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更新日:2024/09/01
SDGs『水辺のプラごみフォトコンテスト2024』作品募集!7月21~8月31日
一般社団法人オーシャンスイープ協会この募集の受入法人「一般社団法人オーシャンスイープ協会」をフォローして、
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基本情報
海や川など水辺に流出したプラスチックごみの問題やマイクロプラスチック健康被害について一人でも多くの人に知ってもらうために『水辺のプラごみフォトコンテスト2024』の応募作品を募集。
活動テーマ | |
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開催場所 | |
必要経費 |
無料 |
注目ポイント |
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募集対象 |
一般社団法人オーシャンスイープ協会は、海洋プラごみ問題とマイクロプラスチック健康被害の原因を減らしていくため、水辺のプラごみの状況を写真で社会に伝える『プラごみ流出マップ』の公開や写真パネルの展示などを行っています。プラごみの流出を減らしていくためには、一人ひとりの行動が大きな成果につながるので、見た人の心を動かすような“説得力のある写真”が必要です。そこで、当協会では水辺で撮影したプラごみ写真をボランティア提供していただける参加者と写真作品を2024年7月20日(土)~2024年8月31日(土)の期間で募集します。 参加する人の年齢層について
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特徴 |
募集詳細
体験談・雰囲気
特徴 |
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法人情報
代表者 |
理事長 山本知子 |
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設立年 |
2021年 |
法人格 |
一般社団法人 |
オーシャンスイープ協会の法人活動理念
活動理念と活動を始めた背景
●わたしたちのスローガン
ぼくらの海をプラ汚染から守ろう!
●わたしたちのプロポジション(パーパス)
●活動を始めた背景
日常的に海のプラごみを拾ってこれるのは海で働く職業人だけです。しかし、操業中に拾ったごみは海洋投棄規制条約(ロンドン条約)によって拾った漁業者が処分責任を負うことになっており、現状は金銭的な援助はないので全額自費負担です。それでも海を汚したくない一部の漁師さんは、海に捨てられているプラスチックごみを積極的に拾っていますが、陸から海へ流出するプラごみの量は多く、とても漁業者の善意だけでは負担しきれません。また、海ごみは塩分や水分の他に多くの木くずが混じった混合廃棄物で処分費用が高いため、「漂着ごみ」の処分費用を負担している海岸沿いの地方自治体も「漂流ごみ」までは公共事業化できずにいます。
一方、生分解性であってもプラスチックは海中ではほとんど分解はされないので、人間が能動的に回収しなければ海のプラごみは増える一方です。また、海に漂流して時間が経てばプラスチックは海底に沈んだり、紫外線や波によって砕かれてマイクロプラスチック(5ミリ以下の小片)になって回収が難しくなり、極小のナノプラスチックは海産物を通じて人の体内にも入ってきます。プラスチックはPOPs(残留性有機汚染物質)を吸着する性質があり、マイクロプラスチックは健康被害の原因と言われています(オランダのアムステルダム自由大学の研究チームによると被験者の77%から血中マイクロプラスチックが検出されました)。海洋生物と海産物の安全を守るためには、このまま何もせずに放置することはできないと考えました。
わたしたちのミッション
1)海のプラごみ汚染を広く知らせていく
より多くの人に参加していただくためには、海のプラごみ問題のことについて知っていただくことなく参加者が増えることはありません。だからこそ、伝播活動や広報活動が重要です。海のプラ汚染については一般のメディアでも放送されていますが、限られた時間や紙面では情報が不足しがちなため、プラごみ関連ニュースを解説するYoutube動画『オーシャンスイープチャンネル』やfacebook・X(旧twitter)といったSNSを運営して、一人でも多くの人が海のプラごみ汚染について知っていただいたり理解を深めていただけるよう活動しています。
2)プラごみの発生抑制に取り組む人や会社を増やす
海にプラごみが流出する元栓を閉めていくために、できるだけプラごみを発生させないような生活習慣をひとり一人が身につけ、プラごみの発生抑制に取り組む人を増やすために、気軽に参加できる『写真ボランティア』、寄付や協賛、ESD講師の派遣、会員など、個人や法人が個々の事情に合わせて参加できる各種募集をしています。
3)海のプラごみを回収するしくみづくり
海洋プラごみの処分は、海防法、廃掃法、海岸法、産廃法など、さまざまな法律や規制をクリアしていく必要がありました。しかし、環境省の『海岸漂着物対策を総合的かつ効果的に推進するための基本的な方針』や『海洋プラスチックごみ対策アクションプラン』 により、漁業者や自治会やNPO等がボランティアで回収した海ごみを自治体が処理する場合の費用を定額補助(都道府県あたり最大1千万円まで)する制度が施行され、漁業者の皆さんが操業時に回収した海洋ごみについて、漁業者への負担に配慮しつつその持ち帰りを促進するための取り組みができるようになりました。同様に、内陸部では流出予防の取り組みができるようになりました。当社団では、公益活動に取り組む全国の漁業者、漁業組合、自治会、NPO法人等が予算を利用できるようサポートしています。
取り組む社会課題:『海洋プラスチック問題』
「海洋プラスチック問題」の問題の現状
1) 海のプラごみによる『見えない汚染』が私たちの健康も脅かしている
プラスチックの分子構造はとても安定していて、紫外線や波によって小さなマイクロプラスチックになっても分解されているわけではありません。消化器官にプラスチックを詰まらせた生物が死んでいる写真はよく知られていますが、もっと恐ろしいのは極小のマイクロプラスチック(ナノプラスチック)が体内に運んでくる『見えない汚染』です。見えない汚染の正体は、乳がんや生殖機能異常などの原因になると言われている『POPs(残留性有機汚染物質)』で、製造時からプラスチックに含まれているものもあれば、水中で有毒物質を吸着するプラスチックの性質のために海水の10万~100万倍に濃縮されることもあります。ナノサイズのプラスチックは細胞膜をすり抜けてしまうほど小さいので体内への侵入を防ぐことが難しく、ナノプラスチックが運んでくる有毒物質が体に蓄積されてしまう危険性があります。
↑図1:海の食物連鎖とプラごみ
POPsはヒトのホルモンと構造の一部が似ていて『環境ホルモン』とも呼ばれます。ホルモンと結合するはずの受容体(レセプター)器官をふさいでしまうため、身体の健康を保つ働きが弱まって生殖機能や甲状腺機能などに重大な影響を及ぼす危険性があります。
<POPsによる健康被害の例>
●女性:乳がん・子宮内膜症の増加
●男性:生殖機能低下
●胎児:発育異常・知能への影響
では、どれぐらいの割合で人体にプラスチック粒子が侵入しているのかというと、アムステルダム自由大学(オランダ)の研究者らが2022年3月に発表したレポートでは、健康なボランティア22人から採取した血液のうち、77%の人からマイクロプラスチックが検出されました(ScienceDirect記事)。
また、カンパニア大学ルイジ・ヴァンヴィテッリ校(イタリア)のラファエレ・マルフェッラ氏などのチームが発表した論文で「脳に血液を運ぶ動脈にたまったプラーク(脂肪の多いコレステロール)の除去手術を受けた257人」を対象に術後34か月モニタリングしたところ、半数以上の人からプラスチック粒子が検出され、検出された人は検出されなかった人に比べて心臓発作や脳卒中を起こしたり、何らかの原因で死亡したりする危険性が5倍高いことが明らかになりました(BusinessInsider記事)。
そして日本でも、東京農工大の高田秀重教授たちの研究グループが日本国内に住む複数被験者の血液や臓器からナノプラスチックを検出しました(産経新聞記事)。
2)日本近海のマイクロプラスチック濃度は全海洋平均の27倍!
環境省からの委託で九州大学の磯辺篤彦教授たちの研究チームが2014年~2016年の間に実施したマイクロプラスチックの実態調査によると、プラごみ流出量が多い国の周辺から黒潮が流れてくる日本の周辺海域はマイクロプラスチック量が多く、世界中の海の平均値に比べて27倍も含まれていました。
↑図2:世界各国のプラスチック海洋投棄レベルの比較↑図3:1平方kmあたりのマイクロプラスチック存在量の比較(出典:講談社サイトより)↑図4:日本周辺海域の表層を浮遊するマイクロプラスチックの濃度(出典:環境省サイト)3)2030年に3倍、2060年には4倍!放置は現状維持ではない
プラスチックの使用量が年々増えるに従って不法投棄も増え、陸から海に流れ出る海洋プラごみ量は急増しており、今や世界で年間800万トンも流出しています(環境白書およびWWFジャパンのサイトより)。さらに年間1,000万トン~1,200万トン流出しているという推計もあります(IDEAS FOR GOODサイト)。
現状のままだと日本周辺や北太平洋中心部の海域では2030年までに海洋上層での重量濃度が2016年比で約2倍になり、2060年までには約4倍となると予測(九州大学・礒辺研究室サイト)されている状況ですから、何もしないことは現状維持ではなく悪化していくことです。このままでは海ばかりではなく、地球全体の生態系も危ないと言われ、国連でも「持続可能な開発目標(SDGs)No.14」として取り上げられるほどに状況は悪化してしまいました。そして、流出は今も加速し2050年には今の4倍になると予測(WWFジャパンサイトより)されています。流出する量より減る量を多くするための、具体的なアクションが必要です。
↑図5:九州大・磯辺研究室グループによる太平洋マイクロプラ浮遊量の50年予測(出典:礒辺研究室サイト)4)海洋プラごみの半分以上が家庭ごみ、誰もが他人事ではない
たとえば、屋外のごみ箱からこぼれ落ちたペットボトルは風や雨に流されて川に流れてしまうことなどがフィールド調査で指摘されています。消費者のひとり一人が、海洋プラごみの原因になるような生活習慣がないか自己確認して、改善すべきところを改善していくことで、川や用水路を通じて海に流れてしまうプラごみも減らしていくことができます。
海洋プラごみのうち51%が家庭ごみ、34%が漁業ごみ、15%が農業や工業からのごみです(環境省資料および愛知県海岸漂流物環境学習サイトより)。海ごみの半分以上が街由来の生活ごみで誰もが他人事ではないので、プラごみの発生を抑制する生活習慣が浸透しなければ流出の元栓は閉まりません。
また、きちんと分別して捨てているつもりでもマイクロプラスチックが流出する経路はたくさんあります。プラごみは処分工程で破砕されマイクロプラスチックが発生しますが、破砕後に洗浄すると水を排水する際にフィルタを透過していしまい、その量は侮れません。カナダの海洋フロンティアインスティテュート(OFI)のマイクロプラスチック研究者で、ピレネーの泥炭地の調査を担当したスティーヴ・アレン氏ら科学者チームが2023年5月に発表した報告によると、米国の調査例では1つのリサイクル施設から年間300万ポンド(1360トン)のマイクロプラがフィルタで除去できずに流出していたとのことです
↑図6:プラスチックの捨て方と処理量5)世界中で加速する脱プラスチックの取り組み
日本をはじめ、世界175ヵ国以上が参加する『国際プラスチック条約』が、2024年3月にはアジアなどの各エリア会議で議論され、2024年4月の国際会議を経て2024年12月には合意形成する予定です。以下、各国の取り組を日本財団のサイト(日本財団ジャーナル)から引用して掲載します。
●アメリカ
1人当たりのプラスチック容器包装の廃棄量が、世界で最も多いアメリカ。プラスチックへの規制は州や自治体ごとで異なるが、2021年11月に米国環境保護庁が「国家リサイクル戦略」を発表し、国全体としてリサイクル可能な商品の増加や、リサイクル過程での環境負荷の軽減を行い、2030年に向けたリサイクル率50パーセントを目標に定めた。
使い捨てプラスチックストローの廃止や、プラスチックごみをクリーンエネルギーに変える技術開発など、大学やグローバル企業、スタートアップの間での、プラスチック問題解決への動きも活発だ。
●EU(欧州連合)
プラスチックごみをはじめとした環境問題に対し、世界的にも高い意識を持って取り組んでいるEU。2019年5月に使い捨てプラスチック製品の流通を2021年までに禁止する法案が可決された。2021年7月から代替可能な皿、カトラリー、ストロー、コップ、発砲スチロール製食品容器などが規制対象となった。と同時にプラスチックボトル回収率を2029年までに90パーセント、リサイクル材料含有率を2025年までに25パーセント、2030年までに30パーセントといった明確な目標も掲げている。
また、それぞれの加盟国でも脱プラスチックの動きは活発だ。先駆的な取り組みをしているフランスでは、2040年までに全ての使い捨てプラスチック包装を無くす目標が設けられ、2022年1月から全ての小売業において野菜と果物のプラスチック包装が禁止となった。
また。イタリアでは2018年1月にマイクロプラスチックを含む製品の生産禁止を発表、オランダのスーパーでは2018年にプラスチック包装を全く使わない売り場が世界で初めて誕生し話題を集めた。
●中国
世界最大のプラスチック消費国である中国でも、プラスチックごみ管理の強化が進められている。2021年9月に発表された「プラスチック汚染改善行動計画」では、2025年までにプラスチックごみを削減するための目標や、生産、流通、消費など各プロセスにおけるプラスチック製品の管理を強化する取り組みが記されている。
小売り、オンライン取引、飲食、ホテルなどでの使い捨てプラスチック製品の使用を減らすように求めているほか、プラスチック代替品の普及や、ごみ回収のルール化、リサイクルの強化についても記されている。
●イギリス
王室でもプラスチック製品の使用を禁止しているイギリス。2020年10月からプラスチック製のストローやマドラーなどの供給が禁止された。また、2022年4月からは国内で製造または輸入されたプラスチック製包装材において、サイクル材使用率が30パーセント未満の場合に課税される「プラスチック製包装税」制度が導入された。
●インド
インドでは、2016年3月にプラスチック廃棄物管理規則を制定して以降、製造・流通・使用・処理において規制や罰則を設けるなど環境汚染対策に取り組んできた。2022年7月からは、使い捨てプラスチック製品を禁止するという厳格な規則が設けられた。対象となるのは、プラスチック製の袋、カップ、ストロー、皿、ペットボトルなど。
活動実績
IPCCの1.5度特別報告書による衝撃を受けて活動開始
2018年10月20日
国連機関IPCCによって発表された「1.5度特別報告書」による衝撃で何かするべきと活動を開始。CO2問題も意義深いと思いましたが、まだ因果関係が証明されていないところがあるので、ハッキリ目に見えて人類の悪影響を受けている海のプラスチックごみ問題にフォーカスして情報収集から進めました。
一般社団法人を設立
2021年02月22日
海についての知見をもつ大学教授や行政、漁業関連従事者等にヒアリングを経て一般社団法人を設立しました。
写真ボランティア募集開始
2021年09月23日
身近な海や川に流出したプラごみを撮影した写真を当社団に提供していただく「写真ボランティア」の募集を開始し、応募いただいた写真・動画は『プラごみ流出マップ』や、facebook、twitter、Youtubeチャンネルで公開しています。
↑プラごみ流出マップ
2021年11月13日
FM放送局J-WAVE(81.3)のサスティナブル番組「BLUE IN GREEN」に出演し、海洋プラごみ問題について紹介しました。
電子書籍を上梓
2021年12月14日
海洋プラごみ問題を解説した電子書籍『海のプラごみを回収できない本当の理由』(著者:白野圭俊)を電子書籍としてAmazon Kindle Booksに上梓しました。
環境省から表彰
2023年02月13日
写真ボランティアの皆さんのご協力により、プラスチック・スマートシンポジウム2023の『プラスチック・スマート優良事例アワード』において、「広める」部門の最優秀事例として表彰されました。この賞は、写真ボランティアにご参加いただいた皆さまお一人お一人が表彰されたものを、当社団が代表して受賞させていただいたものです。
Youtubeチャンネル始動
2024年01月07日
海のプラ汚染について解説する公式Youtube『オ―シャンスイープチャンネル』を始動しました。
埼玉県から表彰
2024年02月08日
埼玉県大野知事から令和5年度彩の国埼玉環境大賞「奨励賞」を受賞しました。
中学生に紹介される
2024年03月18日
さいたま市立美園中学校3年1組の皆さんに当社団の活動を紹介していただきました。