なかなか無くならない、いじめ問題。
そもそも、いじめが起こる背景には何があるのでしょうか?
簡単に解説していきます。
どのような原因と背景があるのか見ていきましょう。
文部科学省によると、児童生徒側には以下の問題があるとされています。
対人関係の不得手、表面的な友人関係、欲求不満耐性の欠如、思いやりの欠如、成就感・満足感を得る機会の減少、進学をめぐる競争意識、将来の目標の喪失、など
例えば、対人関係が希薄になることで、「満たされない」という気持ちが強くなると、誰かをいじめることで自分の満足度を高めるというケースに至る場合があります。
現代の社会問題である「人との関わり経験不足」や「受験戦争」などが子どもたちの心理状態を不安定にし、結果としていじめに発展する要因に繋がることが明らかですね。
核家族化や少子家庭の増加によって、人と関わる体験が減少し、人間関係スキルが未熟な子どもが増えています。
また、親の過保護・過干渉の影響から、欲求を我慢することができないといった問題も挙げられています。
学校の問題には何があるのでしょうか。
文部科学省によると、
教師のいじめに対する認識不足
教師も生徒も多忙で、お互いの交流が不十分
知識偏重など、価値観が限られていると、差別の構造につながりやすい
生活指導や管理的な締め付けが強いと、集団として異質なものを排除しようとする傾向が生じやすい、など
が挙げられています。
正直、教師は時間に追われていて、これ以上問題を増やしたくはないと思うのが本音だといいます。
そのため、いじめと認識せず、「からかっている」と認識したり、見て見ぬふりをしたりすることも。
いじめの当事者といじめの被害者が同じ証言をしていたとしても、教育委員会はいじめを認めないといった例もあります。
いじめが発覚すれば、ニュースなどで大騒ぎされます。
ワイドショーなどを見ていても、根本的な背景に目を向けられず、「いじめの加害者=悪」といった議論で終わってしまうことはよくあります。
今回お伝えしたように、いじめが起こる理由には、普段の生活のストレスや不満が関係している場合が多いようですね。
加害者の生活の背景に目を向け、いじめの根本的な原因となる社会問題を明らかにすることも、いじめ対策の一つとなるかもしれません。
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