「世代間連鎖」というと、「次の世代にも影響して続いていくもの」と考えられます。
そこに「貧困」がつくと、どのような意味になるでしょうか?
今回は、貧困問題の需要なキーワードである、「貧困の世代間連鎖」についてわかりやすく解説していこうと思います。
貧困の世代間連鎖の言葉の説明はもちろん、「なぜ起こるか」「連鎖を断ち切るための取り組み」についてもふれていきます。
目次
なぜ貧困世帯で育った子どもは再び貧困世帯を生んでしまうのでしょうか。
その理由をみていきましょう。
貧困が次世代に続く一番の理由は、親の収入が低いために十分な教育費を出せないからです。
教育環境が整っていないと、勉強をする習慣がなくなり、結果的に進学や就職に不利な状況になってしまいます。
そして、不安定な収入しか得られないまま大人になり、家庭を持つことになります。
こうして貧困の世代間連鎖が起こり、貧困のサイクルが回ります。
また、シングルマザーやシングルファーザーの家庭は子育てをしながら働かないといけないため、非正規雇用でしか働けない場合もあります。
この場合、正社員ではないため得られる収入は少なく、経済的に苦しい状況が続きます。
貧困の世代間連鎖を止める取り組み例を紹介します。
この「教育バウチャー」は習い事や塾などの教育サービスを利用できるチケットです。
確実に子どもの教育のために使うことを目的とされているので、生活費として使われてしまう可能性のある現金ではなく、有効期限つきのチケットとして支給されます。
有効期限がついているのも、チケットをためることを防止する意味があります。
大学生がボランティアで学校の授業に遅れている子どもに対して勉強を教えたり、安心して過ごせる居場所を提供しています。
「つながり」を大事にし、困難を抱えている子どもに「包括的な支援」を実施することで、子どもたちのよりどころになれますね。
ここまで貧困の世代間連鎖についてお話してきました。
日本には貧困に悩む家庭や子どもがたくさんおり、支援を希望する子ども全てに支援ができる状態ではありません。
例えば、教育バウチャーを利用したいと希望する子どもの数に対して、資金が追いついていない現状があります。
貧困に悩む子どもたちの手助けとなるには、お金だけでなく、人手も必要です。
貧困問題に興味がある方は、ぜひボランティアをされてみてはいかがでしょうか?
国内最大級のNPO・社会的企業のボランティア・職員/バイトの情報サイト「activo」編集部です。はじめてボランティアや社会問題に関心を持った人でもわかりやすい情報を発信します。