- ホーム
- 東京のボランティア募集一覧
- 東京での貧困・人権系ボランティア募集一覧
- 講演会:『なぜ過労死するまで働かないといけないのか』(講師:今野晴貴、斉藤幸平)
- イベント/講演会
- 新着
更新日:2025/06/09
講演会:『なぜ過労死するまで働かないといけないのか』(講師:今野晴貴、斉藤幸平)
NPO法人POSSE
基本情報
なぜ過労死が引き起こされるような過酷な働き方が蔓延しているのでしょうか?斎藤幸平准教授と今野晴貴・NPO法人POSSE元代表とともにマルクスの理論を手がかりにして、現代の働き方を考えていきます。
活動テーマ | |
---|---|
開催場所 | |
必要経費 |
無料 学生 無料 |
開催日 |
2025年7月12日(土)16時〜17時40分(開場15時30分) |
注目ポイント |
|
募集対象 |
◎こんな方にオススメ 参加する人の年齢層について
|
募集人数 |
80名 |
応募方法 |
こちらのページから応募してください。 |
募集詳細
【イベント概要】
電通、トヨタ自動車、NHK、三菱電機など、有名大企業で過労死が相次いで起こっており、国が認めるだけでも毎年200人ほどが長時間労働や職場のハラスメントを理由に亡くなっています。しかしこれは氷山の一角であり、心臓や脳の疾患で過労死したケースのほとんどは企業側の隠蔽工作によって闇に葬られています。事実、企業の多くはタイムカードなどの証拠を隠滅して責任回避を図るだけでなく、「勝手に働いて亡くなった」「うつ病になったのは家族のせい」と故人や遺族に原因があったという主張を繰り返し、「社員を二度殺す」のです。
現代社会においては、強制労働や危険な働き方は法律などで禁止されているだけでなく、職業選択の自由が保証されているため「いつでも辞められる」はずです。それでもなぜ過労死が引き起こされるような過酷な働き方が蔓延しているのでしょうか?この問題に正面から取り組んだのが、カール・マルクスです。
資本主義社会では、誰かに雇われて賃金を得る以外には生活していくことができないがゆえに、働く人びとは「自発的に」過酷な労働に従事せざるを得ず、その結果として過労死が引き起こされてきたとマルクスは述べます。実際に、19世紀のイギリスの縫製工場で働く女工が30時間連続勤務によって「純然たる働きすぎによる死」に至ったように、資本主義の歴史には常に過酷な労働がつきまとっていたのです。
そして、マルクスの時代から100年以上経過し、AIやICT化など高度なテクノロジーが発展して人間の労働が「不要」になるとすら言われるようになった今日において、状況は変わっていないどころかむしろ悪化しているとさえ言えます。そこで、本イベントでは、『人新世の資本論』や『ゼロからの『資本論』』の著者である斎藤幸平東京大学准教授をお招きし、今年6月に『会社は社員を二度殺す 過労死問題の闇に迫る』を刊行した今野晴貴・NPO法人POSSE元代表とともに、マルクスの理論を手がかりにして、現代の働き方を考えていきます。
【特典】『会社は社員を二度殺す過労死問題の闇に迫る』(文藝新書、6月20日発売)
【講演者】
NPO法人POSSE元代表。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。専門は労働社会学、労使関係論。2006年にPOSSE を設立、代表として年間 5000 件もの労働相談に関わる。12年『ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪』(文春新書)がベストセラーとなり、「2013ユーキャン新語・流行語大賞トップテン」、第 13 回大佛次郎論壇賞を、14 年には『ブラック企業ビジネス』(朝日新書)などで第26回日本労働社会学会奨励賞を受賞。著書に『ストライキ2.0』や『賃労働の系譜学』など多数。過労死防止学会「過労死遺族・被災者の権利とエンパワーメント(法社会学)部会」世話人。今年6月に『会社は社員を二度殺す 過労死問題の闇に迫る』を出版。
斎藤幸平(さいとう こうへい)
東京大学大学院准教授。専門は経済思想・社会思想。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。Karl Marx's Ecosocialism: Capital, Nature, and the Unfinished Critique of Political Economy (邦訳『大洪水の前に』堀之内出版)によって、「ドイッチャー記念賞」を歴代最年少で受賞。50万部を超えるベストセラー『人新世の「資本論」』(集英社新書)は、「新書大賞2021」を受賞。「アジア・ブックアワード」で「イヤー・オブ・ザ・ブック」(一般書部門)に選ばれた。
法人情報
代表者 |
岩本菜々 |
---|---|
設立年 |
2006年 |
法人格 |
NPO法人 |
POSSEの法人活動内容
POSSEは労働・貧困問題に取り組むNPO法人です。20〜30代の大学生・大学院生を中心に活動しています。
⚫︎広範な専門家と連携した支援活動
社会的に弱い立場に置かれた、外国人労働者・女性・若者から、年間3000件を超える労働・生活相談を受けてきました。労働法が守られず不当な目に遭ったり、生活保護が受けられない人の権利を守るため、国際NGOや弁護士・医療関係者・支援団体などと広く連携し、支援のネットワークを広げてきました。
⚫︎調査・学習活動
私たちは、数千件を超える相談から、今の労働・貧困問題の最新の状況をつかんでいます。ここから、対処すべき問題を鋭く切り込む調査を数多く行なってきました。
⚫︎政策提言
相談や調査を通じて明らかになった実態をもとに、法律や制度を変えるため、政策提言を行なっています。日本の労働・福祉政策に影響を与え続けています。
⚫︎言論活動
年3回、雑誌『POSSE』を発行し、全国の書店や図書館に並んでいます。
2008年に創刊されて以来、「外国人労働問題」「ケアの市場化」「格差社会」など情勢に合わせたテーマで特集を組み、気鋭の若手研究者を招き、労働・貧困問題を中心に様々な社会問題を論じてきました。朝日新聞の「論壇時評」に何度も取り上げられるなど、その内容については社会的に高い評価を受けています。
さらに、POSSEのメンバーが現場の相談や調査研究をもとに書いた著作や翻訳書は、一般読者のみならず、研究者にも高い評価を受けています。