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2025/08/04

”関係性”は学びの起爆剤(促進剤でもあるよ!)

一人の生徒が遠方から通塾していた背景から、近場に教室があったほうが当然良いだろうと考え、ある教室を作りました。

その教室も例に漏れず、初めは生徒1人(Aさん)、先生1人で始まりました。

翌週に生徒2人が増えました。そのうちの1人(Bさん)が訝しげにAさんを見ていました。

18時から勉強を始めて、20時30分からみんなで食事を楽しみ、変える間際にAさんのお母様がお迎えにきました。教室に現れたお母様をみて、

Bさん「ああああ!もしかして、○○ちゃん?△△保育園でした??」

お母様「そうですよ。もしかして✕✕ちゃん?」

Bさん「えーーーうそおおお!」

ことの経緯をお話差し上げます。
AさんとBさんは同じ保育園育ちです。AさんはBさんの1つ先輩です。園児時代、Aさんにとっての唯一の友達がBさんであり、Bさんにとっての唯一の友達がAさんでした。

Bさん家にはAさんとのお写真やお手紙が飾られていたり、Aさん家でもお手紙を掘り出したりと、当時の関係性が伺える物的証拠(笑)が見つかっています。約10年ぶりの再会をえんぎ塾で遂げたのです。

ちょっとしたことではありますが、いえ、当事者からするとそうではないでしょうが、この出来事と経験が通塾(学び)への動機になっていることは明らかです。

このように”関係性”は学びを誘発する起爆剤・促進剤になるという仮説を持っています。そこで、えんぎ塾の3/4の教室ではみんなで食事をする時間を作っています。

もちろん、関係性は人同士に限りません。人と有機物/無機物、観念的なもの、何らかの共通点、感情的なものなど様々な関係性が考えられます。

そうした関係性をどう料理してこどもたちの学びを誘発・促進できるかが教室運営のキーポイントです。ですから、まずえんぎ塾では生徒情報を生徒毎にまとめています。プロファイルと本塾での学習記録を紐づけて確認できるようにしています。それらを参考に、その教室に関わる全ての先生がその時々のbestな教室運営が出来るように体制を作っています。もちろん、至らない点はまだ多いのですが、、、

教室運営は試行錯誤の毎日です。それこそ、学校や塾運営はもう目が回るようなものではないかと、先生方には学び乞いたいことばかりです。

書き手:理事長

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えんぎ塾とは、どんな状況でも”学びたい”という子どもたちの気持ちを応援する、地域の無料個別学習塾です。
対象は小・中学生をメインに、ボランティア講師が授業を行っています。

現在は西多摩地域を中心に展開していますが、今後は都内だけでなく、山梨県、神奈川県にも増やしたいと考えています。

「教室として場所を貸しても良いよ!」「塾生候補がいるよ!」「うちの子を通わせたいよ!「ボランティア講師に興味がある!」という方がいましたら、直ぐにご連絡をお願いいたします!

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えんぎ塾(無料塾)@羽村/青梅/瑞穂/あきる野

えんぎ塾(無料塾)@羽村/青梅/瑞穂/あきる野の法人活動理念

子どものまなび、地域のちから

かつて、ある男の子が山梨の小さな町の"寺子屋"で、数字遊びをしたり、「ありがとう」や「ごめんなさい」の意味を学んだりしました。
その子は、温泉街の片隅で暮らす、若い両親のもとに生まれました。
生活は決して豊かではなかったけれど、そこには人がいて、言葉があり、まなびがありました。

その時間が、彼の背骨になりました。

今、その子は大人になり、「えんぎ塾」という場所を作りました。
えんぎ塾には、勉強を「教える人」と「教わる人」はいません。
ただ、一緒に学ぶ人たちがいるだけです。

子どもが宿題をひらくと、
隣の講師がそっと「どう思う?」と問いかける。
考える力が生まれる。
わからない時は、学年をさかのぼって、最初からやり直す。
それは、遠回りではなく、"その子のスピードで進む"ということ。

この塾には、お金のやりとりはありません。
代わりに、「まなび」があり、「まなびの中に生まれる縁(えにし)」があります。

"縁起(えんぎ)"とは、すべてが関係し合って生まれるという仏教の考え方。
だからこそ、えんぎ塾では誰もひとりじゃない。
教室の机の配置も、言葉のかけ方も、「ひとりにしない」ように工夫されています。

この場所では、子どもがまなび、
まなびが人をつなぎ、
つながりが地域を育てる。

誰かに教わったことを、いつか誰かに渡す日が来る。
その循環の中で、生まれるまなびは、教科書には載っていないけれど、
きっと一生の糧になる。

えんぎ塾が目指すのは、学力の向上だけではありません。
"自分を肯定できるまなび"
"誰かと共にいるちから"
"地域と共に生きていく物語"を、子どもたちが自ら紡げるようになることです。

子どものまなびは、地域のちからになる。
そして、地域のちからが、また子どもを支える。

えんぎ塾は、その小さな循環の、はじまりです。