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2021年10月26日

【徹底解説】NPOとは何か?様々な視点から簡単にわかりやすく説明します!


この記事では、NPOとは何か?について、基本的な内容から現場の実態まで様々な視点で解説します。

NPOと聞くと人によって様々なイメージを抱くかと思います。

例えば、
「ボランティア」「いいことしてる」「偽善」「あやしい」「世の中にとって必要な存在」
といったイメージでしょうか。

「NPO」に対するイメージが人によって違うのも、しっかりとNPOを知る機会が少ない背景があるのかもしれません。
それでは、NPOの基礎知識から魅力まで、詳細にお伝えしていこうと思います。
※本記事は随時更新中です。


NPOは「非営利団体」全体を表す言葉

まず、NPOとは?についてですが、「Nonprofit Organization」又は「Not-for-Profit Organization」の略称です。

Nonprofit(ノンプロフィット)=非営利
Organization(オーガナイゼーション)=団体
よって、一言でいうと「非営利団体」「非営利組織」ということになります。

後ほど詳しく解説しますが、広義だと社団法人、財団法人、社会福祉法人やボランティアグループなどもひっくるめて、「NPO」と表現することもあります。

非営利団体も「利益」を出している

NPO=「非営利団体」であれば、「非営利」とはどういう意味なのでしょうか。
よくある間違いとしては、「お金儲けをしてはいけない」という認識です。

正しくは、一言でいうと「利益を分配しない」という意味になります。
「利益を出す=お金儲けをすること」自体は問題ありません。

少しわかりづらいので2つ具体例を出します。

1つ目は、あるNPOで事業収入や寄付などの収入と、オフィスの家賃や電気代などの支出を差し引いた際に、利益が出た場合。
株式会社であれば、利益は株主に分配されますが、NPOの場合は、団体の寄付者に分配するようなことはできません
余った利益は事業に使用することになります(正確にはNPOの場合は利益ではなく、余剰金と呼びます)。

また、よくある誤解として、「支出の中に人件費は含まれていないですよね?」というものがありますが、
NPOで働く人の給料などの人件費も含まれます。

NPOによっては、全員がボランティアとして関わっている団体もありますが、
基本的には普通の一般企業と同じように、給料をもらって働いている職員がいます。

給与の支払いは利益の分配にはあたらず、禁止されているのは、働いていない人に給与を支払う、という行為になります。

2つ目は、あるNPOがたくさんお金が余った状態で解散してしまった場合。
解散後残った財産のことを残余財産と言いますが、「財産を関係者で分配する」ということもできません


つまり、非営利と聞くと、
「利益を出してはいけないから、みんなボランティアで活動している」という誤解を生みがちですが、
利益をみんなで山分けするために活動してはいけない」という認識の方が正しいのです。


利益は事業をより良くするために使われる

NPOは利益を生んでもいいということが分かると、
「じゃあ、出た利益を毎年せっせと貯金をしたり、費用という名目で不当に高い給与や理事報酬を得てもいいのでは?」という疑問が生まれます。

法律的な観点で考えると、余剰金の積み立て(内部留保と呼びます)については、法律的に認められています。
また、NPOにおける給与や理事報酬についても、金額を規制するような法律はありません。

ただし、法律的に問題はなくても、その他も切り口で見ると問題視されることになります。

過剰な内部留保金については、法律、行政などではなく、メディアや一般の人々からの批判の対象となります。
「毎年、それだけ余剰金が出ていて、翌年に繰り越しているのなら、サービス提供額を下げたり、もっと事業を大きくするためにお金を使え!」と言われるわけです。

不当な金額の給与、報酬に関しても、NPOは法律で所轄庁に毎年収支報告を行わなければならず、そこに人件費の記載もあるため、そこで人件費が掛かり過ぎているようなことがあれば、批判の対象となります。

また、この収支報告書は所轄庁に行けば誰でも閲覧可能です。

寄付者や会員がそれを目にすると、もちろん今後は寄付をしないということになってしまいますので、
それを避けて適正金額で給与を支払うことが多いというわけです。

このように周りの目もあるので、利益は事業をより良くするために使われたり、サービスをより安くで提供する形で使われます。

NPO法人(特定非営利活動法人)とは

さきほど、NPOが「非営利団体」全体を指す言葉だとご紹介しました。
その中でもNPO法人は、特定非営利活動促進法(NPO法)に基づき、法人格を取得した団体のことを指します。


NPO法人のうち一定の要件を満たす場合、認定NPO法人、特例認定NPO法人という法人格も存在しています。


NPOと株式会社の違い

利益の使い道、使用目的がNPOと株式会社で違うという話がありましたが、他にもNPOと株式会社の違いはないのでしょうか。
細かな違いをあげるとたくさんありますが、特に疑問が集まりそうなのは論点について考えてみましょう。

NPOはいいことをしていて、株式会社はお金儲けをしているのか?

まずは、NPOと株式会社の存在意義の違いについて。
NPOはいいことをしている、という印象を持っている方もおられると思いますが、
では、株式会社はいいことをしていないのか?というと、決してそうではありません。

そもそも、お金儲けの原則は、「困っている人の課題を解決する商品やサービスを提供し、その対価としてお金をもらう」ということなはずです。
と考えると、日本全国の多くの人に買われている商品を発明した株式会社は、立派な社会貢献をしているといえます。

そう考えると、NPOと株式会社の違いは何なのでしょうか。

この問題は、受益者が誰か?そして誰が費用を負担しているか?を考えるとわかりやすくなります。
例えばおにぎりを買うシーン。

通常、おにぎりを購入する人が、費用を負担します。

しかし、ホームレス状態の方におにぎりを提供したい場合はどうすればいいでしょうか。
ホームレス状態の方が費用を負担することはできないので、別の誰か、活動に共感してくれた方からの寄付から支払うことになります。

このように、実際サービスを受けたり、商品を手に入れる人(受益者)と、費用を負担する人が異なっている事業を行う際に、
NPOが活躍することができます。

また、寄付してくれた人、活動を応援してくれた人には、所得控除や税額控除が認められており、NPO側も寄付収入に関しては税金が掛かりません。

つまり、「NPOはいいこと(公益性の高い事業)をしていて、株式会社はしていない」という認識は誤りで、
課題は存在しているけど、その当事者にサービスを提供しても資金を回収できないという場合は、
特別な仕組みが必要で、そこで誕生したのがNPO
、という捉え方がより正しいといえます。



NPOと行政の違い

さて、NPOと株式会社の違いを見てきましたが、そこで今度は次のような疑問が浮かんできます。
NPOと行政は何が違うのか?という疑問です。

行政も、国民から集めた税金を使って、企業では解決できない問題を解決するために存在しており、その点ではNPOと似ていますよね。
異なっている箇所はたくさんありますが、大きな違いはどこなのでしょう。

規模の大きいことをやるのが行政、小回りが効くのがNPO

一番わかり易い違いは、規模の大きさといえそうです。

様々な場面で言えることですが、規模の大きい組織は、大きいことが出来るけれど、動きが鈍く、
小さい組織は、大きな影響力を持つことは難しいけれど、小回りが効くということです。

これが、社会の様々な問題を解決しようとしている行政とNPOにも当てはまります。

東日本大震災での支援がわかりやすい事例です。

例えば行政の場合、震災直後、支援活動をどのように行うか、どの地域から順番にどんな優先順位で支援を行うのか、という意思決定を迫られますが、非常に多くの人(国民)から税金というお金を集めている、という性質上、支援を行った後、なぜその優先順位で支援したのか、を説明できる必要があります。

よって、どうしても被害状況の全体像をある程度しっかり把握してからでしか動き出しにくい性質になってしまいます。

ところが、NPOの場合、関係者の数(寄付者など)が行政と比べて非常に少ないわけです。
よって、最低限その人たちに説明さえできれば、すぐに支援先を決定し、動き出すことができます


社団、財団などの組織の種類

社団法人や財団法人といった法人格も、広義のNPOとして含まれることがあります。

財団は「お金の集まり」、社団は「人の集まり」

株式会社やNPO法人も含め、組織を財団と社団に分けることができます。

まずは財団から考えてみましょう。

財団は一言でいうと、「お金の集まり」です。
個人や、企業などの法人からお金を集めて、そのお金を運用することによる利益を事業原資として活動します。
財団は、一般財団法人と公益財団法人の2つに分けることができます。

次に社団についてですが、一言でいうと、「人の集まり」となります。
同じ目的の人々が集まって、それぞれが会費を払って、そのお金で活動しよう、という考え方です。

社団はさらに、営利目的か非営利目的かで分類が可能です。

営利目的だと、株式会社や有限会社などとなり、非営利目的だと、NPO法人、一般社団法人などが当てはまります。
そして、非営利目的の法人に関しては行政から公益性が認められると、認定NPO法人、公益社団法人、になることができます。

NPO法人、財団/社団法人、公益、認定かによる違いには「意思決定の方法」「設立の仕方」「税制」がある

NPO法人と財団法人、社団法人の違いについてですが、
税制や設立時の違いなどがありますが、一番大きいのはガバナンス、意思決定の仕方かと思います。

財団の場合、最高意思決定機関は、「評議員会」というものになります。
財団はお金の集まりという考え方ですので、評議員も、設立時にお金を出した人がなっていることが多いようです。

一方、社団法人の場合、最高意思決定機関が「社員総会」となります。
これも社団が人の集まりという考え方であることに則っています。

また、大変ややこしいのですが、「社員」というのは「従業員」を指しているわけではありません。
会費を収めている正会員のことを指します。

社団法人もNPO法人も、会費を収めている人が、その額に関わらず、平等に一人一票を持っているということになります。
株式会社の最高意思決定機関は「株主総会」ですが、法律上は「社員総会」という呼び方をするようです。
よって基本的な考え方は社団法人やNPO法人と同じです。

ただし、株主会社の場合は、平等に一人一票ではなく、持っている株に応じて票数が変わるというような考え方です。

設立時の違いは、NPO法人は設立時に所轄庁の認証が必要だったり、決算の情報公開が義務付けられていたりしますが、一般社団法人については登記するだけで設立できるといった違いもあります。

また税制についてですが、寄付をする側に大きな違いがあります。

寄付をする際には、寄付をする側が受ける控除と、寄付を受け取る側に掛かる税金がありますが、非営利法人の場合は全て寄付収入に関する課税はないので、どの法人格に寄付をしても、違いはありません。

しかし、寄付をする側の控除については、法人格によって違いがあります

公益や認定が付いている法人格の場合は、寄付控除が認められています。
しかし、ついていない、NPO法人や一般社団法人には、税控除が認められていないのです。




NPOの歴史は?

日本のNPOの歴史はいつから始まったのでしょうか。

NPO法人の根拠となっているNPO法(特定非営利活動促進法)ができたのが1998年です。
2016年現在ですとまだ20年も歴史がない、新しい法人格といえます。

NPO法ができるまでは、NPOの代わりに任意団体というような形で市民活動が行われていました。

NPO法が作り上げられるまでに背景には、1980年代頃からそうした市民活動を行う人々の間での地道な議論の蓄積があったそうです。
そして、NPO法の成立に向けた機運が一気に高まるきっかけになったのが、1995年の阪神大震災でした。

例えば災害時のボランティア受入の際。

災害ボランティアセンターの設置や運営はその地域の社会福祉協議会が行うのが恒例となっており、阪神大震災の際もそうでした。
そしてこのボランティアセンターの管理というのが大量のボランティア受入を短期間を行ったり、
混乱を沈静化したりと、かなり大変な仕事なわけです。

しかし、その地域の社協の人自身ももちろん被災者であり、ボランティアの受入どころでないという問題があります。
小回りが効くボランティア団体がちゃんと契約主体として活動できるようにするための法人格があった方が、
そうした問題の解決にも繋がるだろうということになったのです。

また、阪神大震災が発生した1995年はボランティア元年と呼ばれるほど、学生を中心としたボランティアの活躍が目立ったといいます。
市民活動の影響力が際立ったということも、NPO法成立の機運が高まったことに関係しているでしょう。

その他にも、団体の口座を作ったり、事務所を借りたり、電話を設置したりといった事務的な手続きにも法人格がないと不便ですし、法人格がないと信頼してもらいづらいという側面もあります。


NPOはどんな活動をしているのか?

ここまでNPOに関して割と抽象的な話をしてきましたが、ここからは、具体的にNPOがどんな活動をしているのか?という辺りを見ていきましょう。


NPO法人数の遷移



まずNPO法人の数ですが、2021年度8月末時点約5万の法人が行政から認証されています。
認定NPO法人については1209団体となっています。

参考:内閣府NPOホームページ 認証・認定数の遷移 をもとに図作成


NPO法人の活動分野

内閣府の特定非営利活動法人に関する実態調査によると、
NPO法人、認定NPO法人ともに最も多いのが保健、医療又は福祉の増進を図る活動、
それに続いて子どもの健全育成を図る活動の順となります。


NPOといえば、発展途上国の貧しい子どもたちに教育を届ける!といった国際的な活動をイメージする方が多いかもしれません。
しかし、認定NPO法人では国際協力の活動の割合は多くなりますが、全体としては福祉や子ども、まちづくりや社会教育など日本での社会課題の解決に関する法人が多い実態があります。

保健、医療又は福祉の増進を図る活動が最も多いのは、少子高齢化の中それだけ需要があるということや、
福祉と一言でいっても、介護サービス、食事サービス、移送サービス、余暇支援など活動自体が多岐に渡るというような要員があるかと思います。


参考: 内閣府 「令和2年度 特定非営利活動法人に関する実態調査報告書」 活動状況 活動分野(複数回答)(PDF)をもとに図作成


革新的なNPOや社会的企業の活動を知るにはどうすればいいのか?

活動分野やテーマに関する全体像はざっくり上記のようなイメージですが、まだ抽象的でどんな活動をしているのか少しわかりづらいですね。

先進的なNPOや社会的企業を知るなら、革新的、社会的な事業に資金提供やパートナーによる経営支援を行う、
ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京の投資先一覧を見てみるのがいいかと思います。

また、次世代リーダー人材育成で有名なetic.が主催する、社会問題解決型スタートアップの支援プログラムSUSANOOのメンバー一覧にも、面白いアイデアで社会課題を解決しようとしているNPOや社会的企業の活動が紹介されています。

もちろん、5万もあるNPO法人すべてがこのように革新的な活動をしているわけではありません。その辺りは株式会社と同様です。

例えば株式会社の雑貨屋さんを例にとっても、地域に根ざした商店街の雑貨屋さんもあれば、デパートに入っているような大手の雑貨屋もありますし、一方で雑誌で話題になるような変わった雑貨屋さん、いわゆる「イケてる雑誌屋さん」もありますよね。

NPOも同様で地域に根ざしたサービスもあれば、全国規模のNPOもありますし、
先程紹介したような新しい問題解決手法による取り組みをしている団体もあるというわけです。



NPOに関わる選択肢は多様

NPOについていろいろと解説してきましたが、実際にNPOに関わるとすれば、どのようにして関わればいいのでしょうか。


NPOに寄付をする

まずは寄付を通して関わる方法について。

いざ共感できるNPOを寄付を通してサポートしようと思っても、どこをサポートすればいいかわからないことがほとんどかと思います。
どのような基準で寄付先を選定すればいいのでしょうか。

たまたま友達に進められたり、たまたま好きな芸能人が応援していた、たまたまメディアやSNSなどで活動を知った、など偶然の出逢いから興味を持ち、寄付をスタートされる方も多いのではないでしょうか。

寄付は信頼や共感によって行う行為ですので、そういったサポートの始まり方は自然で、長続きしやすいのではと思います。

ただし、そのようにご縁があってNPOと繋がる方はそこまで多くないと思います。
そういった場合、どのように寄付先を選定すれば良いのでしょうか。

この場合、かなり価値観によって方法は変わってきますが、例えば寄付したお金を支援に確実、正確に使って欲しいという慎重な想いがあるなら、
大手のNPOに寄付をするのがハードルも低くて良いのではと思います。
もしそうではなくて、寄付を通してNPOをサポートしている実感を得たいという場合は、規模の小さなNPOへ寄付を行うと、非常に喜ばれるというのはあります。

いずれにせよ、共通しているサポート先の探し方としては、やはりWebを通してしっかりと情報発信をしているところ、かつ、自分の興味関心(例えば国際協力の関心があるなど)に近い活動をしていて共感ができるところ、などの条件で気軽にNPOを検索してみるのがいいかと思います。

寄付で支援する先を探す方法として、CAMPFIREなどのクラウドファンディングや、Syncableなどの寄付プラットフォームサイト、ジャンルを選んで寄付ができるサービスのsolioなどで探してみるのもよいかもしれません。

役所に行けば収支報告書など詳細なNPOの情報も見れますが、そこまでするのはかなり面倒だと思いますので、
Google検索で「関心のある社会問題 × NPO」などで検索して、しっかり活動を伝えている団体を探すのも一つの方法です。


また、先程少し触れましたが、「認定NPO」や「公益」の法人格を取得しているかどうかで判断するのも良いかも知れません。

個人が認定・特例認定NPO法人(以下、認定NPO法人等)に対し、その認定NPO法人等の行う特定非営利活動に係る事業に関連する寄附をした場合には、 所得控除又は税額控除のいずれかを選択適用できます。
また、都道府県又は市区町村が条例で指定した認定NPO法人等に個人が寄附した場合、個人住民税(地方税)の計算において、寄附金税額控除が適用されます。

引用:内閣府NPOホームページ 個人が認定・特例認定NPO法人に寄附した場合


NPOでボランティアをする

次にボランティアとして関わるにはどうすればいいのでしょうか。
まず、ボランティアとして関わる団体を探す方法について紹介します。

はじめてボランティアをするという方であれば、まずは気軽にネット自治体のボランティアセンター
学生であれば大学ボランティアセンターなどでボランティア情報を探しに行ってみるのがいいでしょう。

手前味噌ですが、このコラムを掲載しているactivoでも全国のボランティア募集情報を紹介しております。
まずはどんなボランティアがあるのか選択肢をいろいろと知ってみないと、自分がどんなボランティアに参加したいと思うのか、
どんな活動に興味を持つのかさえわかりづらいと思うので、先にいろんな情報に触れてみるのがオススメです。

その後、いろんな募集を見つつ、
「どんな社会問題に関心を示したか」「ボランティアを通して何を得たいのか」「どれくらいがっつり活動してみたいのか」などを徐々に整理していき、
実際に参加する活動を決めてみるのがいいと思います。

信頼できるNPOなのかなどが気になる方は、先程の寄付先の選び方と同様で、
その団体のHPを見てしっかり情報公開しているかなどを軸に判断してみるのが良いでしょう。

次にボランティアを行う上でのスタンスに関してです。

一番良くないスタンスは、「やってあげている」という気持ちをもって活動することでしょう。これはかなり重要です。
こういった気持ちがあると、「こっちは無償でやってあげてるのだから、この仕事はやりたくない、別の仕事がいい」というようなわがままに発展してしまいます。

ボランティアというと何か特別なことをしているように思うかも知れませんが、
他者との協働における、「人と協力して、チームで何か一つの目的、目標に向かって仕事をしていく」という原則に変わりはありません。

よって、当然指揮を取るリーダーがいて、チームはそのリーダーの指示に従う必要がある場面もありますし、
やりたくない仕事をやらなければならないこともありますし、場合によっては自分の意見を求められることもあるわけです。

「無償でやってあげてるんだから」という気持ちがあると、受入側のNPOにとっても、
活動に参加するボランティア側にとってもマイナスになってしまいますので、参加前にしっかりと肝に銘じておきましょう。


NPOで働く

NPOで働くということに関心がある方は、こちらのページの下部のNPO求人徹底ガイドにて解説していますので参考にしてください。


NPOに就職/転職する3つのメリット・3つのデメリット

新卒でNPOに就職したい若者へ。ミスマッチの無い内定までの5つのステップ

NPO職員の給料/年収は?公益法人の給与実態を徹底解説!


NPOに対して関心がある層は38.2%

内閣府の「市民の社会貢献に関する実態調査」によると、NPO法人に対する関心の有無は、「あまり関心がない」が46.6%で最も多く、関心のある層(「とても関心がある」、「少し関心がある」の合計)は38.2%となっているようです。

NPO法人に対する関心について、関心を持っている層が43.8%と最も多かった2014年度の同調査と比較すると、「少し関心がある」割合38.3%から32.5%に減り、「まったく関心がない」割合は9.5%から15.3%に増えていることがわかります。



参考: 内閣府 平成26年度 特定非営利活動法人及び市民の社会貢献に関する実態調査 報告書(PDF), 令和元年度 市民の社会貢献に関する実態調査 報告書(PDF)をもとに図作成

終わりに

NPOに関して基礎知識や魅力を様々な視点で解説をしてみました。
NPOにより興味を持ったり、関わるきっかけとなれば幸いです。


また、今回解説記事を執筆するにあたり、下記を参考にしました。
初歩的な質問に答える、NPOの教科書
内閣府NPO ホームページ NPOのイロハ

さらに詳しくNPOを知ってみたい方は是非購入や、ご覧になってください。



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