ化学物質であることから『環境ホルモン』とも呼ばれ、環境省がリストアップしただけでも70種類あります。環境ホルモンは、本来はホルモンと結合することで信号を受け取る受容体(レセプター)という器官にあたかも本物のホルモンのように結合してしまうため、ホルモンのバランスが崩れ、身体の健康を保つ働きが弱まって生殖機能や甲状腺機能などに重大な影響を及ぼすと言われています。また、性別や年齢によって受ける影響には特徴があります。

○女性<乳がん・子宮内膜症の増加>

プラスチックから溶け出したノニルフェノールによって乳がん細胞が増殖してしまう。

○男性<生殖機能低下>

精子数の減少・精子の濃度低下してしまう。

○胎児<発育異常・知能への影響>

発育初期に大きく関係するため、水中に残留したPCB(ポリ塩化ビフェニル)は知能発達への影響がある。

POPsの蓄積を気にせずに、おいしい魚を安心して食べられる未来のためにも、プラごみを海に放置してはいけません。


2)海洋プラごみは、まるで赤字会計のような状態

自然に分解されないプラごみは、人類が能動的に処分しない限りほとんど減りません。そして河川等から海に流出している量に比べて回収処分されている量はごく僅かという、まるで大赤字会社のような体質です。それに、陸上生物である人類にとって海に流出してしったプラごみは簡単には回収できません。まして海底に沈んでしまうと更に難しくなってしまいます。海に流れ出してしまう前に回収する方が簡単ですし、川に流れ込んでしまう前、ごみを捨てるときならひとり一人のちょっとした気遣いで防止できます。海の生態系が許容できる限界量という貯金が尽きたら破産ですが、その時はもう目の前に来ていると専門家が叫んでいます。しかし、海ごみの回収はほとんど進んでいません。むしろ、年々流出量が増えているのが現実です。


3)国や会社がリスペクトされなくなる

昭和の高度成長期に全国各地で公害問題が噴出し、その対策をしていたおかげで日本は環境対策先進国と評価されていた時代が一時期ありましたが、もうそれは20年以上昔の話です。国連SDGs等により環境負荷に対する世界中の意識が高まった現在、進行速度がゆっくりな日本の対策は他の国に追い越され、今や努力不足や方向性の間違いを指摘される側になっています。このままではリスペクトされない国や会社として人々に記憶されてしまうでしょう。



どうしたら、海ごみを減らせるの?

1)漁師さん達が気軽に漂流ごみを拾える体制をつくる

海ごみを減らしたいというのは海で働く人たちとっても切実な願いです。でも、現在の社会構造では漂流ごみの処分費用は拾った人や市区町村が負担することになっています。

漁師さんやダイバーさんたちに拾いたい気持ちがあっても本格的な回収活動ができない理由は、海ごみの量が多く、とても 個人や小さな市区町村では負担しきれないからです。今のままでは気軽に拾うことなんてできません。見つけたときに費用負担を気にせず拾える社会構造がつくれれば、海で働く人たちが操業中に海ごみの回収をしてくれます。


2)低コストで海ごみを分解できる処分チェーンをつくる

上記の社会構造の問題が今まで解決できなかった主な理由は、海ごみは塩分や有機物や水分が含まれているために処分費用が陸上ごみの数十倍かかってしまうという、費用の問題が未解決だったからです。

今までのコスト構造で海ごみの回収処分を本格化すれば費用負担する者が破綻してしまいますが、低コストで海ごみをマイクロプラスチックの原因にならないよう分解できる新しい技術が確立され、その技術が具体的な施設として稼働した上でなら、持続力のある回収活動ができます。また、実行するにあたっては移送や分解処理について行政の許認可も必要になります。残念ながら海ごみを拾ってくる善意だけでは、処分できないごみが海岸等に積み上がるだけで真の解決には辿りつけません。


3)プラスチックの流出量を減らして、海ごみの赤字状態を脱出する

現在はプラごみの流出量が処分量よりも多いという、まるで赤字会計のような状態で持続性がありません。また、海ごみの海ごみの3分の2が街由来です。現代に生きる私たちは、この現実から目を背けず、個々人の捨て方の気遣いとリデュース(使用量を減らす)の生活習慣が浸透・定着すれば解決・改善に向かうことができます。まずは単月から「流出量より処分量が上回った黒字状態」を実現できるよう共に目指しましょう。そのためには企業の協力も不可欠ですが、消費者意識が変わり使用量が減れば企業の商品開発も変わっていくでしょう。



わたしたちのミッション

1)プラごみ流出マップで社会啓発

海ごみに関心が薄い内陸部でも水路や川を通じて海に流出してしまうので海洋プラごみの原因になっています。そこで、一人でも多くの人に海洋プラごみ問題に関心をもっていただくため、地元の川や海岸、港に流出したプラごみを撮影して提供していただく方を募集しています。海や川で撮影した流出プラごみの写真や動画を送っていただき、当社団が運営している「プラごみ流出マップ」に掲載して一般公開しています。


2)海洋プラごみ処分チェーンを社会実装

持続可能であり、全国各地で再現可能な 流出プラごみを減らしていくしくみが社会実装されるよう、「海洋プラごみ処分チェーン」 のモデルケースをつくってきっかけをつくります。

1、陸上ごみ並みに安く海ごみの処分ができる技術を見つけ、海洋プラごみを処分する「海洋プラごみ処分チェーン」を社会実装するため、有効技術の発掘と検証、海ごみ受容れ交渉、港等から処分施設までの移送方法を構築します。

2、全国各地の漁業者・ダイバー・漁港管理者に協力を呼びかけて回収・保管・水抜きをする回収スキームを確立させます。

3、処分費用に充てる資金を漁業者だけが負担せずに済むよう、寄付やクラウドファンディングなどで資金を募り、補助金の申請をします。

4、国・県・市へ意見・要望の打ち上げをしていきます。


3)流出防止やリデュース等に役立つ情報発信

プラごみ流出マップの他にも、海や川に流出しない捨て方などの個々人の生活がプラごみの流出防止に役立つ情報、プラスチック使用量そのものを減らしていくリデュースやリサイクルの定着に役立つ情報、マイクロプラスチックにならないようプラごみを分解して処分する有効技術の情報などを発信していきます。


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活動実績

2018年
IPCCの1.5度特別報告書による衝撃を受けて活動開始

2018年10月20日

IPCCによって発表された「1.5度特別報告書」による衝撃で何かするべきと活動を開始。CO2問題も意義深いと思いましたが、まだ因果関係が証明されていないところがあるので、ハッキリ目に見えて人類の悪影響を受けている海のプラスチックごみ問題にフォーカスして情報収集から進めました。

2021年
一般社団法人を設立

2021年02月22日

海についての知見をもつ大学や行政、漁業関連従事者等にヒアリングを重ねた上で、本格的な活動前の任意団体としての準備期間に区切りをつけ、一般社団法人を設立しました。

法人概要

団体名

一般社団法人オーシャンスイープ協会

法人格

一般社団法人

HPのURL https://ocean-sweep.com/
代表者

理事長 山本知子

設立年

2021年

Twitterアカウント oceansweep1
FacebookページのURL https://www.facebook.com/OceanSweepAssoc
住所

埼玉県狭山市中新田1083-3

電話番号

050-3464-4702

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