NPO法人フレンドシップキャンプ
自立型共生社会の実現
私たちは自立心と共に生きる力を育むキャンプを通して、一人ひとりが自立し、互いの価値観を認め共に助け合える社会の実現を目指し、3つの柱を大切にしています。
①インクルージョン
障害の有無に関わらず、参加する全ての人々がお互いに支え合い、個々の違いを
受け入れ、共に成長できるキャンプを目指します。
②次世代の育成
キャンプを通じて、子どもたちとボランティアの双方が、これからの共に生きる
社会の担い手としての意識を身につけることを目指します。
③レスパイト
4泊5日にわたるキャンプの期間中、ご家庭の負担を軽減することも目的の一つです。
同時に、子どもたちには学校や地域では経験できない貴重な体験を提供します。
NPO法人フレンドシップキャンプは、50年近くの歴史を持つ「フレンドシップキャンプ」の主催団体です。5日間のキャンプは小学3年生から高校3年生までの子どもたちを対象にしていて、山中湖のそばにある自然豊かなキャンプサイトで心の成長と友情を育めるようにと企画されています。障がいのある子どもたちと健常児が一緒にキャンプ生活を行うことが大きな特徴で「自分にできることは自分で、できないことはお互いに助け合う」という精神を大切にしています。その精神のもとで、子どもたち自身が自分の気持ちや苦手なことを伝えられるようにしたり、子どもたちが共同生活を通じて互いの違いを認め合い、支え合う体験を積めるようにしたりすることが、私たちの活動の大きな目標です。
キャンプを通じて「協力することの大切さ」「コミュニケーションのすべ」などを学ぶのは子どもたちだけではありません。キャンプ期間中に子どもたちと寝食をともにする学生ボランティアにとっても、大きな気づきを得る場となることを目指しています。そのためにNPOでは学生ボランティアへの数ヶ月間の研修を行っています。内容は介助技術の習得、子どもたち一人ひとりの障害や性格の理解、キャンプ中の活動プログラム立案など多岐にわたり、キャンプが安全・安心で充実したものとなるように企画されたこうした研修を、チームで行っていくことを通じて学生ボランティア自身も成長をしています。このようにボランティアを育成し、社会に輩出することも私たちの大きな役割です。
NPOとしての活動を支える運営スタッフも全員ボランティアです。普段はそれぞれに仕事を持っている社会人ですが、医療や福祉、教育、IT、製造業、マネジメント、メディアなどといった職業の専門性を生かしながら、年間を通じてキャンプの準備を行っています。例えば、医師や看護師でもあるスタッフは、キャンプ期間中に健康に関するチェックやアドバイスを行います。また、このホームページの制作もボランティアスタッフの職能をいかして自分たちで作っています。
私たちの活動は、企業や個人の方々からの寄付に支えられています。皆さまのご協力に感謝しながら、これからもより多くの子どもたちが仲間と共に成長できる機会を提供し続けてまいります。
1977年
"きょうだい児"も参加できるキャンプとして誕生
肢体不自由児のための野外活動「手足の不自由な子どものキャンプ」の20回記念の企画として、 手足の不自由な子どもと、健常児の交流をめざす「フレンドシップキャンプ」を初めて開催。 肢体不自由児のきょうだいの健常児も一緒に参加できるキャンプを、というねらいもありました。
1986年
ボランティアが主体的に運営するスタイルが確立
この頃の肢体不自由児の参加者は独歩の子が多く、山中湖1周ハイキング等のチャレンジプログラムもありました。 大学生、若年社会人スタッフが自らキャンプを運営する今につながる組織体制が整っていきました。 東京青年会議所、日本肢体不自由児協会、東京YMCA、毎日新聞東京社会事業団の4団体による共催での実施でした。
1995年
ボランティアの増加、キャンプ規模も最大に
1月に起きた阪神淡路大震災の影響で、空前のボランティアブームに。フレンドシップキャンプにも定員の倍以上のボランティア希望者が応募し、多くの方を断らざるを得ない状況でした。児童数も多かった時期で、小学生2ユニット、中学生、高校生各1ユニットの計4ユニットで子どもの参加が約100名と、規模も最大になりました。
2001年
NPOフレンドシップキャンプ設立
2000年代に入り4団体の共催から、「NPOフレンドシップキャンプ」主催の新体制に。研修会場やディレクター 支援で東京YMCAから、手足の不自由な子どもの募集について日本肢体不自由児協会から、メンバー募集告知等で 毎日新聞東京社会事業団から後援を受けて開催。翌年のキャンプ本番には、日本テレビの取材を受け入れ、 5日間のキャンプに取材クルーが密着し、障がい児と健常児とのキャンプを通じた交流を紹介しました。
2016年
「大思い出会」で歩みを振り返り キャンプを取り巻く社会環境が変化
フレンドシップキャンプ40周年を記念して、翌年2月に「大思い出会」を東京YMCA東陽町センターにて開催。 メンバー、リーダーのOBOGがたくさん集まり、フレンドシップキャンプの歴史を振り返り、キャンプでの出会いをお祝いしました。キャンプの規模は3ユニット体制に。肢体不自由児の障がいの重症化傾向、児童の減少、大学生を取り巻く経済事情が厳しくなるなど、社会環境の変化に対応した運営を模索していきました。
2020年
2020年2月から起こった、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、2020年、2021年はフレンドシップキャンプ初の「開催中止」となりました。 中止期間にも、理事会メンバーを中心に、キャンプ再開を想定した感染症対策のマニュアルを検討しました。 2022年に3年ぶりとなる「第44回フレンドシップキャンプ」を、規模を縮小して開催。感染対策を徹底するため、 1ユニット、子ども29名での開催になりましたが、久しぶりに山中湖のキャンプ場に、フレンドシップキャンプの旗が上がり、スタッフは喜びをかみしめました。
2024年
再開後3年目となるキャンプへ
2年間のキャンプ中止により、学生・社会人ボランティアのスキルの継承が危ぶまれましたが、徐々にスタッフ経験者が戻ってきてボランティアが主体的に運営する体制が再整備されつつあります。キャンプ規模も徐々に元の水準へと戻りつつあり、2024年は3ユニットでの開催を予定しています。
手足の不自由な子どもと健常の子どもが、一緒にキャンプを楽しむユニークな野外教育活動として、 「フレンドシップキャンプ」はこれからも歩みを進めていきます。
団体名 |
NPO法人フレンドシップキャンプ |
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法人格 |
NPO法人 |
HPのURL | http://www.npo-fc.or.jp |
代表者 |
大野 富巨 |
設立年 |
2001年 |
Twitterアカウント | @friendship_camp |