「体の不自由な方の生活をサポートするものってなに?」
「肢体不自由な人のためのNPOの活動ってどんなものがあるの?」
体の不自由な人が社会参加していくためにはどのような支援や活動がされているのでしょうか?
まずは、定義からみていきましょう。
目次
東京大学バリアフリー支援室によると、
肢体不自由とは、四肢(上肢・下肢)、体幹(腹筋、背筋、胸筋、足の筋肉を含む胴体の部分)が病気や怪我で損なわれ、長期にわたり歩行や筆記などの日常生活動作に困難がともなう状態
とされています。
肢体不自由といっても障害の程度に差はあり、長期的な介助を必要とする人もいれば、けがなどが理由で一時的に車いすを利用している人もいます。
では、「介助犬」や「車いす」はどんな役割を果たすのでしょうか?
介助犬は肢体不自由者の手足となり、日常生活における動作の補助をします。
介助犬は、肢体不自由な方と一緒に生活し、使用者の手足となる役割をします。
具体的には落ちたものを拾ったり、ドアを開けたり、ものを持ってきたりして生活をサポートします。
障がいを持つ方のために働く犬は他にも「聴導犬」「盲導犬」などがあります。
詳しく知りたい方は以下のURLからご覧ください。
車いすは歩くことが難しい時に使われますよね。
使用目的や体の状態によって車いすには種類があります。
具体的には、車いすを利用する人が自分で動かしたり、介助者が後ろから押す「スタンダードタイプ」
長時間座っていても体が痛くないように、利用者の体に合わせて座高や車輪のサイズ、椅子の幅などが選べる「モジュールタイプ」
利用者が自らリモコンで操作して動かす「電動タイプ」
などがあります。
ここまでで、生活をサポートするために「介助犬」や「車いす」が体の一部となっていることがわかりました。
次は、体が不自由な子どもの学校や就労についてみていきましょう。
かつては体の不自由な子どもは「養護学校」に通うか「一般の学校」に通うかを選択していました。
しかし、2007年に「養護学校」は他の「ろう学校」「盲学校」と共に「特別支援学校」へと一本化され、多くの養護学校が「特別支援学校」へと名称が変わりました。
特別支援学校では、多くの子どもが病院で機能訓練を行ったり、たんの吸収を必要としているため、医療との連携がされています。
身体的な理由で家から出ることが難しいYさんは、在宅での就労を選択しています。
たとえ肢体不自由の障がいがあっても、仕事に影響するのは移動だけで、パソコンでの仕事には支障がないためです。
また、自分だけで就活をするのではなく、障害を持つ人の就労をサポートする団体が仲介役になることで、トラブルなく就労できる例が多くあります。
実際にどんなサービスが提供されているのでしょうか?
2つの例を紹介します。
「体が不自由な子どもがのびのび遊べる場が欲しい」という保護者の声から生まれた子ども向けの放課後デイサービス。
楽しく、体を思いっきり動かせる環境を作ることで、リハビリ感がなく、子どもの身体能力を高めることをねらいとしています。
月に一回作業療法士や理学療法士が個別のリハビリを行ってくれる日もあります。
特定非営利活動法人laule'aさんでは上記のような活動をされています。
興味のある方はぜひサイトをご覧ください。
体の不自由な方の自立と社会参加を目的に、レクリエーションを実施したり、学生や社会人のボランティアを育成に取り組んでいるNPOです。
具体的な活動内容は、必要なサービスや就労についての相談を受けることはもちろん、カフェも経営されていて、障害を持つ方が働ける場も提供しています。
社会福祉法人大阪肢体不自由者協会さんでは上記のような活動をされています。
興味のある方はぜひサイトをご覧ください。
今回は「肢体不自由」の障がいをテーマにお話しました。
体に障がいがあっても、「車いす」や「介助犬」を利用することで、自立した生活を送ることができる方がたくさんいらっしゃるのですが、就労がまだまだ難しいのが現状です。
Yさんの例のように、在宅で仕事ができる会社や障がいに理解を持つ会社が増えたら、もっと多くの肢体不自由の障がいを持つ人が社会で活躍できるのではないかと感じます。
その人が「できること」「できないこと」を正しく理解することから始めれば、健常者の人と一緒に働ける環境を作れるのではないでしょうか?
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