暮らしの相談所
詐欺の被害に遭われた方の多くは、誰にも打ち明けられないまま時間を過ごしています。
「自分の不注意だと思われるのが怖い」「家族に知られたくない」。そうして相談が遅れるほど、採り得る手立ては少なくなっていきます。私たちが活動を始めたのは、この「言い出せなさ」こそが被害を大きくしている、と考えたからでした。
記録を調べていくと、被害に遭われるのは、決して不注意な方ばかりではないと分かります。慎重な方でも、数週間から数か月かけて信頼関係を築かれたうえで、最後はご自身で納得して送金しています。相手は、そのための手順を持っているのです。
だとすれば、必要なのは「人を見る目」を鍛えることではありません。お金を動かす前に、誰でも同じように確かめられる手順を持つことです。そして、もし当てはまってしまったときに、恥ずかしさを感じずに相談できる場所があることです。
当相談所は、この二つを用意することを活動の軸に置いています。
被害をゼロにすることはできません。けれど、「もう少し早く誰かに話せていれば」という後悔を減らすことはできると考えています。
暮らしの相談所は、詐欺被害の予防啓発と相談支援を行う、有志による非営利の任意団体です。2026年1月に活動を始めました。主な活動は次の四つです。
【1.詐欺の手口の調査と情報発信】
インターネット上で確認された詐欺サイトや勧誘の手口を、公開されている情報をもとに一件ずつ調べ、記事として公開しています。2026年9月時点で221本を公開しました。このうち97本は、複数の事例から手口の傾向を整理した独自の分析にあたります。
記録を読み返すと、手口そのものは次々に新しくなる一方で、被害に至る流れには共通した型があることが分かります。221本のうち141本ではLINEでのやりとりが入口になっており、163本では、出金しようとしても応じてもらえなくなる経過が記録されていました。その多くで、出金の条件として税金や保証金の名目による追加の支払いが求められています。
【2.啓発教材の作成と無償提供】
上記の共通点だけを抜き出し、お金を預ける前にご自身で確かめられるチェック形式の教材「お金を預ける前の、10の確認」(A4・4ページ)を作成し、無償で公開しています。出典を明記していただければ、自治体・学校・地域の講座などで、そのまま印刷してお使いいただけます。
【3.相談の受付】
LINEとお電話で、無料のご相談をお受けしています。何から話せばよいか分からない、という状態のままで構いません。お名前を伏せたままのご相談にも応じています。
私たちは弁護士でも公的機関でもありません。法的な手続きが必要な場合は、消費生活センター(消費者ホットライン188)、警察相談専用電話(#9110)、金融庁の相談室など、適切な窓口をご案内するところまでが役割だと考えています。
【4.関係機関との連携】
自治体の消費生活センターや地域の団体に対して、啓発教材の提供と情報提供を行っています。
【運営について】
当団体は法人格を持たない任意団体であり、公的機関から認定や公認を受けたものではありません。特定の企業とも関係のない、独立した活動として運営しています。相談に費用をいただくことはなく、会費も徴収していません。運営はすべて有志の手で行っています。
ウェブサイト:
| 団体名 |
暮らしの相談所 |
|---|---|
| 法人格 |
任意団体 |
| HPのURL | https://kurashi-soudan.net/ |