学生団体Re:School
2026/07/13更新
文部科学省の最新調査(令和6年度/2024年度)では、小中学校の不登校児童生徒数は35万3,970人に達し、12年連続で過去最多を更新しました。これは小中学生全体の約3.9%(およそ26人に1人)にあたり、いまや「特別な誰か」の問題ではありません。さらに、不登校の子どものうち約4割はどの支援機関にもつながっておらず、支援が「あるのに届かない」状況が広がっています。
私たちが4ヶ月・のべ38人以上に行ってきたインタビューから見えてきたのは、統計の数字だけでは捉えきれない当事者の内面です。話を聞いた当事者のほぼ全員が「学校に行きたくない」とは言っておらず、本当は「行きたい・普通に過ごしたい」と思っていました。それでも行けない最大の理由は、社会からの非受容以上に、本人が抱える強い「罪悪感」です。
さらに「学校に行かないことへの罪悪感」だけでなく、「一度離れた場所に戻ることへの罪悪感(戻る罪悪感)」が回復を妨げます。高校進学など環境がリセットされるタイミングで再び通えるようになるケースが多いのは、この「戻る罪悪感」が一度リセットされるからだと考えています。
そして問題は本人だけにとどまりません。子どもの不登校をきっかけに、親(特に母親)が学校・配偶者・祖父母・周囲からの圧力で孤立し、家庭内の対立にまで発展するケースが繰り返し確認されています。不登校は「子ども個人」ではなく「家庭・関係性」全体の課題です。
2026/07/13更新
私たちのインタビューからは、いくつかの典型的なパターンと構造的な原因が見えてきました。
1. 学校・環境とのミスマッチ
実力以上の進学校に入って勉強についていけず自己肯定感を失う「落ちこぼれ型」や、学力不足ではなく「その勉強が何のためか分からない=学びの意味の喪失」型など、"本人の資質"ではなく"環境との相性"が引き金になっています。小5前後(具体から抽象への転換期)でつまずく「見えない学力問題」も、本人・親ともに自覚されにくいまま進行します。
2. 家庭内の対立と「受容」の欠如
「父親が自身の成功体験を押し付ける」「母親が先に受け止めるが父親の危機感が薄い」といった両親間の非対称が、最大の停滞要因になります。逆に、母親が「このまま行かせたら帰ってこなくなるかも」と気づき「行かなくていい」と伝えた瞬間から、事態が前に進むケースが複数ありました。
3. リアルな他者・居場所とのつながりの断絶
家に閉じこもる中で、社会との接点を失っていきます。ただし「先生に言われて来た友達」のような"動員された接触"は逆効果で、本人が主体的に「会いたい」と思える出会いでなければ回復につながりません。
4. 本人の「罪悪感」と社会の目
平日の昼間に外出できないのは、社会的な非受容と、本人の内面的な罪悪感の両方によるものです。「不登校でいい」と美化するのはしばしば非当事者の大人であり、当事者本人はむしろ強い自責の中にいます。
2026/07/13更新
Re:Schoolは「学校や教育は変えられないもの」という前提そのものを問い直し、教育を一部の立場だけでなく当事者全体にひらく〈教育の民主化〉を掲げる、学生主体の教育実践団体です。
ミッションは「学びに関わるあらゆる人びとと、学びを対話し、選び、つくる場をひらく」こと。
「教えて育てる」から、学ぶ人本人が主語の「教わり育つ」へ——この転換を、不登校の現場でも実装します。
インタビューから導いた仮説はシンプルです。
事態が前に進むのは「①子どもがオフラインで意味のある出会いを持てること」と「②親が不登校そのものを受け止められること」の2つが揃ったとき。
この2条件を満たす環境を、私たちは複数のプロジェクトでつくっています。
リアルな居場所と"オフラインの出会い"をつくる:
メタバース(VRChat)の居場所「キノシタ」を入口に、学校とは別の安心できる出会いを設計。オンラインは"きっかけ"と割り切り、最終的にはリアルな関係へつなげます。
ここでは、入りやすい入口になるよう、敢えて「不登校の子のためのいばしょ」と掲げずに行っています。
フリースクール・地域での実践:
調布でのフリースクール開校を進め、現場(フリースクール・親の会など)に直接足を運びながら、子ども・親・支援者の三者の視点を突き合わせて支援を磨きます。
親を孤立させない:
子どもだけでなく親の居場所づくりにも取り組みます。具体的な取り組みはまだ始まっていませんが、「親が元気になると子も変わる」——親が安心して悩みを吐き出し、"不登校を受け止められる"状態を後押ししたいと考えています。
対話型アート鑑賞(VTSベース)など、"正解のない対話"の場:
評価やジャッジを外し、一人ひとりが自分の言葉で語り、選び、つくる体験を通じて、「自分の道を、自分なりに、信じて歩める」力を育みます。
私たちが目指すのは、不登校を"問題"として矯正することではなく、その子が自分の学び方・生き方を選び直せる選択肢を増やすこと。最終的なゴールは、私たち自身が一人ひとりにとっての「意味あるオフラインの出会い」になることです。
2026年01月01日
2026年02月
2026年04月
| 団体名 |
学生団体Re:School |
|---|---|
| 法人格 |
学生団体 |
| HPのURL | https://silent-vise-a00.notion.site/Re-School-813a0bbd035e4a1a89a1661250b0e3d8 |
| 代表者 |
藤森貴大 |
| 設立年 |
2026年 |