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更新日:2024/07/25
活動説明会 | 日本 | 妊産婦さんがゆっくり休み、力を取り戻す居場所「ふたやす
特定非営利活動法人 かものはしプロジェクトこの募集の受入法人「特定非営利活動法人 かものはしプロジェクト」をフォローして、
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基本情報
今回は、虐待の予防に取り組むための「孤立しがちな妊産婦の地域の中でのつながりを育む活動」から立ち上がった、妊産婦さんがゆっくり休み、力を取り戻す居場所「ふたやすみ」を中心にお伝えします。
活動テーマ | |
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開催場所 |
会場 |
必要経費 |
無料 |
開催日 |
19:00~20:00(18:50~受付開始) |
注目ポイント |
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募集対象 |
「かものはしは日本でどんな活動をやっているの?」 参加する人の年齢層について
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募集詳細
「かものはしは日本でどんな活動をやっているの?」
「児童虐待問題と妊産婦支援は、どうつながっているの?」
「新しくスタートした居場所「ふたやすみ」はどんなところ?」
かものはしプロジェクトの日本事業をもっと知りたい!という方へのイベントです!
かものはしプロジェクトでは、日本で児童虐待問題についての取組みを2023年から本格的にスタートしました。日本事業では現在、児童虐待が発生しにくくなり、虐待を受けた人が回復しやすくなる社会を目指して、3つの取組みを進めています。
今回は、虐待の予防に取り組むための「孤立しがちな妊産婦の地域の中でのつながりを育む活動」から立ち上がった、妊産婦さんがゆっくり休み、力を取り戻す居場所「ふたやすみ」を中心にお伝えします。
2024年1月から千葉県松戸市にてNPO法人さんまとともにスタートし、現在は宿泊・居場所・訪問という3つの形で困難を抱えた妊産婦さんをサポートしています。
ふたやすみのWEBサイトができました。こちらからご覧ください。
当日は、事業担当スタッフから「ふたやすみ」立ち上げの背景にある困難を抱えた妊産婦さんの問題や、事業の概要、現場で活動する中で感じていることをお伝えいたします。また質疑応答のお時間もお取りする予定です。
皆さまのご参加をお待ちしています!
申し込みはこちら
虐待の背景にある困難の連鎖
児童虐待は、親の心身の不調や社会経済的状態、孤立などのさまざまな要因が複合的かつ重層的に絡み合って発生します。また、これらの要因は突然現れるのではなく、親のこども時代の経験や環境にさかのぼることが多く、世代を超えた困難の連鎖が存在していることが分かります。
そして、この連鎖は個人や各家庭が作り出したものではなく、私たち一人一人がつくり上げてきた社会構造や文化的規範の中で生み出されたものです。」
虐待につながる困難の連鎖を、希望の連鎖へ
困難の連鎖を断ち切り、児童虐待を防ぐことができないだろうか。心身にも生活にも大きな変化があり誰かに頼らざるを得ない「妊娠期」こそ、困難を抱えた女性たちに出会いやすい時期ではないか。
そして、命を宿したタイミングだからこそ、その人やそのこどもたちの人生を、困難の連鎖ではなく、未来への希望の連鎖に一緒に変えていくことができるのではないか。
「ふたやすみ」はそんな思いから始まりました。
孤立しがちな妊産婦に寄り添う居場所「ふたやすみ」
「ふたやすみ」という名前には、「ひとやすみ」よりももっとゆっくり心と体を休め、その人自身が持つ本来の力を取り戻し、地域内外のつながりの中で、その人らしく生きていくことができるように」という願いが込められています。
本事業は、同市でこども・子育て家庭の支援を行っているNPO法人さんまとともに同で運営され、ソーシャルワーカーや助産師、保育士など、さまざまな専門性を持ったスタッフが中心となり、宿泊・日中の居場所・自宅訪問を通じて、妊産婦の利用者とその家庭をサポートしています。
<妊産婦支援事業担当 石濱千夏よりメッセージ>
利用者一人一人が背負ってきたものの大きさや複雑さを知り、社会や環境に対する憤りや失望を感じることもあります。あまりにも大きな困難に関わるなかで、わたしたちがその状況に慣れてしまうことは簡単ですが、そうではなく、実態を外に発信していきたいと感じています。
2024年度は、「ふたやすみ」本格始動の年になります。利用者やその家庭とともに悩み、試行錯誤し、地域内外の人々とつながりを築きながら、困難の連鎖を希望の連鎖に変えていくため、精一杯取り組んでいきます。ぜひ、取り組みを聞きにきてください。
妊産婦事業チーム(写真左より2番目、石濱)
法人情報
代表者 |
理事長 青木 健太 |
---|---|
設立年 |
2002年 |
法人格 |
認定NPO法人 |
かものはしプロジェクトの法人活動理念
【だれもが、尊厳を大切にし、大切にされている世界を育む】
「子どもが売られない世界をつくる」をミッションに掲げ、活動を開始して約20年。人身売買の現場と向き合い続けたこと、被害者や最貧困層の女性たちにライフスキルやリーダーシップを身につけてもらう活動を行ってきたこと、仲間同士の葛藤や自身への疑い・無力感を体験したこと。その中で自分たちが大切にしてきた・していきたいものを考えたとき、「尊厳」という言葉に行き着きました。このいちばんの本質=「尊厳を大切にしあう」を新たな理念として、子どもの虐待、貧困、人身売買といった、世の中の様々な不条理にアプローチをしていきます。
かものはしプロジェクトの法人活動内容
2002年にかものはしプロジェクトが設立されてから、「子どもが売られない世界をつくる」をミッションとして、カンボジア、インド、日本で活動を続けてまいりました。
そして、2022年6月に、ミッションを「だれもが、尊厳を大切にし、大切にされている世界を育む」に変更し、新しい出発を切っています。
「子どもの人身売買」も「虐待」も「貧困」も、それらをとりまく様々な社会の状況と結びついていて、シンプルな解決方法はありません。虐待をとってみても、たんに虐待する人をつかまえればいいという話ではありません。大切にされない子どもの隣りには、他者を大切にすることが難しい親(大人たち)がいる。そうさせてしまう社会の仕組みがある。それらすべてに、包括的に目を向けなければ、うわべだけの、もしくは一時的な解決にしかなりません。
私たちは、どんなに難しくとも「本質」に向き合い、根本的な解決につながることに取り組んでいきます。そして、「尊厳」を大切にしあう、強くやさしい社会を目指していきます。
取り組む社会課題:『児童虐待』
「児童虐待」の問題の現状
児童虐待の相談対応件数は年々増え続け、2020年以降は年間20万件を超えています。虐待は身体的、心理的なダメージを子どもに与え、その影響から将来にもわたって対人関係に難しさが生じたり、日常生活に支障が出たりすることも少なくないと言います。児童虐待は、20万件の先にいる一人一人の子どもの人生を大きく変えうる、人の「尊厳」に深く関わる問題です。
「児童虐待」の問題が発生する原因や抱える課題
事業立案にあたり虐待の発生原因を調べると、一つの原因があるわけではなく、複数の要因が複合的かつ重層的に絡み合っていることがわかりました。虐待に至りやすいリスク要因として、若年妊娠や親の精神疾患、子どもの障害や育てにくさ、ひとり親家庭、経済的困窮などがあり、これらが互いに影響し合っています。しかし、リスク要因があれば虐待が発生するわけではありません。
結局のところ一体何が虐待を引き起こすのか、課題を構造化しようと繰り返し試みた結果、合理的に解釈できる問題ではない、という考えに至りました。
虐待事例から被害を受けた子どもの心情を想像すると、言葉になりません。同時に、虐待に至ってしまった親の背景を知っていくと胸をえぐられるような気分になります。その人がこの社会の中で消え入りそうになりながら生きてきた痛みや悲しみが、感じられるからです。「自分は誰からも気づかれない存在」と透明人間になる感覚や、「私ばかり大変なのに誰も助けてくれない」と世界が敵に見える感覚が私にも時折あります。それらが激しく増幅したような、いたたまれない感覚を覚えるのです。
「児童虐待」の問題の解決策
虐待は決して肯定されるものではありません。でも、その人が認められたり大切にされたりしなかったことの先にその行為があるのではないか、児童虐待は「人との関わりの中で大切にされ合うこと」つまり「つながり」の欠如によって起きてしまう、構造的問題なのではないか、という仮説にたどり着きました。
こんなに深刻な問題に、そしてそれによって苦しんでいる一人一人に固有の経験や背景がある中で、こんなにシンプルな仮説を提示することに、抵抗感も恐れもあります。ただ、何かを信じてみないと、進みだせない気がしたのです。私たちはこの4年間、当事者や現場で活動する人々から話を聞き、複数のプロジェクトを実施し、解を見つけようとチームでもがき続けてきました。そしてようやくたどり着いたこの仮説は、人が本来もっている優しさや温かさを根底で信じている私たちらしいものでした。だからこそ、信じてみよう。私たちは、昨年の秋に「社会の中に豊かなつながりを育むことにより、児童虐待が発生しにくく、虐待を受けた人が回復しやすくなる社会を目指す」ことを事業方針としました。
そして、たくさんの支援者からこの問題をなんとかしたいという思いを預かっている私たちが、多くの先人たちが努力を重ね続けているこの領域で果たすべき役割は、既にある多くの力を10倍にも100倍にもしていくことだと考えました。まずは地域での事業を進め、中長期的には他地域にその学びを普及していくことや、政策に反映させ全国に波及させることを目指します。
活動実績
カンボジア
2002年
(2002年~2018年)
活動当初、世界の中でも「子どもが売られる問題」が多かったカンボジアにて、主に、
・子どもを買う人を適切に逮捕し罰することができる仕組みをつくるための警察支援
・家が貧しい女性に仕事を提供するための工房運営
・売られてしまうリスクの高い子どもを守るための孤児院の支援
を行っていました。
インド
2012年
(2012年~)
カンボジアで問題解決を続けてきたかものはしは、インドでの「性的搾取を目的とした人身売買」をなくすために、サバイバー(人身売買被害者)が自分の人生を取り戻すための「サバイバーに寄り添う」活動と、人身売買ビジネスが成り立たないような「社会の仕組みをつくる」活動の2つを現地パートナーと共同しながら行っています。
日本
2019年
(2019年~)
活動の中心であるインドに加え、日本での児童虐待などの「子どもを取り巻く不条理をなくすため」の活動を行っています。
具体的には、①現場での取り組み、②地域エコシステムに関わる取り組み、③全国ネットワーク・政策に関わる取り組みを活動の柱にすえ、「誰もが生まれてきて良かったと思える社会を共につくる」ことを目指します。