「補助犬」という言葉を聞いたことはありますか?
その名の通り「補助をする犬」なのですが、どんな補助をするのでしょうか。
そこで今回は、
「補助犬って何をする犬?」
「補助犬はどんなサポートができるの?」
「街で補助犬を見かけたら何かできることはある?」
上記の内容を中心に「補助犬」について説明していきます!
目次
日本補助犬情報センターによると、
身体障害者補助犬(補助犬)は、身体障害者補助犬法の成立に当たって、新しく作られた言葉で、盲導犬・介助犬・聴導犬の総称
とされています。
日本補助犬協会によると現在、盲導犬941頭、介助犬65犬、聴導犬68頭が働いています。
(日本補助犬協会のリンクをクリックして頂くと、補助犬数の詳細をみることができます。)
盲導犬とは、日本補助犬協会によると、
目の不自由な人が安全に、快適に歩くお手伝いをする犬
と定義されています。
盲導犬が教えるのは「曲がり角」「段差」「障害物」で、立ち止まったり、避けることで情報を伝えます。
利用者はハーネスから伝わる情報を頼りに判断し、盲導犬に指示を出します。
盲導犬の特徴は白か黄色のハーネスをつけているので、すぐにわかりそうですね。
聴導犬の役割とは、日本補助犬協会によると、
タッチをするなど色々な動作を使って耳の不自由な方に音を知らせて生活をサポートします
と説明されています。
聴導犬が聞き分けられる音の中には、目覚まし時計の音、メールの着信音など普段使う音から、警報機などの非常事態の音です。
利用者が音源から離れた所にいても、よびに来てくれ、音源まで連れて行ってくれます。
また、あらゆる音を聞き取り、音が聞こえない不安を軽減させる役割も聴導犬の仕事の一つで、「聴導犬がいるから赤ちゃんの鳴き声が分かり、育てることができる」という方もおられます。
介助犬とは、日本補助犬協会によると、
身体の不自由な人のために、落とした物を拾う、ドアの開閉、指示された物を持ってくる、不測の事態が起きた時に人を呼びに行ったり緊急ボタンを押すといった緊急対応など、日常生活の手助けをしてくれる犬
と説明されています。
外出時には「介助犬」と書かれたケープ(外出用コート)を着ているのが特徴です。
身体が不自由な方は人に手伝ってもらって生活する場面が多いため、毎回「手伝って」と言うことに気兼ねしてしまう場合があるそうです。
しかし、介助犬がいるとなんでも頼めて、より自立した生活をすることができます。
利用者の自尊心を高める役割も介助犬にはあるのですね。
ここまでで、補助犬の役割についてお話しました。
補助犬は室内だけでなく、外でも大活躍します。
では、街で補助犬を見たときに私たちは何かできることがあるのでしょうか?
盲導犬は安全に道を案内することはできますが、信号の色までは判断することが難しく、利用者が音を聞いて渡らなければなりません。
近年ハイブリッドカーや電気自動車の普及によって、車が来ていないか判断するのに不安になられる方も多いそうです。
そのため、「今青になりましたよ」と一言伝えると利用者さんが安心されます。
信号待ちで盲導犬を連れている方がおられたら一言かけたいものですね。
目の見えない方は「メンタルマップ」という地図を頭の中に入れて歩いていておられます。
そのため、なれない道を歩くことは難しく、もし道に迷われていたら声をかけ、安全に誘導することが必要です。
補助犬を連れた方が外に出て困ったとしても、誰かが助けてくれる経験があると安心して外出ができるようになります。
補助犬の認知度は高くなってきているものの、補助犬を巡って問題が起こっているケースもあります。
例えば、飲食店で盲導犬を連れた方が入店を拒否されたケースがありました。
盲導犬はペットとは違い、お仕事をする犬であり、利用者の体の一部です。
「身体障害者補助犬法」という法律があり、お店や病院では同伴を受け入れることが義務化されています。
障がいと補助犬について正しい知識が広まって欲しいものですね。
身体障害者補助犬法について詳しく知りたい方は日本盲導犬協会のリンクからご覧ください。
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