作業療法士に興味があるけれど、
「作業療法士って何をする仕事?」
「作業療法士はどんなところで働くの?」
「作業療法士になるためにはどうしたらいい?」
このような疑問をお持ちではありませんか?
これから作業療法士を目指す方のために「仕事内容」と「なるための方法」をお伝えしていきます。
作業療法は、生活に関わる動作を使いながら、リハビリを行います。
例えば、料理や掃除などの家事だけでなく、園芸や裁縫、体操なども取り入れて行われます。
この作業療法の中には、身体のリハビリのためだけでなく、精神に障がいがある方向けの作業プログラムもあります。
また、作業療法士とよく似た職業の中に「理学療法士」があります。
この違いは、「応用動作」を担当しているか、「基本動作」担当しているかの違いです。
「理学療法」は体幹や運動機能のリハビリをする「基本動作」を担当しています。
一方で、「作業療法」は趣味や日常生活の動作を使いながらリハビリをする「応用動作」を担当しています。
作業療法士の仕事には大きく4つの領域に分かれます。
さて、どんな領域があるのか見ていきましょう。
熊本県作業療法士会によると、身体領域の作業療法では、
病気や事故のため身体に障がいを負った方々に対し、今後生活していくための問題を的確に評価し、いろいろな作業活動を用いて治療を行います
と説明されています。
具体的には、調理をして家事動作の練習をしたり、利き手交換の練習がされています。
身体領域のリハビリは病院を中心として、リハビリテーションセンターでも行われます。
保健所で理学療法士として働く場合には、病気の予防や相談など福祉関係の業務を行います。
熊本県作業療法士会によると、発達領域の作業療法では、
発達時期に障がいを受けた子供たちに対して、遊びを中心としたいろいろな作業活動を利用して、 個々の子供の発達課題(運動機能、日常生活技能、学習基礎能力、心理社会的発達など)や現在、将来にわたる生活を考慮した治療を行います
と説明されています。
発達障がいのある子どもは身体機能の成長が緩やかだったり、対人関係がうまくいかないことが多い傾向にあります。
遊びを通して、社会で生きるためのスキルを獲得するために訓練します。
このような訓練は、児童福祉施設などで行われています。
熊本県作業療法士会によると、精神領域の作業療法では、
精神機能の向上、対人関係能力の改善、 作業能力の改善などをはかり、その人にとってのより良い生活が送れるように指導、援助を行います
と説明されています。
精神科病院での作業プログラムによる訓練を受けることよって、社会復帰を目指しています。
熊本県作業療法士会によると、老年期領域の作業療法では、
さまざまな疾患や諸機能の低下をもつ老人に対して、いろいろな作業活動を用いて治療、訓練を行います
と説明されています。
高齢になると、認知機能・身体機能の低下を防ぐための訓練が必要になります。
また、生きがいや自分の存在の価値を見失う方の精神面のケアも仕事の一つです。
これらのリハビリは、特別養護老人ホームなどの施設や訪問リハビリテーションで行われます。
国家資格を取るためには、受験資格を満たさなければならなりません。
作業療法士の養成校(大学や3年制短大、厚生労働大臣指定養成施設)で「3年以上」学ぶことが条件になります。
日本作業療法士協会によると、全国に182校の養成校があります。
また、日本作業療法士協会のサイト内で作業療法士養成校一覧を見ることができます。
興味のある方はご覧ください。
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