2024年度インターンシップ募集

河北潟湖沼研究所

基本情報

昨年に引き続きインターンシップを募集します。

勤務場所
  • 石川河北郡 929-0342 石川県津幡町北中条ナ−9 (地図)
待遇

無料

無料の宿泊施設あり

勤務期間/頻度

勤務頻度:頻度は相談可
勤務期間:期間は相談可

注目ポイント
  • 農業体験ができる、自然体験プログラムに参加できる、イベント企画ができる
募集対象
  • 社会人
  • 大学生・専門学生
  • 高校生

休日に活動できる社会人の方、夏休みや休日に活動可能な大学生、高校生などを募集しています。

募集人数

5名

スキル
  • デザイン
  • Web・アプリ制作
  • パンフレット作成
  • 写真撮影/画像編集
  • 動画撮影/映像編集
  • マーケティング/SNS運用
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募集詳細

インターンシップ イベントスケジュール 2024年8~9月


イベントは、スタッフとして参加いただきます。 金曜日の畑~販売活動は、別の日程でも参加できます。天気等の関係で、内容が入れ替わることもあります。変更する場合はその時点でお知らせいたします。7日間以上参加いただいた方には、参加証明書を発行いたします。その他、日常業務の体験もできます。
曜日開始終了休憩活動内容補足説明
8218:0013:002:00参加型田んぼの生きもの調査イベント
(準備、片づけ含む)
「生きもの元気米」水田の調査を通して、「生きもの元気米」の活動主旨を確認します。イベントスタッフとして参加いただきます。
15:0017:30田んぼの除草活動
229:0016:001:00各田んぼで陸生昆虫類調査(補佐)「生きもの元気米」水田の生物調査を通して、農地の保全活動の主旨を確認します。
239:3012:001:00無農薬野菜の畑作業畑作業(生産)、収穫、梱包、マルシェでの販売までを一日で体験します。
13:0015:30袋詰め作業、準備
16:0018:30マルシェ販売
18:3019:00マルシェ片づけ
249:3012:00イベント準備(買い出し、草刈り)ハッタミミズ調査隊のデータとりまとめ活動に参加いただきます。
13:3016:30ハッタミミズ調査活動(補佐)
258:0012:001:00親子カヌー体験&ゴミ拾いカヌーやSUPでのゴミ拾い活動イベントのスタッフとして参加いただきます。
13:0016:30夏の河北潟クリーン作戦
269:3011:30交流体験研修施設の掃除拠点の交流施設の維持管理、除草活動をおこないます。
11:3013:302:00昼食会(準備・片づけ含む)
13:3016:30吉倉の田んぼや畑の除草活動
279:0017:001:00無農薬野菜の畑作業草取り、耕耘、マルチ張、種まきなど、冬野菜の準備をします。
2810:0012:001:00希望者のみ津幡町歴史民俗資料収蔵庫見学交流施設のある地区で地域住民参加の交流会を開催します。
14:0020:30懇親会(準備片付け含む)
299:0017:001:00干拓地植生コドラート調査(補佐)河北潟干拓地の植生保全のための植生コドラート調査をおこないます。
309:3012:001:00無農薬野菜の畑作業畑作業(生産)、収穫、梱包、マルシェでの販売までを一日で体験します。
13:0015:30袋詰め作業、準備
16:0018:30マルシェ販売
18:3019:00マルシェ片づけ

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体験談・雰囲気

このインターンの体験談

河北潟湖沼研究所での滞在記 期間2023年9月7-12日


 2023年9月7~12日の6日間、NPO法人河北潟湖沼研究所にてインターンという形で活動に参加いたしました。インターンに応募した動機としては、私が里山再生や環境教育といった、人と自然をつなげるような活動に非常に興味があったからです。本研究所は設立から約30年もの長い歴史を誇っており、地域の人々を巻き込んだ環境保全活動に積極的に取り組んでいます。大学でのボランティア活動での経験から環境の整備や保全に人々を巻き込むのは簡単なことではないことを知っていたので、どのようにして活動の主体を増やしていったのか、また具体的にどのような事業に取り組んでいるのかを学びたいと思い、石川県にやってきました。

 インターン初日は、まず河北潟流域新聞の配達作業を行いました。研究所のスタッフである番匠さんと協力し、それぞれ100部ずつ携えて一軒一軒に配っていきました。今回私が配った新聞を読んでくださった町民の方々が、河北潟の自然環境に興味をもったり湖沼研究所の活動に関わってくださったりしたら、非常に喜ばしく思います。

 次に、湖沼研究所の理事長である高橋さんと、スタッフの川原さんに同行し河北潟に流入する承水路沿いの道で調査をおこないました。河北潟の周辺に生えている植物は、私が普段広島で見るものとは違った種類のものが多く、川原さんに一種類ずつ丁寧にご教示いただきました。特に印象に残っているのはヤハズソウという植物で、マメ科の小さな植物なのですが、葉っぱをつまんで引っ張ってみると、葉っぱが葉脈に沿って裂け、あたかも矢筈(矢のおしり)のような形になったのでした。また、私自身は昆虫に興味があるので、調査中にクワの葉っぱの上に見つけたクワコというガの幼虫(カイコによく似ている)を解説して、皆さんに喜んでいただけました。

 その後、私が宿泊させてもらうことになった古民家をご案内いただきました。古民家は河北潟流域にある津幡町吉倉に位置しており、吉倉での活動拠点やインターン生の受け入れのために使用されているそうです。

 二日目は、朝からすずめ野菜の収穫作業でした。すずめ野菜は内灘砂丘という砂丘の中で栽培されています。今回は、除草・水やり・収穫・播種の一連の作業を体験させてもらいました。除草では、刈り取られた雑草を一輪車に積み、畑の隅に積んでいく作業がメインでなかなか体力を要しましたが、除草中に多くの砂丘ならではの生き物を見つけることができるのもあって、それが楽しくて全く苦にはなりませんでした。収穫は、ピーマンとモロヘイヤの二種を担当しました。サイズが小さいのですずめ野菜ということでしたが、今回収穫したものは株立ちが立派で、野菜自体も色艶・大きさともに優れており、とてもおいしそうに感じました。最後の播種は、白菜とカブの種を埋めていきました。

 この日はそのまま、収穫したすずめ野菜の梱包と、マルシェですずめ野菜の販売を行いました。梱包作業は吉倉の宿で行うことになりました。袋詰めにされた野菜がスーパーや市場で売られているのは、私含め多くの人が常日頃から目にすると思います。しかし、梱包する過程を見る、または経験したことのある人はほとんどいないのではないでしょうか。実は、袋を縛るテープも、値札シールも、専用の道具を使用して貼付しているのです。特に仕組みが面白いと思ったのは値札シールを作る道具でした。梱包した野菜を車に積み、マルシェの会場である金沢駅に向かいました。現地に着くとすでにお客さんが2,3人いてマルシェの設営をお手伝いしてくださいました。設営が完了すると続々とお客さんが集い、野菜を購入してくださいました。どの方も楽しそうに野菜を手に取ってくださり、「いつも美味しい野菜をありがとう」とお声がけいただくこともありました。自らの手で摘み取り、梱包した野菜が目の前で多くの方に買われていくことにとても感慨深さとやりがいを感じました。

 三日目は、干拓地で外来植物および野鳥の調査を行いました。初日とは違い、今回は車窓から見えるものを記録するという形での調査で、川原さんが外来植物を、私が野鳥を目視で探し、記録しました。干拓地の広い農地には多くの外来植物が侵入しており、特に多かったものはオオオナモミ、ヒロハフウリンホオズキ、イチビでした。この中で、オオオナモミとヒロハフウリンホオズキは私の地元である兵庫県の休耕地でよく見かけるのですが、イチビは河北潟に来て初めて見た外来植物でした。野鳥は今回キジやトビといった平野部の身近な種が多く見つかりましたが、まれにチュウヒという猛禽類(湖沼研究所のアイコンになっている鳥)がいることもあるそうです。

 その日の晩には、吉倉の家で懇親会があり、私は河北潟セミナーの講師として広島県での活動の事例について発表し、多様なバックグラウンドの方々にご清聴いただきました。主な発表内容は私が広島県で取り組んでいる地域資源の活用事例でした。それぞれの視点から率直なご意見・ご感想をいただき、自分の考え方がアップデートされる刺激的なセミナーになりました。その後は夕食を囲みながら参加者と情報の交換や今後の河北潟での事業の展開について語り合いました。

 四日目は、吉倉集落にて地域資源を発見するための「吉倉探検隊」を行いました。参加者には湖沼研究所のスタッフを含む9人が集まりました。まず、宿を出てすぐの集落の道を通っていきました。途中の橋の上から水路を覗くと、水中を泳ぐアブラハヤの群れや水面に漂う草にとまるハグロトンボなどが見えました。それから丘陵を上る細い道に入りました。森に隣接した小道で、集落を通る道とは打って変わって薄暗い環境でした。頭上をモンキアゲハやカラスアゲハといった大型のチョウが飛び交い、枝葉にはオニヤンマやオオカマキリの姿がありました。途中土砂崩れによって道が塞がれていました。8月に石川県を襲った線状降水帯がもたらした被害とのことです。右端は人が一人通れるくらいの隙間があり、通り抜けることができました。くぐり抜けた先には、広い草むらが広がっていました。この草むらはかつて水田だったものですが、耕作放棄により荒れた結果だそうです。草むらにはバッタが多く、一番よく見られたのがクルマバッタという大型のバッタで、動きが速いので捕まえがいがあり、子どもたちも夢中でバッタを追いかけていました。草むらからさらに進むと、最奥にため池がありました。現在は利用されていない池ですが、水面にヒシという水生植物の葉が茂っており、30分間ほど網を入れてみた結果、マツモムシやメダカ、ヒメゲンゴロウといった水生生物がたくさん捕獲されました。これには子どもたちも大喜びで、我々も達成感がありました。吉倉地区の自然には体験活動の場としての大きなポテンシャルを秘めており、人の手を加える、つまり里山再生を行うことによってさらにフィールドの価値が高まりそうだと感じました。

 五日目は、午後から河北潟自然再生まつりの実行委員会に参加しました。委員会には河北潟湖沼研究所のスタッフだけでなく、河北潟干拓土地改良区の方や農事組合法人の方など多様な所属の方々が参加されていました。そのため、考え方の違いにより意見が分かれることもありましたが、終始和やかな雰囲気の会議だったのが印象的でした。実行委員会のメンバーは昔ながらの付き合いで、信頼関係が築かれているとのこと。また、多様なバックグラウンドをもつ方々が寄り集まって企画を行うことで、多彩かつ規模の大きいイベントができるのだと感じました。

委員会が終わった後は、そのまま高橋さんと川原さんに河北潟周辺をご案内いただきながら、河北潟に関する歴史と現在、今後向き合わなければならない課題についてお話を聞きました。河北潟の干拓地は人為的に排水されることによって維持されていて、その維持費は毎年(?)数億円にものぼります。しかしその一方で干拓地での農業の衰退や河北潟のゴミの漂流・生物多様性の低下といった問題が起こっています。さらには、河北潟流域の住民との、河北潟や干拓地との関わりも薄れつつあるとのことです。住民と河北潟がかつての関わりを取り戻し、河北潟が住民にとって広い意味での豊かさをもたらすものになることを目指さなくては、と一個人として感じました。

 六日目は、稲架掛けをしておいた稲を脱穀する作業を午前中に行う予定だったのですが、米の水分が高かったので断念し、河北潟の見学ツアーに途中参加しました。同行した川原さんの湖沼研究所の活動紹介を聞き、長年にわたり行われている河北潟クリーン作戦が、多くの人々を巻き込んでいった経緯を詳しく知ることができました。近年は作戦エリアも拡充し、カヌーやSUPを活用した水上のゴミ拾いも行われるようになったようで、水上スポーツとゴミ拾いを組み合わせるのは素晴らしいアイデアだと思いました。

 以上が、私が河北潟湖沼研究所で体験させていただいた活動になります。今回のインターンシップを通して感じたことは、湖沼研究所は新しい事業に次々と取り組まれている一方で、長きにわたり継続的に取り組んでいる事業もとても多いということです。ここ数年はコロナ禍の影響で全国的に途絶えてしまった事業やイベントが多い中、そういった多くの逆境を乗り越えて活動を維持していることに衝撃を覚えました。さらに、クリーン作戦や野外調査など、活動の中で得られる数値データを蓄積し、積極的に論文を投稿していることにも驚嘆しました。環境保全を行うNPOは数多しといえど、論文投稿による社会貢献を果たしているものはそう多くないのではないかと思います。多面的な活動の堅実な積み重ねと新しい事業にも意欲的な姿勢が信頼を勝ち取り、現在多くの仲間やサポーターを獲得しているのだと思いました。

 今回、実に多くのことを湖沼研究所から学ぶことができました。改めまして、お世話になりました高橋久理事長、スタッフの川原さん・番匠さん、その他多くの関係者に厚く御礼申し上げます。


9日間の様々なプログラムを通して


 私は、環境問題や自然保護について興味があったため、環境について深く学べる大学を選びました。その大学では環境だけでなく、地域が抱える課題の解決策を考える講義もあり、私はだんだん自分が地域活性化の担い手となりたい、と考えるようになりました。しかし、具体的に何がしたいのかが自分でもわかりませんでした。そこで夏休みを活用し、行ったことのない地域で色々な事を経験してみようと思い、河北潟湖沼研究所さんのインターンシッププログラムに応募させていただきました。様々なプログラムに参加させて頂いて感じたことや考えたことを書いていこうと思います。

 まずは、カヌーでゴミ拾いについてです。こちらはカヌーを自分で漕いで河北潟に捨てられているゴミを拾うというクリーン作戦です。私はペットボトルや服などがたくさん捨てられていた河北潟が、昔は泳ぐことが出来るくらい綺麗であったことを聞き、とても驚きました。変わり果ててしまった河北潟を元通りにしたい、と地元の人がおっしゃっていたことが印象的でした。この経験を通して、私たちが物を買ったあと、最後まで責任を持って処理することがとても大事なのではないかと考えました。

 次に、無農薬野菜と生きもの元気米についてです。今回のインターンシップでは、野菜の近くに生えている雑草の草刈や種まき、稲刈りを体験しました。私は畑で長時間作業をしたことが無かったので、想像以上に疲れてしまいました。農家さんは凄いな、と心から思いました。そして、農薬を使うことによって生きものの生態系を壊してしまい、本来の豊かさが失われてしまう事を改めて学ぶことが出来ました。しかし、見た目のきれいさを重視するあまり強い農薬を使ってしまう、というお話を聞き、大事なのは見た目ではないということを強く感じました。また、本来は人間の手を加えることで自然豊かな環境を作ることが出来る、という言葉がとても印象に残っています。そのため、私たちは自然環境との関わり方を再確認していくべきだと考えました。

 最後に、ゆうぐれマルシェに参加したときと、インターンシップ期間に貸してもらっていた古民家で食事会をしたときに感じたことを書こうと思います。ゆうぐれマルシェでは初めてマルシェを利用した方だけでなく、依然買った野菜が美味しかったからまた買いに来た、という方もいました。そして、古民家の食事会では年代も職種も異なる方々が来て下さり、様々なお話を聞くことができ、私にとって刺激的な日となりました。これらの事から共通して感じたことは、活動するうえで地元の人との深いかかわりが必要不可欠である、ということです。

 これらのプログラムが、自分が今後何をするべきかを考えるとても良いきっかけとなりました。そして、多くの学ぶ機会を設けて下さり、9日間充実した毎日を送ることができました。本当にありがとうございました。また河北潟湖沼研究所さんの活動に参加させていただきたいです。

特徴
  • 初心者歓迎
  • 学校/仕事終わりから参加
  • 短時間でも可
  • まずは見学・体験から
  • ボランティア証明書発行
雰囲気
  • 勉強熱心
  • 成長意欲が高い
  • 活動外交流が盛ん
男女比

男性:50%、女性:50%

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法人情報

河北潟湖沼研究所の法人活動理念

河北潟及び周辺地域の環境保全と地域振興等に関する事業を通じて、地域の経済的、社会的、文化的発展に資することを目的とする

河北潟湖沼研究所の法人活動内容

河北潟湖沼研究所は地域の環境問題の解決が地域の発展に繋がると考え、活力ある持続可能な地域社会をつくるため、河北潟をフィールドに多分野にわたる活動をおこなっています。

環境保全のための調査・研究活動などを中心に、これらの活動を支えるための収益事業、そして広報や出版、イベントを通じた社会へのアピールなどで、自然と共存した地域社会の発展を探求します。

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