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更新日:2024/10/11

「村・留学」~宮崎県五ヶ瀬町で共同生活し、生きる力を身につける8泊9日~

特定非営利活動法人五ヶ瀬自然学校
  • 開催場所

    宮崎 西臼杵郡[五ヶ瀬町]

  • 必要経費

    65,000円

  • 募集対象

    社会人 / 大学生・専門学生

  • 開催日

    2025年2月26日(水)~3月6日(木)

基本情報

宮崎県五ヶ瀬町に9日間滞在し、体験活動を通して、生きる力を育みます。明確なプログラムがなく、参加者の興味のままに日程を組むことが可能です。詳細、募集は「村・留学」のHPからお願いいたします。

活動テーマ
開催場所
必要経費
  • 65,000円

料金に含まれるもの:プログラム費、教材費、宿泊費、食費、活動保険代、研修費
※集合場所までの交通費、解散場所からの交通費、及び個々の買い物は含みません。

開催日
  • 2025年2月26日(水)~3月6日(木)

事前説明会も行います。お気軽に五ヶ瀬自然学校のInstagram、Twitterにてお問い合わせください。

注目ポイント
  • キャンプ場での共同生活 五ヶ瀬の里キャンプ村に宿泊し、共同生活。蒔割り&火起こし&かまどでお米を炊きキャンプ体験も出来ます。毎日夜はみんなでその日の体験・経験をリフレクションし、学びを深めます。主催者英治さんの冒険の話や深い話も聞けちゃいます!
  • フィールド 国連食料農業機関の世界農業遺産に認定されている五ヶ瀬町を含む「高千穂郷椎葉山地域」を舞台にフィールドワークを行います。お天気が良く、近場であれば電動マウンテンバイクで風景を楽しみながらラクラク移動が出来ます🚴 世界ダークスカイ協会が出しているホームページの指標で、世界クラス2位の水準となる星空を持つ五ヶ瀬町。晴れた日の夜は、天の川の支流が見られます!写真のような景色を堪能、撮影することが出来ます☆
  • 様々な自然体験 日本一の清流五ヶ瀬川でのカヌー体験、山菜取り、薪割り体験、アシスト付きマウンテンバイクでのツーリング、白滝、うの子の滝、九州脊梁山地など五ヶ瀬の大自然を五感で感じて生きる力を養います。
募集対象
  • 社会人
  • 大学生・専門学生
  • ・国内留学に興味がある人
    ・生きる力を身につけたい人
    ・何かに挑戦したい人
    ・自分を変えるきっかけが欲しい人
    ・人生や生き方を迷っている人
    ・田舎暮らしを体験してみたい人
    ・自然と対話したい人
    ・都会の生活に疲れた人
    ・伝統文化に興味がある人
    ・少人数に対応した教育に興味がある人
    ・農業に興味がある人
    ・第二の故郷をみつけたい人
    ・アウトドアが好きな人
    ・自然が好きな人
    ・やりたいことが見つからない人
    ・キャンプが好きな人
    ・いろんな活動をしたい人
    ・面白い人と繋がりたい人
    ・いろんな体験、経験をしたい人
    ・地方創生に興味がある人

    募集人数

    8名

    スキル
    特徴

    募集詳細

    「五ヶ瀬には生きる力がある人しか住んでいない」

    五ヶ瀬の人々は川と山の間の狭い土地に石垣や田畑や家を造り、川から水を引き、猪や鹿を狩猟し、牛を飼育し、椎茸や木を育てて暮らしてきた。冬は-10度以下にもなる厳しい五ヶ瀬の自然環境の中では人々が助け合わなければ生きて行けない。様々な仕事を協働で行ってきた。五ヶ瀬の人の温かさはこうした生きる力の賜物である。

    そんな五ヶ瀬町に移住したのが主催者の杉田英治さん。世界中をカヌーで旅し、現在は生きる力を育みたいと五ヶ瀬自然学校を運営している。「俺は世界中を旅して楽園にたどり着いた」と言っている。

    自然と共生し人々が助け合う暮らしに出会い、生る力を身につける9日間。


    詳しくは「村・留学」HPからご確認ください。

    応募も「村・留学」HPからよろしくお願いいたします。

    体験談・雰囲気

    このイベントの体験談

    生きる力から見つけた幸せ

      ~まゆの小さな物語~

      【食と自然】
      1日目の夜、みんなで鍋を作った。料理をするのは好きだから、私は率先して料理の手伝いをした。いつも家でそうするように野菜を切って、鍋に放り込む。そんな、いつもの動作をしていたそんな時、隣にいた主催者の杉田英治さんがふと、「大切なのは野菜の声をきくことなんだよ」と教えてくれた。一瞬なんのことかわからなかった。けれどその時、私が大切にしたかった、そして忘れていた何かを思い出した気がした。野菜が収穫されるまでの過程を想像して、込められている想いに触れること。美味しい野菜を食べることができるという当たり前ではない状況に感謝すること。そんな野菜で作った鍋はびっくりするくらいおいしかった。そして、 「ありがとうございます」 自然とその言葉が浮かんできた。 みんなで食卓を囲んで、みんなが笑顔になる。私は幸せな気持ちでいっぱいになった。「五ヶ瀬では野菜を自分たちのために作る。 大量には作らないから、買う時も食べる時も大切にする。 作っている人と食べている人が近いから、より大切にできるんだ」と、英治さんは言う。食べものを常に大切にするからこそ、こんなにもおいしい食事ができる。幸せで満たされるからこそ、食べものだけでなく、これを生み出した人と自然にも感謝して日々を過ごすことができるんだ。 生きる力とはまず、食べものと人と自然を大切にし、感謝する心を持つことなんだと身をもって感じた。食べものにあふれた都会では、なかなか感じることが出来ないことだと思った。

      【好きなもの】
      五ヶ瀬の特産品のかりんとうを製造しているバーバクラブに行った。バーバクラブのお母さんたちは、急遽来たにもかかわらず、私たちを温かく迎えてくれた。お店の中は端正に整えられており、品物も豊富にあった。だからこそ、バーバクラブのお母さんの話はものすごく驚いた。 「食べ物を売りはじめてから5~6年くらいは全然売れなくてお金にならなかったんだよね。」 「かりんとうを完成させるまでなかなかちょうどいい長さや厚さが見つからなくて、mm幅での研究が続いたから、半年くらいかかってしまったんだよ。」 「働き手がお年寄りばかりなのに、朝からずっと働く日が多くなっちゃって大変だったんだよ。」 お母さんたちは辛くて大変だった過去も終始笑顔で話していた。 その後も話を聞いていると、あることに気がついた。
      「幸せ」「感謝」「つながり」この言葉をお母さんは何度も何度も言っていた。 私は製菓の学校を卒業し、ケーキ屋さんに勤めた経験もあるため、その苦労が過去の私と少し重なった。私はその過去もあり、パティシエ以外の仕事に就いた方がいいのかもしれないと悩んでいた。そのため、大変な経験をしたのにも関わらず、楽しそうなお母さんたちに疑問を持った。お菓子を作るのが本当に好きなんだな。心からそう感じた。苦労もするし大変なこともあるけど、喜ぶ人たちの顔を見るのが幸せ。それはまさに私がパティシエになろうと思ったきっかけだった。お母さんたちはその素晴らしさを再度私に教えてくれた。村・留学ではたくさんお菓子作りをさせてもらった。どれも作るのが楽しくて、みんなの「おいしい」をたくさん聞けて幸せな時間だった。やっぱり私はお菓子作りが大好きだ。 パティシエやめたくないな。 そう強く思った。

      【違いを認めること】
      2日目の朝、祇園神社に行った。 鳥居を目の前にして、空気がスッと変わったのが一瞬にして分かった。 「いらっしゃい」 そう言われた気がした。祇園神社は、遠くの都会から来た私たちを一目見てすぐに受け入れてくれた。なぜかそう感じ、とても安心したのがすごく記憶に残っている。受け入れてくれたのは神社だけではなかった。村・留学中は、協力してコミュニケーションをたくさんとって取り組む機会が多かった。私は浮き彫りになった自分の短所に何度も何度も悩ませられた。だけど、何があっても五ヶ瀬の人たちはいつも優しかった。全員で助け合い、楽しくプログラムを行えた。 得意なことでみんなを笑顔にできた。何を言っても否定せずに聞いてくれた。優しい人たちにいつも囲まれて、人の温かさを心から知る経験がたくさんできた。どんな私でも受け入れてくれる場所があった。そして、これらは悩んだからこそ感じることができた経験だとも思った。これからは、いいことも悪いこともできるだけ全部大切にしよう。そう思えた。五ヶ瀬の激しい寒暖差と不便なことも多い大自然の中、楽しく生活するには、みんなで助け合いが大切になる。そのため、たくさんの人とのつながりがあり、強い信頼関係が成り立っている。そんな生きる力であふれるから、遠くから来た全ての人に優しくできる。五ヶ瀬の町全体がたくさんの人を認め、受け入れる力で包まれていた。 とても温かい町だった。温かいってすごく幸せだと思った。

      【村留学を終えて】
      たくさん笑って、ひたすら自分と向き合い続けた8泊9日間。 私は、勇気をだして飛び込んで大正解だったと自信を持って言える。1日目のリフレクションを終えて、私が感じたのは大きな不安だった。私は他の参加者と違って学生でもないし、大きな目的もない。集団での活動もどちらかといえば苦手だ。なのに、参加してしまった。他の参加者の子と比べて、違いすぎる自分の条件に大きな不安を抱えた1日目。そんな私を救ってくれたのは、自然と食べ物とたくさんの人たちだった。考え方を変えるきっかけをくれた。自分のやりたいことを日々追求する。毎日を大切に、幸せに過ごす。こんなにも輝いた人たちであふれた町で、時間を過ごせたことと、お世話になった全ての人たちには本当に感謝している。私も日々、自分が選んだ道に自信を持ち、やりたいことに全力を尽くし過ごしたい。 五ヶ瀬の人たちのような優しく温かい、キラキラした存在になりたい。

      ただいまを笑顔で言う。
      次、五ヶ瀬に帰る時、一番にこれをやりたい。


      村·留学五ヶ瀬'22春参加者 製菓専門学校卒 フレンチトースト専門店勤務
      参加したきっかけは「幸せな生活」を見つけたくて。 社会人になり、お金を多く稼いでいても、仕事に追われ辛そうな人をたくさん 見て、衝撃を受けた。 生きる力を持つ人たちから、見つけるヒントをもらいたいと思った。







      「種を蒔くことができた9日間。」

        村・留学 ~琴音の小さな物語~

        1日目

        博多駅から高速バス「五ヶ瀬号」に乗って五ヶ瀬町へと向かう。博多のビルが立ち並んだ都会から段々と山々が広がる景色への移り変わりを見ながらバスに乗って9日間のことをあれこれ考えていた。3時間くらい乗ってようやく五ヶ瀬の文字があちらこちらに。待ちに待った五ヶ瀬町に、村・留学に私は今きたのだ。と実感した。
        五ヶ瀬号を降りるなり、特産センターごかせに行き、皆でご飯を食べた。五ヶ瀬で待っていてくれた運営メンバーが「よく来たね!」と温かく迎え入れてくれて、それまでの緊張や不安がスッと溶けて、9日間このメンバーと過ごすのがとても楽しみになった。
        自己紹介などを終え、村・留学生の皆のことが少しわかったところで、「うのこの滝」という滝を見にいった。道中、キノコの原木があったり、阿蘇山が見えたり、見渡せばそこは新鮮な景色が広がっていた。10分くらい坂や段差を降っていくと滝が見えてきた。足場は岩でゴロゴロしていたが、せっかくだからと岩を慎重に渡りながら滝のすぐ近くまで行った。大きな滝を見るのは初めてで、ザーっと聞こえる滝の音と自然の迫力に圧倒された。


        日がくれたころ、9日間の拠点となる自然学校で夕飯の支度をした。皆で買い出しに行き、各々役割分担して白菜やにんじんなどの野菜を切ったり、ご飯を炊いたりした。そして、主役の五ヶ瀬町の料理、「特ホル鍋」を作った。そのときに主催者であり自然学校を運営している杉田英治さんとも初めて顔を合わせた。朗らかで優しそうでとても物知りそうな方だなという印象だった。鍋に切った野菜を入れ、作り方の紙を見ながら火加減の調整に手こずっていると、英治さんがとある言葉をかけてくださった。
        「野菜の声を聞くんだよ。」と。
        聞いてすぐはピンと来ていなくて不思議な言葉に聞こえたが、鍋に耳を澄まして聞いていると少しずつ音が変わっていく様子や中の水が減っている様子が分かった。普段家で料理をしたりするときはテレビの音とスマートフォンの情報とで、野菜の声を聞くなどしたことがなかったが、こうして、五感に集中して向き合ってみると、同じ料理でも丁寧で食材を大事に調理している感じがした。英治さんがお話ししてくださった言葉は、食べる食材にも気持ちがある、大切に食べようと思わせてくれた言葉であった。特ホル鍋を英治さんと村留学生と運営メンバー皆で囲み、団欒をした。英治さんの話を聞くなり、「えっ!」と驚くような体験を世界でされてきたお話しを聞いた。一人で孤独と戦いながら海外の川を下って、食糧も鮭を捌いて食べたりして自分で確保していたそうだ。
        私がこれまで聞いた体験談ではかなりトップですごい体験をされている。あえて過酷なことに挑戦しながらもそのことを「面白い」とワクワクお話しされる英治さんは、自分のやってみたいことに挑戦しているからこそ面白いと語れるのだと思った。とてもすごい方だと思った。力強い生き方や私の知らない世界のお話しを聞いていると、私も何か面白いことに挑戦してみたいと感化された。

        2日目

        私の実家も農業をしているという点から、農業遺産に登録されている五ヶ瀬の農業のお話が聞ける機会があると良いなと思っていた。そうしたら、2日目にタイミングが良く、農林水産省の方との打ち合わせがあると教えてくださり、お話しを聞かせていただいた。打ち合わせの場にいらっしゃった英治さんや五ヶ瀬で農業をされている宮本さん、小林さんのお話も聞かせていただいた。
        耕作放棄地である鳥の巣棚田では、ボランティアを募ってとうもろこしの栽培をおこなっているそうだ。ふと、私の地域の耕作放棄地のことを考えてみると、多くがソーラーパネルの設置がされている現状にあるため、五ヶ瀬の耕作放棄地を生かして、継続して作物を栽培することに力を注いでいる取り組みは、とても大切な取り組みであると思った。
        農水省の方は、これからは人手不足で手が付けられない土地がさらに生じてくることから、「守る土地と守らない土地」という話をお聞きした。農地をこれからも守り続けていくことや、持続可能な農業はどのようにしたらできるのか考えさせられたし、自分自身もこれから考えていけたらと思った。

        3日目

        この日は、バーバクラブさんに訪問した。バーバクラブさんは、佃煮やかりんとう、クッキーなどの加工製造を主に3人のお母さんで行っている工房だ。特産センターごかせに行った際に、かりんとうの存在を知り、食品加工や地産地消について興味があった私はぜひお話を聞きたいと思った。工房では、二人のお母さん朗らかで優しい笑顔で迎えてくださった。工房に入らせていただくと、仕込んでいる佃煮の美味しそうな香りが漂っていた。私たちが沢山する質問に対して優しくお答えしてくださった。時には、ラベルのシートや機械までも見せていただいた。みんなに支えられて働けていること、美味しく綺麗にできた時は嬉しい、そんな時に幸せを感じているとお話をされていた。そして、「おかげさまで」という言葉が繰り返し出てきた。コツコツ、と謙虚にまさにそのような姿勢であの美味しいかりんとうが生まれているのだと思った。お母さんたちの真心と温かさが素敵な笑顔に表れていて、食べると自然と笑顔になるかりんとうを作っているのだなと思った。「おかげさまで」の精神は、日常では忘れがちになってしまう。けれども、周りに感謝することが幸せの連鎖の秘訣なのかなと思った。より大切にしていきたいと思った。帰りには袋いっぱいのかりんとうとクッキーをくださった。村・留学中にはみんなで何袋いただいたことであろう。それくらい素朴でやみつきになる美味しさだ。話を聞いて、バーバクラブがさらに好きになり、帰りにかりんとうをお土産に沢山買っていった。

        5日目

        さとみさんにお話をお伺いした。
        さとみさんのお話を聞いて行動力と、好奇心と、アイデア力と実行力を兼ね備えている女性だと思った。まさにスーパーウーマンだと思った。何がすごいって、あらゆることに挑戦されていること。ログハウスの建設業のほか薪ストーブの販売、キャンプでつかえる薪「焚きつけタッキー」の開発、染物、フリーマーケット、五ヶ瀬の名物「高菜肉まん」の製造販売など。他にも色々。釜炒り茶やさとみさんが開発した高菜肉まんをいただきながらお話をお聞きした。あれやこれや目を輝かせながら活動されていることをお話ししてくださった。「なぜ色々挑戦されているのですか?」とお聞きすると、こういう面白いことを考えるのが好きだから。とお話ししていた。好きなことを自分で見つけ出し、それを形となってしている点がさとみさんの凄さだと思った。私もどちらかというとやりたいことがぽんぽん浮かんでくる人間だ。しかし、やりたいことを「思う」だけで留めて実際にできていることが少ない。実際にさまざまなことを実現して、成果とし、周りの人へ還元できていること。私もそうできるようになりたいと思った。そして里美さんが
        「まだ若いからこれからなんでもできるよ」と感謝会の終わりに言ってくださった。五ヶ瀬に来て色々挑戦したい!と思う気持ちが高まる中、さらに後押ししてくれる言葉をかけてくださって嬉しかった。

        生き方のヒント

        五ヶ瀬の重鎮と呼ばれる方々のお話しを聞いた時のこと。
        冒険家の方々のお話を聞いていると、なぜ私が思いもつかないようなことをされているのか終始疑問に思った。そうしたら、とある方が、本当に自分がやってみたいことを紙に書いてみるといい。誰にも見せず、自分だけがみるやりたいことリストを作るといいと教えてくださった。また、6日目酵母のパンを販売している楽流さんにお話を聞いた。そうしたら、ビジョンボードというお話をしてくださった。いきたい場所、なりたい人物などをノートにまとめて、それを毎日見て刷り込む。すると、思うことが現実に近づく。と教えてくださった。凄くいいことを聞けたと思った。早速、村・留学が終わってから、やりたいことリストとビジョンボードを作成してみた。そうしたら、前からずっと挑戦してみた方一人旅に先日初めて出ることができた。村留学のおかげで培った考え方と勇気がつながった瞬間だなと思った。自分の中では大きな一歩だった。

        まとめ

        2日目のリフレクションで「もう、何日もいるような感じがしています」と話したのを覚えている。それくらい五ヶ瀬は初めてきた外の人も受け入れてくれる心地よさと、安心感があった。村・留学の時間は1分1秒が詰まった時間に感じられた。村・留学のメンバーが、学ぼうと必死に考えている姿や、言語化しようとしている姿を見て、村留学のメンバーにであえたからこそ学びが共有できて、仮に観光だけであったら絶対に出会わなかった人や出来事にも出会え、学びが深められ、とても実りのある9日間だった。
        村・留学では、自分のこれからの人生に種を植えるような経験だった。今回いろんな方の多様な価値観やこれまで人生を聞いて、ヒントもたくさん得られた。今回出会った五ヶ瀬の方々の生き方が眩しく見えた。いつか「これをしたい」と思った時には五ヶ瀬で出会った人の生き方や教えが導いてくれるに違いないと思った。来年からは、社会人になる。きっと働くと現実でいっぱいになり、自分の気持ちと向き合うことが少なくなってしまうかもしれない。そんな時には五ヶ瀬で聞いたこと見たことを初心に帰って思い出していきたいと思う。
        五ヶ瀬で学んだことは、全てがつながっている。
        これからも、蒔いた種を大切に育てるように、この学びを糧に人生を豊かにしていきたい。

        筆者 村・留学'五ケ瀬'22年春参加者

        村・留学に参加したきっかけ
        募集ページを見て「面白そう!」と思い、参加を決意。田舎や地域の持続可能、農業、地方創生、生き方に興味があり、村・留学は私自身の興味関心にピッタリだと思った。参加する一期前は予定が合わずやむなく断念したけれど、村・留学が心の中でずっと気になる存在であった。進路選択が目前に迫るなか、「長い人生の1ページになるだろう」と思い、22年春の五ヶ瀬に参加を決めた。





        <感動は忘れない。これからの自分へ。>

          〜まほの小さな物語〜

          2021年 夏

          視界いっぱいに現れた大自然

          かすむ遠くの山々、満たされる木のにおい、広く高く澄んだ青空

          村・留学生として訪れた、宮崎県五ヶ瀬町での、私だけの小さな物語。

          「生きる力」

          五ヶ瀬で自然学校を立ち上げ、自身の経験を活かし「生きる力」を伝える英治さん。

          今回の村・留学の主催者で、実は私が募集ページを見て五ヶ瀬を選ぶ決め手になった人。

          英治さんの生き方に強く興味があった私は、初日のBBQで村・留学募集ページで紹介されていた「英治さんの冒険の話」を聞いてみた。

          聞くと、英治さんはこれまで何回も死にかけたことがあると笑って話してくれた。

          特にカナダでの冒険の話は想像しがたいものだった。

          英治さんがカヌーで川を下っていたところ転覆し、荷物もカヌーも全て流されてしまった。

          泳いで川を渡り(カナダの川は日本では想像ができないくらいに川幅が広らしい)歩いていたところ、川下に住む現地の人が、流れてきたカヌーと荷物を運んできてくれて助かったそうだ。

          いや過酷すぎだろ、と心の中の私。

          しかし英治さんはそんな体験をしたにも関わらずその後も冒険を続けたのだ。

          「そんな大変なのになんで冒険を続けるんですか」

          私が聞くと、英治さんは「面白いから」と一言。

          これだ、と私は思った。

          キラキラ輝く人の原動力って、純粋に自分の好きなことを貫くことなんだ。

          自分に正直に生きる人は力強くて、かっこよくて、こんなに楽しそうなんだと思った。

          正直、普段の生活でこんなに輝いている人と出会うことはほとんどない。

          周りはみんな忙しそうで、半ば無理やり動かされているような、そんな忙しなさが日常の風景。

          それが課題や予定に追われる学生の私にとってもあたりまえの光景だったなと、振り返って思う。

          そんな日常から一歩飛び出してみると、自分の中のあたりまえが変わる瞬間と出会えたのだ。

          五ヶ瀬で知った、自分の意志で動く人たち。

          それも、自分のやりたいことをとことんやってる輝く人たち。

          それは私の知るあたりまえの風景ではなく、私の知るあたりまえよりもずっとずっと素敵なものだった。

          「不安は本気の証拠」「直感、足がすくむ前に飛び込め」

          直感の大切さを教えてくれた人生を旅するカッコいい人、小林さん。

          村・留学中、小林さんにはたくさんお世話になった。

          今でも連絡をとっていて、この前はお酒を飲みながら電話で話した。

          世界を旅し、たくさんの経験をしてきた小林さんの言葉は心に響く。

          そして、背中を押してくれるような強さと説得力がある。

          小林さんと初めて会ったのは村・留学二日目、キャンプ場にて偶然の出会い。

          その夜はみんなでカレーを食べ、旅の話や今後の展望などいろいろな話をした。

          いつの間にか出会って、いつの間にか一緒に過ごしている、村・留学ではそんなご縁を感じる場面が本当にたくさん。

          そんな小林さんとは、夕日の里で視界いっぱいに五ヶ瀬を感じながらお話ししたことが印象的。

          話の中で小林さんがよく使っていたのが「直感」という言葉だった。

          小林さんは「自分の人生を生きる上で直感は大切にしたほうがいい」と話してくださった。

          私は決断するとき、何かと考えすぎてしまうことが多い。

          考えすぎた結果リスクに目が行き行動できなかったり決定があやふやになってしまったり。

          だからそんな自分自身、頭では理解していた直感の大事さを、小林さんが言語化して私に教えてくれた。

          直感で選択したことが今の自分をつくる大切な出来事や経験につながった旅の話や自身の人生観など、夕日の里で語り聞かせてくれた。

          8日目の感謝会では小林さんがこんなことを話してくださった。

          「不安は本気の証拠。自分の直感を信じてビビる前に飛び込んでみればいい。行動してから考えるのもアリだよ」

          頭から消えないこの言葉は、これから生きてく私の背中を押してくれる言葉になると確信している。

          「無駄なんてないよ」「ご縁」

          五ヶ瀬で出会った地域おこし協力隊の成松さんと西川さん。

          いろんな場所へ連れて行ってくださり、五ヶ瀬の魅力をたくさん教えてくれたキーパーソン的な方々。

          五ヶ瀬で活動する現在に至るまでそれぞれ自身の道を歩んできたお二人。

          ご縁があって最終的に五ヶ瀬にたどり着いたことを話してくださった。

          私は現在大学2年生で、将来のこと、就職はどうするのか、どういう生き方がしたいのか、何をすればいいのか、そして周りが就活の話をしだす焦りと、自分の未来が不明確すぎがゆえの大きな不安が日々つきまとっていた。

          そんな私に二人は「無駄なことなんて一つもなくて、全部繋がってるからほんとに」って。

          この出会いも私の過去と全ての選択がつながって生まれたもの、今この瞬間は過去の全て、ああほんとだ、と自分の中でストンと納得できた言葉だった。

          紆余曲折でここまできた成松さんと西川さんの言葉だったからこそ響いたんだと思う。

          漠然とした未来はそんなに怯えなくていいのかもしれないと、悩んでいた自分から一歩前進できたような感覚だった。

          今年から五ヶ瀬で活動しているお二人、今年偶然五ヶ瀬に訪れた私。

          偶然に重なったタイミング、これも絶対無駄じゃない未来につながる出来事。

          出会えたご縁に感謝。

          どうしよう、まだまだ書ききれない。

          お世話になった全員のことを書きたい。

          でもそれじゃキリがなくなってしまうくらい、そのくらい密度の高い9日間だった。

          出会った多くの人からの学び、体験を通じて得た学び、もらった言葉、何気ない時間の中で気づいたこと、全ての瞬間が自分をつくる感覚の面白さ、頭の整理の忙しさ。

          参加した主体にしかわからない、畳み掛けるような経験の数々。

          先にも述べたように、ここには書ききれない物語や出会った人たちがいて、言葉じゃ表せない感情がある。

          そんな五ヶ瀬での経験は、これからの私の行動エネルギーだ。

          頑張る私の未来になる。

          村・留学から早くも二ヶ月が経った今、途切れない繋がりの心地よさを感じている。
          宮崎県五ヶ瀬町という離れた場所に居場所ができた、この事実はふとした瞬間に私を支えてくれる大切なもの。
          村・留学を経験するまでは知らなかった繋がりの力。
          最高のご縁を噛み締め、自分の生きる力を磨き、自分をつくっていくことにする。
          五ヶ瀬へ、大きな大きなありがとう。

          感動したことは忘れない、英治さんが言っていた。
          ならば、私はこの9日間を一生忘れないだろう。そしてこの小さな物語はこれからの私へ続いていくんだ。


          村・留学宮崎県五ヶ瀬'21夏参加者/神戸市外国語大学 外国語学部 3年生
          村・留学に参加したきっかけは「プレ宇陀村・留学」の経験。

          宇陀で知った出会いの面白さ、素晴らしさ、そして地域のあたたかさに感動し夏の村・留学参加を決意。全身で学び考えることで、漠然とした将来へのヒントを見つけたいという思いが参加を後押しした。

          村・留学以来五ヶ瀬に魅了され、4回五ヶ瀬に訪問。関係人口として五ヶ瀬と関り続けている。


          特徴
          雰囲気
          男女比

          男性:30%、女性:70%

          法人情報

          特定非営利活動法人五ヶ瀬自然学校

          ※ 認定npo法人とは、所轄庁により公益性を認められており、一般のNPO法人にはない「税制優遇」が適用されています。

          代表者

          杉田英治

          設立年

          2005年

          法人格

          認定NPO法人

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