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社会貢献できる仕事とは?種類・選び方と自分に合う求人の探し方

公開日 2026.07.30 更新日 2026.08.03
by activo編集部

「人や社会の役に立つ仕事がしたい」と考えていても、具体的にどのような仕事を探せばよいか分からない人は少なくありません。

社会貢献できる仕事は、福祉や医療の専門職、NPO職員だけではありません。一般企業の事業部門やCSR・サステナビリティ部門、社会的企業、行政、公益法人、社会インフラなど、さまざまな組織や仕事を通じて社会課題に関われます。


この記事の概要

社会貢献できる仕事は、職業名だけで決まるものではありません。その仕事がどの社会課題に関わり、誰にどのような価値を届け、自分がどの役割を担うかを見ることが大切です。

自分に合う仕事は、「関心のある社会課題」「活かしたい経験・得意なこと・挑戦したい役割」「働く組織・部門」の3つの軸を組み合わせて考えます。たとえば、子ども・教育分野で広報に関わる、環境分野で営業経験を活かすといった探し方ができます。

新卒や社会貢献分野での勤務経験がない人も、学んできたことや学生時代の経験、営業・広報・経理・ITなどの職種経験を活かせる求人があります。求人を選ぶときは、理念や活動分野だけでなく、具体的な仕事内容、給与・雇用条件、配属や組織体制も確認しましょう。

この記事では、社会貢献できる仕事の種類を3つの軸から整理し、新卒・未経験から目指す際の考え方や、自分に合う求人の探し方を解説します。


社会貢献できる仕事とは

多くの仕事は、商品やサービスの提供を通じて、何らかの形で社会の役に立っています。そのため、「社会貢献できる仕事」と「社会貢献できない仕事」を、職業名だけで明確に分けることはできません。ただし、社会課題とのつながり方や、仕事を通じて生まれる影響の内容・大きさは、事業や担当業務によって異なります。

この記事では、その中でも、社会や人が抱える課題の解決・軽減とのつながりを意識して選べる仕事を、社会貢献できる仕事として扱います。

社会との関わり方は、所属する組織や職種名だけでは決まりません。その事業が誰にどのような価値を届け、自分がどの役割を担うのかを見ることが大切です。


社会貢献度は職業名だけでは決まらない

医療、福祉、教育、災害支援などは、人や社会への貢献をイメージしやすい仕事です。

一方、同じ職種でも、所属する組織や担当業務によって、社会との関わり方は異なります。

たとえば営業職にも、次のような仕事があります。

  • 社会課題に関わる商品やサービスを提案する
  • NPOと企業の協働をつくる
  • 協賛を提案する
  • 寄付者を開拓し、継続的な関係を築く
  • 自治体や地域団体との連携を進める
  • 支援を必要とする人へサービスを届ける

職種名だけで判断するのではなく、その事業が誰にどのような価値を届け、自分がどの役割を担うかを見ることが大切です。


直接人を支える仕事だけが社会貢献ではない

社会貢献というと、困っている人と直接関わる仕事を想像しやすいかもしれません。

しかし、社会課題への関わり方には、次のような違いがあります。

  • 相談、介護、教育などを通じて目の前の人を直接支える
  • 事業や制度をつくり、より多くの人を間接的に支える
  • 広報によって課題を伝え、参加者や協力者を増やす
  • 営業や資金調達によって、活動に必要な資金や連携先を集める
  • 経理、人事、ITなどを通じて組織の継続を支える
  • 商品やサービスを通じて社会課題の改善を目指す
  • インフラを維持し、人々の暮らしや経済活動を支える

現場で支援を届ける人だけでなく、活動を企画し、支え、改善し、継続させる人も必要です。


仕事・ボランティア・寄付の違い

社会課題への関わり方は、仕事だけではありません。

関わり方 主な特徴
仕事 雇用契約や業務委託契約などに基づき、報酬を得て業務を担う
ボランティア 本人の意思に基づき、報酬を主な目的とせず活動へ参加する
寄付 資金や物品を通じて活動を支える

この記事では、主に就職・転職先として社会課題に関わる仕事を扱います。

NPOで働くこととボランティアの違いは、

で詳しく解説しています。


社会貢献できる仕事を3つの軸で考える

社会貢献できる仕事を、職業一覧の中から一つ選ぼうとすると、自分に合う仕事を見つけにくいことがあります。

次の3つの軸に分けると、候補を整理しやすくなります。

考えること
社会課題の分野 何に関わりたいか 子ども、福祉、環境、地域、国際協力
職種・役割 何をして関わるか 支援、企画、営業、広報、経理、IT
組織・部門 どこで関わるか NPO、企業、行政、公益法人

たとえば、「環境問題に関心がある」という条件だけでは、仕事の候補はまだ広いままです。

そこに、

  • 法人営業の経験を活かしたい
  • 企業で働きたい

という条件を加えると、環境関連サービスの法人営業、企業連携、事業開発など、具体的な候補が見えてきます。

新卒や学生で、まだ職務経験がない場合は、「活かしたい経験」を次のように読み替えられます。

  • 学んできたこと
  • 得意なこと
  • 学生時代に取り組んだこと
  • 興味のある役割
  • これから身につけたい専門性

たとえば、

子ども・教育に関心がある × 文章を書くことやSNS発信が得意 × NPOまたは教育関連企業で働きたい

と整理すると、広報、参加者募集、コンテンツ制作などの仕事が候補になります。

必ずしも社会課題から考え始める必要はありません。

「広報の経験を活かしたい」「人と直接関わる仕事がしたい」「企業で働きたい」など、明確な条件がある場合は、職種や組織から考えてもよいでしょう。

大切なのは、一つの条件だけで探すのではなく、残りの軸も組み合わせて候補を具体化することです。


3つの軸を組み合わせて、自分に合う仕事を考える

3つの軸を組み合わせると、次のように仕事の候補を考えられます。

関心のある課題 活かしたい経験・得意なこと 組織・部門の例 想定される仕事
子ども・教育 広報、情報発信 NPO、教育関連企業 SNS運用、参加者募集、啓発
環境 営業、提案 環境関連企業、一般企業の事業部門 法人営業、協業、事業開発
地域活性化 企画、関係者調整 NPO、自治体、地域企業 地域事業、イベント運営、関係者調整
福祉 IT、業務改善 NPO、社会福祉法人、福祉関連企業 システム運用、サービス開発
国際協力 経理、数字の管理 NGO、公益法人 会計、予算、助成金管理

ただし、同じ社会課題に取り組む組織でも、課題へのアプローチは異なります。

たとえば「子ども支援」には、次のような取り組みがあります。

  • 子どもへ学習機会を提供する
  • 安心して過ごせる居場所を運営する
  • 保護者の相談や生活を支援する
  • 学校や自治体と連携する
  • 教育サービスや教材を開発する
  • 調査や政策提言によって制度へ働きかける

さらに、同じ組織の中でも、担当する職種によって子どもと直接関われる頻度は変わります。

子どもの居場所を運営するNPOであっても、支援スタッフは日常的に子どもと接する一方、広報、企業連携、経理、ITなどは、活動を間接的に支える仕事が中心になる場合があります。

子どもと直接関わりたい人は、組織が子ども支援を行っているかだけでなく、次の点まで確認しましょう。

  • 応募する職種に直接支援が含まれるか
  • 子どもと関わる頻度や場面
  • 現場業務と企画・管理業務の割合
  • 配属や担当変更の可能性

分野・組織・職種の3つが重なって、実際の関わり方が決まります。


社会課題の分野から仕事を考える

社会課題には、さまざまな分野があります。

NPO法で定められている活動分野だけを見ても、保健・医療・福祉、社会教育、まちづくり、環境保全、災害救援、人権・平和、国際協力、子どもの健全育成など、幅広い領域があります(内閣府「特定非営利活動法人(NPO法人)制度の概要」)。

分野 主なテーマ 仕事の例
子ども・教育 学習、居場所、保育、体験機会 支援、教材企画、事業運営、広報
福祉・生活支援 高齢者、障害、生活困窮 相談、サービス運営、事務、連携
地域・まちづくり 移住、観光、地域交流 企画、調整、コミュニティ運営
環境 自然保護、資源循環、脱炭素 教育、調査、事業開発、営業
国際協力・人権 難民、多文化共生、人権 支援、啓発、調査、政策提言
災害・防災 被災者支援、防災、復興 運営、調整、教育、情報発信
動物保護 保護、譲渡、適正飼育 飼育、広報、寄付、事業運営
社会インフラ 交通、水道、通信、物流 技術、保守、運行、企画、管理

同じ分野の中にも、現場支援、企画、営業、広報、経理、ITなど、複数の仕事があります。

関心分野を決めた後は、「その分野で何をしたいか」まで考えてみましょう。


職種・役割から社会課題に関わる仕事を考える

社会課題に関わるために、これまでのキャリアをすべて捨てる必要はありません。

一般企業で培った職務経験のほか、学生時代に学んだことや身につけた強みも、社会課題に取り組む組織や事業で活かせる可能性があります。


現場で支援やサービスを届ける仕事

支援を必要とする人や地域と直接関わる仕事です。

  • 福祉・介護
  • 教育・保育
  • 医療・保健
  • 相談支援
  • 就労支援
  • 地域コーディネート
  • 災害支援

医療、保育、福祉の一部など、資格が必要になる仕事もあります。

仕事内容や必要な資格を調べる際は、厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」も参考になります。仕事の内容、就業する方法、求められる知識・スキルなどから職業を調べられます(厚生労働省「職業情報提供サイト job tag」)。


事業を企画・運営する仕事

支援やサービスを届ける仕組みをつくる仕事です。

  • 事業企画
  • プロジェクトマネジメント
  • プログラム設計
  • イベント・研修運営
  • 調査・研究
  • 行政や他団体との調整
  • 政策提言

現場と関わりながら、複数の関係者を調整する仕事もあります。


広報・マーケティングの仕事

社会課題や活動について伝え、参加者や協力者を増やします。

  • WebサイトやSNSの運用
  • 記事・動画の制作
  • メディア対応
  • 参加者募集
  • 啓発キャンペーン
  • 寄付者向けの情報発信
  • マーケティング施策の設計

企業での広報やWebマーケティングの経験だけでなく、学生団体のSNS運用、イベントの集客、文章や動画の制作経験なども、業務へ接続できる可能性があります。


営業・資金調達・外部連携の仕事

事業に必要な顧客、協力者、資金を集める仕事です。

  • 法人営業
  • 企業連携
  • 協賛提案
  • 寄付者の開拓
  • 寄付者との関係構築
  • ファンドレイジング
  • 助成金の申請
  • 行政との連携
  • アライアンス

求人によっては、「営業」ではなく、「渉外」「パートナーシップ」「事業開発」「企業連携」などの名称で募集されます。


経理・人事・総務・法務の仕事

社会課題に取り組む組織も、継続して活動するためには管理部門が必要です。

  • 会計・経理
  • 予算管理
  • 助成金管理
  • 採用・労務
  • 総務
  • 契約・法務
  • 組織づくり

直接支援を行わなくても、活動を安定して続けるために欠かせない仕事です。


IT・デザイン・業務改善の仕事

ITやデザインを通じて、サービスや組織運営を改善します。

  • システム開発・運用
  • Webサイト制作
  • データ管理
  • 業務効率化
  • UI・UXデザイン
  • アクセシビリティ改善
  • 広報物や教材のデザイン

NPOだけでなく、福祉、教育、医療、環境などに関わる企業でも活かせます。


働く組織・部門から社会課題に関わる仕事を考える

社会課題に関わる仕事は、NPOだけにあるわけではありません。

同じ課題に取り組んでいても、組織によって目的、アプローチ、事業の進め方、自分が担う業務は異なります。


一般企業で社会課題に関わる仕事

一般企業では、主に次のような形で社会課題に関われます。

社会課題に関わる商品・サービスを扱う事業部門

福祉、教育、環境、地域交通、防災、生活インフラなどに関わる商品やサービスを提供する仕事です。

営業、企画、開発、マーケティング、カスタマーサポートなど、通常の職種を通じて課題解決に関われます。

部署名に「社会貢献」と書かれていなくても、事業内容や担当業務が社会課題とつながっている場合があります。


CSR・社会貢献部門

主に次のような業務を担います。

  • 寄付や助成の企画
  • 地域連携
  • 社員ボランティアの運営
  • NPOとの協働
  • 社会貢献プログラムの企画
  • 社内外への情報発信

ただし、独立した専門職として採用されるとは限りません。総合職として入社した後の配属先であったり、人事異動によって担当が変わったりする企業もあります。

特に新卒採用では、希望する部門への初期配属が確約されていない場合があります。求人や採用情報では、次の点も確認しましょう。

  • 職種別採用か総合職採用か
  • 初期配属が確約されているか
  • 異動や兼務の可能性
  • 部門の人数や社内での位置づけ
  • 専門職としてのキャリアパス


サステナビリティ・ESG部門

環境、人権、調達、ガバナンス、情報開示など、企業の経営や事業全体に関わる課題を扱います。

求人では、次のような名称が使われることがあります。

  • サステナビリティ推進
  • ESG企画
  • 環境企画
  • 非財務情報開示
  • 人権デューデリジェンス
  • サプライチェーン管理
  • 経営企画

経済産業省も、気候変動や人権問題などの課題が複雑化する中、企業にはサステナビリティを経営の中核に置き、経営の強靱性や持続可能性を高めることが求められるとしています(経済産業省「サステナビリティ関連データの効率的な収集と戦略的活用に関する中間整理」)。

CSR部門と同様に、配属や異動の仕組みも確認する必要があります。


新規事業・事業開発部門

社会課題の解決と事業上の価値を両立する商品やサービスをつくる仕事です。

求人では、次のような名称が使われます。

  • 新規事業
  • 事業開発
  • 商品企画
  • サービス企画
  • アライアンス
  • 法人営業
  • 地域連携

CSVという考え方に近い仕事でも、「CSV担当」として募集されるとは限りません。概念名だけで探さず、具体的な業務名でも検索しましょう。


NPO法人・NGO

NPO法人には、福祉、教育、まちづくり、環境、国際協力など、さまざまな分野の団体があります。

NPO法人は、特定非営利活動促進法に基づいて法人格を取得した団体です。また、特定非営利活動に必要な資金や運営費に充てるため、条件を満たせば、それ以外の事業を行うことも認められています(内閣府「特定非営利活動法人(NPO法人)制度の概要」)。

NPOにも、現場支援だけでなく、事業企画、営業、広報、経理、人事、ITなどの仕事があります。

詳しい仕事内容や働き方は、

をご覧ください。


社会的企業・ソーシャルビジネス

社会的企業は、特定の法人格を指す言葉ではなく、対象範囲も一律には定まっていません。

この記事では、事業を通じて社会課題の解決を目指す企業や組織を指して使用します。

社会的企業では、事業開発、営業、マーケティング、プロダクト開発、カスタマーサポート、管理部門など、さまざまな職種が考えられます。

「社会的企業」という名称だけで判断せず、次の点を確認しましょう。

  • どのような課題の解決を目指しているか
  • どのような商品やサービスを提供しているか
  • 事業や収益の仕組みを、求人情報や面談でどこまで確認できるか
  • 自分がどの業務を担うか


行政・公的機関

国や自治体、公的機関でも、福祉、教育、環境、地域活性化、防災などに関わる仕事があります。

  • 政策や制度の企画
  • 相談・支援
  • 地域事業の運営
  • 委託事業の管理
  • NPO・企業との連携
  • 調査・情報発信

組織によって採用方法や異動の仕組みが異なるため、担当分野がどのように決まるかも確認しましょう。


社会福祉法人・学校法人・医療法人・公益法人

社会課題に関わる仕事は、NPOや株式会社以外にもあります。

法人格だけで判断せず、次の点を見ることが大切です。

  • どのような事業を行っているか
  • 誰を対象としているか
  • どのような方法で課題へ取り組んでいるか
  • 自分はどの業務を担当するか


新卒・未経験から社会課題に関わる仕事を目指せる?

新卒や未経験から応募できる求人もあります。ただし、「未経験」の内容を分けて考える必要があります。

  • 社会貢献領域で働いた経験がない
  • 応募する職種そのものの経験がない
  • 新卒で、職務経験自体がない

社会貢献領域での経験がなくても、職種経験を活かせる場合があります。新卒の場合は、学びや学生時代の経験、得意なことを応募業務へつなげて考えます。


転職者は職務経験を業務へ分解する

「メーカーで法人営業をしていた」という経歴であれば、業界名だけでなく、次のような経験に分解できます。

  • 顧客の課題を聞き取る
  • 提案内容を設計する
  • 社内外の関係者を調整する
  • 進捗や目標を管理する
  • 継続的な関係を築く

これらは、社会課題に関わる組織の法人営業、企業連携、協賛提案、事業開発などにも活かせる可能性があります。

これまでの経験 活かせる可能性がある仕事
営業 企業連携、協賛提案、法人営業、事業開発
広報 情報発信、啓発、参加者募集、キャンペーン
IT システム運用、業務改善、サービス開発

大切なのは、これまでのキャリアを捨てることではなく、経験を社会課題に関わる業務へ翻訳することです。


新卒は学生時代の経験や得意なことを業務へつなげる

新卒の場合、長期の職務経験がないこと自体は珍しくありません。

学生時代の経験を、応募先で求められる業務に分解してみましょう。

学生時代の経験 活かせる可能性がある業務
ゼミ・研究 調査、分析、資料作成、発表
アルバイト 接客、顧客対応、チーム連携、業務改善
学生団体・サークル 企画、運営、広報、メンバー調整
学園祭・イベント 進行管理、協賛提案、集客
インターン リサーチ、実務補助、コンテンツ制作
授業・自主制作 IT、デザイン、動画、文章作成

大きな実績が必要なのではなく、何を考え、どのような役割を担い、何を学んだかを整理することが大切です。


新卒採用では配属と育成体制を確認する

新卒採用では、応募時点で配属先や担当業務が決まっていない場合があります。

特に一般企業のCSR・サステナビリティ部門や、行政の特定分野を希望する場合は、次の点を確認しましょう。

  • 総合職採用か職種別採用か
  • 初期配属が確約されているか
  • 希望する部署へ配属される可能性
  • 異動や転勤の有無
  • 研修・育成体制
  • 配属後に担当する業務
  • 第二新卒や既卒も応募できるか

社会課題への関心だけでなく、最初にどのような仕事を経験し、どのように専門性を身につけられるかも確認することが大切です。


資格の必要性は職種によって異なる

医療、保育、福祉の一部など、資格が必要な仕事もあります。

一方、広報、営業、事業企画、経理、人事、ITなどでは、必ずしも社会貢献領域特有の資格が求められるとは限りません。

資格の有無だけで判断せず、求人票の必須要件と歓迎要件を確認しましょう。


自分に合う社会貢献の仕事を選ぶポイント

組織の理念だけでなく、課題へのアプローチを見る

「子ども支援」「環境保護」といった活動分野が同じでも、組織によって目指す変化や取り組み方は異なります。

次の点を確認しましょう。

  • 誰を主な対象としているか
  • どの課題を解決しようとしているか
  • 直接支援と間接支援のどちらが中心か
  • 個人、地域、制度のどこへ働きかけるか
  • どのような変化を成果としているか

理念に共感できても、組織のアプローチや担当業務が自分の希望と合わないことがあります。


自分が担当する具体的な業務を見る

求人タイトルだけでなく、次の点を確認します。

  • 日常的に何をするのか
  • 誰と関わるのか
  • 支援対象と直接接するか
  • 現場と企画・管理業務の割合
  • 何を成果として求められるか
  • 業務範囲はどこまでか

「子ども支援の仕事」であっても、広報職では子どもと接する機会が限られる可能性があります。

分野だけでなく、職種の具体的な業務まで確認しましょう。


給与・雇用形態・勤務条件を見る

社会貢献への思いだけを理由に、生活を継続できない条件を受け入れる必要はありません。

次の条件を確認します。

  • 給与
  • 賞与・昇給
  • 雇用形態
  • 契約期間・更新条件
  • 勤務時間・残業
  • 休日
  • 勤務地・在宅勤務
  • 社会保険
  • 固定残業代
  • 各種手当
  • 副業の可否

「NPOだから給料が低い」「企業だから高い」と、法人格だけで判断することもできません。

職種、責任範囲、組織規模、財源、勤務地、雇用形態などを含めて比較しましょう。


組織体制と配属の仕組みを見る

仕事内容だけでなく、働く体制も重要です。

  • 一緒に働く人数
  • 上司や相談相手
  • 入職後の研修や引き継ぎ
  • 意思決定の方法
  • 配属や異動の可能性
  • 兼務の有無
  • 将来のキャリアパス

特に新卒採用、企業のCSR・サステナビリティ部門、行政では、配属や異動によって担当分野が変わる可能性があります。


社会課題に関わる求人の探し方

社会課題と職種を組み合わせて検索する

「社会貢献 求人」だけで検索すると、幅広い求人が表示され、自分に合うものを見つけにくいことがあります。

次のように、関心分野と職種を組み合わせて検索しましょう。

  • 子ども支援 × 広報
  • 環境 × 法人営業
  • 地域活性化 × 事業企画
  • 福祉 × エンジニア
  • 国際協力 × 経理

組織の希望がある場合は、次のように加えます。

  • 子ども支援 × 広報 × NPO
  • 環境 × 営業 × 環境関連企業
  • 地域活性化 × 企画 × 自治体
  • 福祉 × IT × 社会福祉法人

新卒求人を探す場合は、次のような組み合わせも考えられます。

  • 子ども支援 × 新卒
  • 環境 × 新卒採用
  • 地域活性化 × 総合職
  • NPO × 新卒
  • 社会的企業 × 新卒
  • 教育 × 企画職 × 新卒


職種名や業務名を言い換えて探す

同じような仕事でも、求人によって名称が異なります。

探したい仕事 関連する検索語
企業との連携 法人営業、渉外、アライアンス、パートナーシップ
資金を集める ファンドレイジング、寄付、協賛、助成金
事業をつくる 事業企画、事業開発、新規事業、プロジェクトマネージャー
情報を届ける 広報、マーケティング、SNS、コンテンツ
組織を支える 経理、人事、総務、労務、コーポレート

「CSR」「CSV」「社会貢献」という言葉だけでなく、実際の業務名でも探しましょう。


必須条件と歓迎条件を分ける

3つの軸を組み合わせることは有効ですが、最初からすべてを必須条件にすると、候補がほとんどなくなる可能性があります。

たとえば、次のように分けます。

条件
必須条件 子ども分野に関われる、広報に携われる、正社員
歓迎条件 NPOである、在宅勤務ができる、子どもと直接関われる
求人を見ながら判断する条件 組織規模、役職名、担当範囲

3つの軸は、すべてを固定するための条件ではなく、求人を探しやすくするための整理枠です。

まずは譲れない条件を1〜2個決め、残りは歓迎条件として幅を持たせると、候補を狭めすぎずに探せます。

検索結果が少ない場合は、次の順番で範囲を広げます。

  1. 組織の種類を広げる
  2. 職種名の言い換えを増やす
  3. 隣接する社会課題まで広げる
  4. 雇用形態や働き方を見直す


実際の求人を複数比較する

求人を見る目的は、すぐに応募先を一つに決めることだけではありません。

複数の求人を見ると、次のことが具体的になります。

  • どのような職種が募集されているか
  • 自分の経験や得意なことがどこで活かせるか
  • どの程度の経験や資格が必要か
  • 想定していなかった組織や仕事があるか
  • 給与や勤務条件の水準
  • 研修や育成体制
  • 自分が譲れない条件

職業の一般的な仕事内容や求められるスキルを比較する場合は、job tagも参考になります(厚生労働省「職業情報提供サイト job tag」)。


求人票だけで判断できない点は、選考や面談で確認する

求人票だけでは、具体的な担当業務、現場との関わり方、組織の雰囲気、入職後に期待される役割まで分からないことがあります。

選考や面談を通じて、仕事内容や体制が具体的になる場合もあります。

応募前に判断できない点が残っていても、必須条件を満たし、選考を通じて確認したいと思える求人であれば、応募を検討してもよいでしょう。

応募することは、必ず入職することを意味しません。組織や仕事について詳しく知り、自分との相性を確かめる機会にもなります。

もちろん、給与や勤務地など、明らかに必須条件を満たさない求人へ無理に応募する必要はありません。

一方で、歓迎条件まで完全に一致する求人だけを待つと、選択肢を狭めすぎることがあります。


社会貢献できる仕事についてよくある質問

社会貢献度の高い仕事は何ですか?

社会貢献度を、職業名だけで一律に順位づけることはできません。

福祉、医療、教育などの直接支援だけでなく、事業づくり、広報、資金調達、組織運営、商品・サービスの提供、インフラの維持なども社会を支えています。

「どの仕事が最も社会貢献度が高いか」ではなく、次の点を確認しましょう。

  • どの社会課題に取り組んでいるか
  • 誰にどのような変化を届けるか
  • 自分の担当業務が成果へどうつながるか
  • 自分が納得して継続的に関われるか


新卒でも社会貢献に関わる仕事へ就職できますか?

新卒で応募できる仕事もあります。

NPO、社会的企業、一般企業、行政、公益法人など、組織によって採用時期や採用方法は異なります。

新卒の場合は、実務経験だけでなく、関心のある社会課題、学んできたこと、学生時代の活動、得意なことなどを、応募する業務へ結びつけて考えることが大切です。

また、総合職採用では希望する部門へ必ず配属されるとは限りません。職種別採用か、初期配属が決まっているか、異動の可能性、研修・育成体制なども確認しましょう。


未経験でも社会貢献に関わる仕事へ転職できますか?

社会貢献領域での勤務経験がなくても、営業、広報、経理、ITなど、これまでの職種経験を活かせる求人があります。

ただし、職種そのものが未経験の場合や、資格が必要な仕事では、応募条件が異なります。

「業界未経験」と「職種未経験」を分け、求人ごとの必須要件を確認しましょう。


社会貢献できる仕事には資格が必要ですか?

資格が必要かどうかは職種によります。

医療、保育、福祉の一部などでは資格が必要です。一方、広報、営業、事業企画、経理、人事、ITなどでは、必ずしも特定の資格が必要とは限りません。


一般企業でも社会貢献に関わる仕事はありますか?

あります。

CSRやサステナビリティ部門だけでなく、福祉、教育、環境、地域交通、防災、生活インフラなどに関わる通常の事業部門にも、社会課題に関わる仕事があります。

部署名ではなく、事業内容と担当業務を確認することが大切です。


社会貢献に関わる仕事は給料が低いですか?

社会貢献に関わる仕事だから給料が低い、またはNPOだから一律に低いとは判断できません。

給与は、職種、責任範囲、組織規模、財源、勤務地、雇用形態などによって異なります。

社会的な意義だけでなく、給与、休日、雇用形態、組織体制を含めて、複数の求人を比較しましょう。


まとめ|分野・職種・組織から自分に合う仕事を探そう

社会貢献できる仕事は、福祉や医療の専門職、NPO職員だけではありません。

一般企業の通常事業、CSR・サステナビリティ部門、社会的企業、行政、公益法人、社会インフラなど、さまざまな場所で社会課題に関われます。

自分に合う仕事を考える際は、次の3つの軸を組み合わせましょう。

  • 関心のある社会課題
  • 活かしたい経験・得意なこと・挑戦したい役割
  • 働きたい組織・部門

同じ社会課題に取り組む組織でも、アプローチは異なります。同じ組織でも、職種によって支援対象との関わり方は変わります。

転職者はこれまでの職務経験を業務へ分解し、新卒・学生は学んできたことや学生時代の経験、得意なことを仕事へつなげて考えてみましょう。

理念や活動分野だけでなく、具体的な担当業務、研修・育成体制、配属や異動、給与・雇用条件まで確認することも大切です。

ただし、すべての希望条件を満たす求人だけに絞る必要はありません。

譲れない必須条件と、合えばうれしい歓迎条件を分け、まずは複数の求人を見てみましょう。求人票だけでは分からない点は、選考や面談を通じて確認できる場合もあります。

必須条件を満たし、選考を通じて仕事内容や組織について確認したいと思える求人が見つかったら、応募を検討してみましょう。


関心のある分野や、自分の経験・得意なことから仕事内容を確認してみましょう。



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    この記事のライター

    activo編集部

    国内最大級のNPO・社会的企業のボランティア・職員/バイトの情報サイト「activo」編集部です。はじめてボランティアや社会問題に関心を持った人でもわかりやすい情報を発信します。