「相対的貧困」「絶対的貧困」という言葉を耳にしたことはありますか?
どちらも「貧困の程度」を示す言葉なのですが、あまりなじみのある言葉ではないかと思います。
そこで、今回は相対的貧困・絶対的貧困の定義から、
それらが与える影響や問題について分かりやすくお伝えしていきます。
目次
貧困にも2つの分類に分けられるようです。
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンによると、相対的貧困とは、
その国の文化水準、生活水準と比較して困窮した状態
と説明されています。
相対的貧困率の調査は、厚生労働省が行う国民生活基礎調査によって行われています。
厚生労働省によると、2018年時点での相対的貧困率は15.4%です。
実際に15%という数字が出ていますが、日本の貧困は見えにくいと言われています。
その理由として、相対的貧困世帯の子どもの場合、ゲーム機やスマホを持っていることが多く、
一見して生活が困窮しているように見えないことが挙げられます。
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンによると、絶対的貧困とは、
人間として最低限の生存を維持することが困難な状態を指します
と説明されています。
「貧困」と聞いてよくイメージする貧困は絶対的貧困の状態です。
具体例をあげると、家がない、飢餓に苦しんでいる、医療を受けられない等です。
このような状態の子どもは、日本ではほとんど見かけることはありません。
相対的貧困世帯が抱える問題には、下記のような例があります。
相対的貧困家庭の子どもの傾向として、適切な家庭環境でないことが多く、
物事を取り組む意欲がなくなったり、諦める癖がつくなどのネガティブな影響があります。
先ほどもお伝えしましたが、日本は貧困が発見されにくい傾向にあります。
普通に学校に通い、生活に必要なものはもちろん、
スマホやゲーム機を持つ貧困世帯は多く存在します。
多くの方が「日本は裕福な国だ」と感じて生活されていると思いますが、
実際は7人に1人の子どもが貧困状態にあると報告されています。
日本の生活水準は高いレベルであるため、文化に合わせた生活レベルを維持していこうとすると、
とてもお金がかかります。
そして、「貧困家庭だとバレてはいけない」と思うほど、
支援を受けることが難しくなり、生活がますます苦しくなってしまいます。
相対的貧困世帯にどのようにアプローチし、支えていくのかが今後の課題となりますね。
国内最大級のNPO・社会的企業のボランティア・職員/バイトの情報サイト「activo」編集部です。はじめてボランティアや社会問題に関心を持った人でもわかりやすい情報を発信します。