NPO法人 カウンセリングオフィスSARA
日本におけるうつ病などの気分障害患者数は1999年には44.1万人だった状態から2008年には104.1万人と、著しく増加しています。また、年間約3万人近い自殺者が毎年出ており、日本は欧米先進国と比較するとかなり高い自殺率となっています。うつ病などの精神疾患を患う方の家族や自殺をされた方の遺族にかかるストレスも大きく、それが世代を越えて虐待や新たな精神疾患を生じさせる一因にもなっています。また、不登校の生徒数も平成25年の調査では全国で約12万人おり、依然として支援が必要な状態です。その他にもさまざまな精神的ストレスが原因と考えられる社会的問題が多くあり、メンタルヘルスの問題への対応は急務といえます。
海外ではそういったメンタルヘルスの問題に関して、精神科や心療内科における診療以外にカウンセリングや心理療法も重視されていますが、日本ではまだその普及が充分ではなく、保険が適用されていないため一般的に1回7,000円~15,000円程度の高い料金になってしまい、カウンセリングや心理療法を受けることは敷居が高い状況です。精神科や心療内科での限られた時間の診察だけでは解決しない多様な問題を抱えた人も少なくなく、カウンセリングや心理療法という選択肢にたどり着かずにメンタルヘルスの問題に長期にわたって苦しんでいる人が多くいます。
臨床心理士の仕事をしていると、「今の時代にとても必要な仕事だよね」と言っていただく機会が多くあります。それはきっと皆さんの身近に「うつで仕事を休職した」「精神的に不安定になっている」「学校に行けない」というような人がいるのを目にする機会が多くなっているからだと思います。自分でも実際にニーズはあるのだと感じています。しかし、どれだけカウンセリングは皆さんの身近な存在となっているのでしょうか。子どものカウンセリングについてはスクールカウンセラーの配置などが進み、以前と比べて身近な存在になっていると思います。しかし、大人がカウンセリングを受けようと思ったとき、カウンセリングはどれほど受けやすいものでしょうか。一般的なカウンセリングの料金の高さはハードルを高くしている一つの要因だと思っています。
カウンセリングで何より重視することは「共感」です。クライエントの方の置かれた状況や背景などその方が体験したことを詳しく聞いて、今の気持ちに寄り添います。そういった中で見えてくる問題として、経済的な不安を背景に抱えている方も少なくありません。精神的な苦しみから解放されず、仕事などの社会生活でもうまく適応ができない状況が続き、将来的な見通しそういった話を聞いて気持ちがわかってくるほど、カウンセリングの料金負担が与える影響の大きさと、カウンセリングを受けようと思えずに断念している方が多くいることを感じています。カウンセリングを受けていれば生き方が変わったかもしれないと思うような方が、カウンセリングを受けられずに長く苦しみ続ける事態が少なからず起こっていると思います。
カウンセリングオフィスSARAは、心のケアを必要としている方々に、専門的なカウンセリングを実践しようと考える臨床心理士が集まり、1998年から横浜や町田など周辺地域の方々にカウンセリング・心理療法を提供しているカウンセリングルームです。1回50分で5,000円と費用を抑えNPO法人として主旨に賛同していただける皆様からの寄付や会費をいただくことで、高額ではない良質なカウンセリングを提供し続けられるよう活動しています。
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団体名 |
NPO法人 カウンセリングオフィスSARA |
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法人格 |
NPO法人 |
HPのURL | http://sara-ch.com/ |
代表者 |
山口剛史 |
設立年 |
2011年 |
FacebookページのURL | https://www.facebook.com/counselingofficesara/ |