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2021/05/05

子ども支援の現状とCLACK

前回のストーリーでは、「子どもの貧困」という課題の話をしました。
今回はそれに対して、現在どんな解決策が民間で行われていて、そしてCLACKはその中でどんな役割を担おうとしているのかについて書いていきます。

前回の振り返り

前回の記事では、「家庭の経済的余裕がなくなると、親の精神的余裕がなくなっていき、悪循環となっていきやすい。めぐりめぐって子どもの学力低下や機会・関係性・知識の不足に繋がっていく」という結論でした。
こうした状況に対し、現在どのような取り組みがされているのでしょうか?
代表自身が実際に現場を見たり、団体の方にお話を聞いてきた中で、魅力に感じた取り組みをいくつか紹介します。

子ども食堂

子ども食堂については耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?
「NPO法人 全国子ども食堂支援センターむすびえ」によると、次のような説明がされています。

”「こども食堂」とは、子どもが一人でも行ける無料または低額の食堂です。

月1回開催のところから365日3食を提供しているところまで、数人を対象としているところから毎回数百人が集まるところまで、実に多様です。

目的も、おなかをすかせた子どもへの食事提供から、孤食の解消、滋味豊かな食材による食育、地域交流の場づくりと、さまざまです。

2019年6月には、すべての都道府県に、少なくとも3,718か所あることを発表しました。”

民間の自主的な活動に関わらず全国3700か所にまで広がっているようです。

無料学習支援

経済的な理由から学習塾に通えない子どもに対して、無料で学習支援を提供する取り組みです。学習支援の目的は単に学力向上のみではありません。生活支援や自己肯定感の向上、ソーシャルスキルの獲得など様々な役割を担っています。

年々実施されている地域は増えていて、自治体からの民間委託のものだけでも、平成30年度時点で59%の自治体で実施されています。

また、各地域のボランティアの方が無料塾を立ち上げるケースもどんどん増えています。


こども宅食

子どもの貧困は、特に子どもが低年齢であるほど親の貧困でもあります。そのため、親に対しての支援も重要です。「こども宅食」は、そうした背景から複数のNPOや企業が共同で支援を行なっています。現在、全国28箇所まで活動が広がっています。

”こども宅食では、生活の厳しい子どもの家に、定期的に食品を届けます。
そして、食品のお届けをきっかけにつながりをつくり、見守りながら、食品以外の様々な支援にもつなぎます。”

利用者がLINEで気軽に申し込めるため、これまで行政の支援情報が届かなかったり、情報を知っていても申請が複雑で利用できなかった層にも届きやすいことが特徴です。

また、単に食事を渡すだけでなく、利用者の方と少しずつ関係性を築いていくことで、必要としている福祉の支援を紹介していくことも目的としています。

その他の子ども支援の取り組み

他にも、様々な子ども支援の取り組みがあります。
・低所得世帯の子どもたちに「第三の居場所」として学童を全国100カ所に設置し、子どもたちの自立する力を育む居場所づくりを目指す「子どもの家」
・主に生活困窮家庭の中学生に、塾や習い事のみに使える金券を渡し、他の子どもとの機会格差を減らす「スタディクーポン」
・様々な悩みを抱える10代がチャットで気軽に相談できる場としての「LINE 相談」
・高校の中に「第三の居場所」となるカフェを設置し、中退予防や文化的経験を届ける「校内居場所カフェ」

などなど様々な支援が全国各地で増えてきています。

それでも足りない子ども支援

確かに子ども支援は少しずつですが確実に、増えていっています。
しかし、まだまだ「必要な子どもに」「必要なタイミングで」「必要な支援を届ける」ことはできているとは言えません。

お金も人の資源も限られている中で、より効果的な支援の検討は非常に重要です。しっかり現状と向き合った上でどこに注力するかを考える必要があります。

高校生支援の大切さ

現在は、なるべく早い年齢で支援した方が効果が高いという研究から、高校生・それ以上の年齢向け支援よりも低年齢向け支援(早期支援)が広がってきています。

早期支援は非常に重要ですが、情報がうまく届かなかったり、参加までの心理的ハードルが高かったりして、支援をうまく活用できない低所得世帯はどうしてもそれなりの数います。

また、中学・高校に通っているときに、親の失業や離婚などにより生活困窮や低所得に陥ってしまう家庭も少なくありません。

そうした境遇の高校生に対しても、高校在学中の支援を充実させていくことは彼らが希望を持って生きていくために大切な役割を担うと考えています。

高校生支援で重要な3つの要素

支援対象の高校生を支援する上で以下の3つを満たしていることが重要です。
①支援対象の高校生にアプローチでき、高校生自身がその支援を利用したいと思えること
②前回の記事であげた3つの不足(機会、関係性、知識)を補えること
③(支援対象の高校生の経済事情も踏まえると)直接お金を稼ぐことに繋げられたり、社会で求められているスキルを身につけられること

CLACKの「プログラミング学習支援」と「キャリア教育」を組み合わせた高校生支援は、①〜③の要素全てを含んでいます。

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今後もCLACKの取り組みと社会課題についての発信を続けていきます!
CLACKのことが少しでも気になったよっていう方は、ぜひ話を聞くだけでもお気軽にご応募ください!


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